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2024年4月27日(土) 通読(本日=ルカ7-8,1イミ22,クル-44回 明日=ガラ1-3,3イミ22,アル9)

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節表示・修正口語訳(日本語R)+真理子のおまけ 解題
〔57年モルモン経〕ヒラマン書 第1章
ヒラマン書
ニーファイ人の記事。ニーファイ人の戦争と不和と謀叛の記事。キリスト降臨前の多くの聖い予言者の予言。多くのレーマン人改心の記事。レーマン人の義しいことならびにニーファイ人の罪悪と憎むべき行いの記事。以上はヒラマンの子であるヒラマンの作った記録と、この二代目ヒラマンの子孫が作った記録とに由り、キリスト降臨の時に及ぶ。これらの様々の記事を合せてヒラマン書と呼ぶ。
第1章
ペホーランの息子ら裁判職を得ようとして争う。二代目のペホーラン、キシクメンのために殺される。ニーファイ人の謀叛人、コリアントメル。ゼラヘムラ市、占領されて取り返される。

ニーファイの民を治める判事治世四十年目の始め、ニーファイ人の中に重大な事件が起った。
ペホーランはすでに亡くなって世の人々が必ず行く道を行ったから、ペホーランの息子たちは誰が裁判の職をつぐ権利を持つかについて兄弟の中で烈しい争いをした。
このように裁判の職を争って、国民の中にもこのことについて争いを起させた兄弟の名はペホーラン、パアンカイ、パクメナイと言った。
初代ペホーランの息子はこの三人だけではない(多くの息子があった)。しかし、裁判の職を争ったのはこの三人だけであって、この三人のために国民はついに分裂して三つの党ができた。
しかしながら、ペホーランは民の投票によってニーファイの民の大判事兼統治者にされた。
この時パクメナイは裁判の職が得られないことを知って国民の大多数と一致したが、
これに反してパアンカイと、パアンカイを自分らの統治者にしたいと願う連中とは非常に怒った。そこでパアンカイはこの機を捕えてその連中にへつらい同じ国の民に叛かせようとした。
しかし、パアンカイは捕えられて国民の賛成同意を得た裁判の上、謀叛を起して国家の自由を破ろうとした者であると認められて死刑に処せられた。
ところがパアンカイを自分らの統治者にしたいと思った連中はパアンカイが死刑にされたことを知って非常に怒り、キシクメンと言う男をペホーランの裁判所へやってペホーランが裁判をしている所をその場で殺させた。
ペホーランの家来たちはキシクメンを追いかけたが、キシクメンの逃げ足が早くて誰も追いつけなかった。
キシクメンは自分を裁判所へやった者たちの所へ逃げたが、かれらは皆キシクメンがペホーランを暗殺したことを誰にも知らせないと言う誓いを、その永遠の造り主によって立てた。
これによって、キシクメンはペホーランを殺す時に姿を変えていたからニーファイの民に知られなかった。キシクメンとキシクメンに誓いを立てた連中は人に見つけられないように国民の中に雑っていたが、見つけられた者はみな殺された。
さてパクメナイは国民の投票で選ばれ、その兄弟ペホーランの後をついで国民の大判事兼統治者になった。これはパクメナイが当然受けるはずの任命であった。このような事件はみな判事治世の四十年目に起ったが、これでこの年は終った。
判事治世の四十一年目、レーマン人はすでに大軍を集めて剣、太刀、弓矢をこれに持たせ、かぶとをかぶらせ、胸当とあらゆる楯とを持たせて武装をさせた。
やがて、かれらはニーファイ人と戦をするためにまたやってきた。その司令長官はコリアントメルと言ってゼラヘムラの子孫であったが、かれはニーファイ人に叛いて国を去った者であって体力と勢いとに富んでいる男であった。
それであるから、アモロンの子でレーマン人の王であるツバロツはコリアントメルを見て、これは勢いのある男だからその大きな勢力と知恵とによって十分ニーファイ人と戦えると思い、この男をやってニーファイ人に勝ちたいものだと考えた。
そこでツバロツは、レーマン人に怒りの心を起させて兵隊をつのり、コリアントメルを司令長官としてニーファイ人と戦うためにゼラヘムラの地へ進軍させた。
ニーファイ人は、このように政府部内に不和と困難があったために、またレーマン人が大きな都のゼラヘムラ市を攻めるために思い切って国の中央まで侵入してくることはないだろうと思っていたから、ゼラヘムラの地に十分の兵を置かなかった。
コリアントメルはその大軍を率いてゼラヘムラ市の人々を攻めたが、レーマン人の進軍が非常に速かったからニーファイ人は兵を集めるひまがなかった。
それでコリアントメルは都の門に居った番兵を切り倒して全軍が市内に侵入し、手むかう者をみな殺して都の全体を占領した。
大判事パクメナイはコリアントメルから逃げて都の石垣まで行ったが、そこでコリアントメルに撃たれて死んだ。これがパクメナイの最後であった。
コリアントメルは、ゼラヘムラ市をすでに占領したことと、ニーファイ人があるいは逃げ、あるいは殺され、あるいは捕えられ、あるいは牢屋に入れられたことと、自分がもはや国中で一番堅固な所を落しいれたこととを見て、大いに勇み立ってこんどは全国を統一するために出かけようとした。
それで、かれはゼラヘムラの地に長くは留らずに、大軍を率いてバウンテフル市の方へ進んだが、これは剣を以て道を切り開き北の地方を占領するためであった。
コリアントメルは、ニーファイ人の軍の主力が国の中央に居ると思ったので、ニーファイ人が小さな隊に集るほかに集るひまがないように急いでを道を進み、ニーファイ人の小さな隊を襲ってはこれを倒した。
しかしコリアントメルがこのように国の中央部を通ったから、ニーファイ人の死者が非常に多かったがこれはかえってモロナイハにとって利益となった。
なぜならば、モロナイハはレーマン人が国の中央まで思い切って侵入してくる勇気はなく、このたびも前のように国境の都市を攻めるであろうと思って、国境の方に強い軍隊を置いて固く守らせておいた。
ところがレーマン人はモロナイハの望み通りには恐れず、すでに国の中央部まで侵入して大きな都ゼラヘムラ市を占領し、国の最も繁華な所を過ぎて行きながら、男、女、子供の差別なく惨酷に民を殺し、しきりに多くの都市と多くのとりでを占領した。
モロナイハはこの情況を見るや否や、直ちに敵がバウンテフルの地へ達する前にその進路を断ち切ろうとして、リーハイに一つの軍隊をつけてこれをつかわした。
リーハイの軍は進んで敵がバウンテフルの地へ行かない中にその進路を断ち切ってこれと戦ったから、敵は逃げてゼラヘムラの地を指して引き返した。
しかし、モロナイハは敵の退路を断ってこれと戦ったところ、非常に惨酷な戦となり、多くの兵が殺されてコリアントメルもその死骸を戦死者の中に横えた。
レーマン人は四方からニーファイ人にかこまれて、北へも南へも東へも西へも逃げることができなかった。
このようにコリアントメルはレーマン人をニーファイ人とニーファイ人との間にはさまれたから、レーマン人はニーファイ人の手に落ちコリアントメルは殺されてしまったのである。そこでレーマン人はニーファイ人に降参した。
モロナイハはゼラヘムラ市を取り返し、とりこになっていたレーマン人を無事に何ごともなく国の外へ出してやった。
これで判事治世の四十一年目は終った。

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