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アルマとアミュレクとがアモナイハの地の住民に宣べ伝えた言葉。この二人は牢屋に入れられたが、自分たちの中にある神の奇跡的な力で救われる。以上アルマの記録による。第九章より第十四章まで。
第九章
アルマ、アモナイハの民に教えを宣べ伝えて悔い改めを叫ぶ。民、アルマの証を拒む。
再び話をすると、私アルマはアミュレクをつれて出てもう一度アモナイハ市の住民に教えを宣べ伝えよと神に命を受けたので、住民に教えを宣べ伝え始めたところ、その人たちが私と争って、
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「汝はだれだ。ここに一人だけの男が大地は消えてなくなるとわれわれに説いても、われわれがその一人の証を信ずると思うか」と言った。
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この人たちは大地が確かに消えてなくなることを知らなかったので、自分の言ったことが本当にそうなることがわからなかった。
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またこの人たちは「もし汝が、この大きな都会が一日の中に滅びると予言をしても、われわれは汝の言葉を信じない」と言った。
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かれらはこう言ったが、心がかたくなで強情な民であったから、神にこのような驚嘆すべき業をする力があることを知らなかった。
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そこでまた「神は何者であって、このように驚嘆すべき大業が真実行われることを民に証するために、ただ一人の証言のほかにもっと拠り所のあるものを与えないのか」と言った。
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そしてかれらは進んできて私たちを捕えようとしたが、本当には捕えはしなかった。そこで私はかれらに話そうとして大胆に立ち上り、勇気をふるって証をして言った。
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「不道徳でよこしまな世の人たちよ。あなたたちはまことに先祖からの言伝えを忘れ、またいかにも早く神の命令を忘れた。
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あなたたちは、私たちの先祖のリーハイが神の御手によってエルサレムから導き出されたことを覚えていないか。また先祖たちがみな神に導かれて荒野を過ぎて行ったことを覚えていないか。
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またあなたたちは、神が幾度も私たちの先祖を敵の手から救い出し、または兄弟たちの手にかかっても殺されないように守って下さったことを忘れたか。
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ごらん、もしも神のたぐいない力と神の私たちに対する憐みと堪忍とがなかったならば、私たちは必ずはるか以前にすでに地の面から亡ぼされて、おそらく永遠に不幸なみじめな境涯に置かれていたであろう。
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今、私はあなたたちに言う。神はあなたたちに悔い改めよと命じて居りたもう。それであるから、あなたたちが悔い改めないならば決して神の王国に住むことはできない。そればかりでなく、神は悔い改めよとあなたたちに命令したもうたのであるから、もしこの命令に従わないと、神はあなたたちをすっかり地の面から亡ぼしてしまいたもう。と言うのは、すなわち神はその怒りをあなたたちに及ぼし、決してその激しい怒りを去りたまわない。
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あなたたちは、神がリーハイに『わが命令に従わば汝はこの地に栄ゆべし』と言いたもうたのを覚えているか。また神は『わが命令を守らずば汝は主の御前より追い払わるべし』と言いたもうた。
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レーマン人は神の命令を守らなかったから、すでに主の御前から追い払われた。あなたたちはこれを覚えていてほしい。これによっても主の御言葉が本当に実現して、レーマン人がこの国で罪悪を犯し始めて以来、主の御前から追い払われたことは明らかである。
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そうではあるが、ごらん、もしもあなたたちが相かわらず罪を犯すならば裁判の日になってレーマン人の受ける裁きはあなたたちが受ける裁きよりも軽いであろう。またあなたたちが悔い改めないならば、この世にいる内にさえもレーマン人の受ける裁きはあなたたちよりも少いであろう。
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なぜならばレーマン人には多くの約束が与えられたからである。そもそも、レーマン人を長い間無知の状態に居らせたのはその先祖の言伝えであるから、主はかれらを憐んでこの地に居る期間を伸したもう。
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そしてレーマン人は、その中に主の道を信じその先祖の言伝えが正しくないことを知る。また主はその御名び頼む一切のレーマン人を憐みたもうから、多くのレーマン人が救われる。
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しかしごらん、私はあなたたちに言う。あなたたちがもしも相かわらず罪悪を犯すならば、この地に居る期間は伸されないであろう。それはレーマン人があなたたちを亡ぼすためにつかわされるからである。もしあなたたちが悔い改めないならば、レーマン人はあなたたちの不意を襲ってあなたたちはこれがために全く亡ぼされるであろう。これは主の恐ろしい激しい怒りによって起ることである。
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あなたたちが罪悪をつづけて神の民を亡ぼすことは主が許したまわないことである。まことにその通りである。もしもニーファイの民と呼ぶこの民がその神である主から非常に多くの理解と知識とを受けた後、どうにかして罪悪におぼれるようなことがあるならば、主がニーファイの民をみな亡ぼしてしまうことをレーマン人に許したもうのはかえって主のみこころにかなう。
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真にニーファイの民は主から厚い恩恵を受けた民でほかのあらゆる国民、あらゆる血族、あらゆる国語の民、あらゆる人々よりもすぐれて恵まれ、その願いと信仰と祈りとに応じてすべて過去現在未来のことを示され、
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神の「みたま」を受けて感じ、直接に天使と語り、主の御声で御告げを受け、予言の「みたま」と啓示の「みたま」と、そのほか異った言語を話す能力、説教する能力、聖霊を受ける能力、翻訳をする能力などの多くの賜物を受け、
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主の御手によって神にエルサレムの地から導き出され、飢饉といろいろの病気から救われ、戦うときには亡びないように強くされ、幾度も奴隷の境涯から救い出されて今日まで保護せられ、富み栄えていろいろな財に富むようになった。
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このように数多く豊かな恩恵を主の御手から受けたこの民が、もしもすでに受けた理解と知識とにそむいてとがあやまちを犯し、罪悪の淵に陥るならば、レーマン人はかえってこの民よりもはるかに軽い裁きを受けるであろう。
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なぜならばごらん、主の約束はレーマン人に及ぶけれども、あなたたちがもしも罪を犯すならば主の約束はあなたたちには及ばない。あなたたちがもしも主にそむいたならば地の面からまったく亡ぼされてしまうことは、主が明らかに誓って固く定めたもうたことではないか。
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しかし、あなたたちが亡ぼされないよう、主はその民の中の多くの者に主の使をつかわして、その使たちが出て行って大いにその民に叫び次のように言えと命じたもうた『悔い改めよ、天国はすでに近ければなり。
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この後、日ならずして神の御子はその栄光をそなえて降りたまわん。その栄光とは恩恵、公平、真理、忍耐、憐み、寛容に富ませたまい、すみやかにその民の歎願をききとどけ、その祈りに答えたもうイエス・キリストすなわち御父の生みたまえる独子の栄光なり。
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神の御子が降臨したもうは、その御名を信じてすでに悔い改めたる証拠にバプテスマを受くるすべての者を贖い救わんがためなり。
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されば、汝ら主の道を備えよ。万の民がその行いの善し悪しに応じて報いを受くべき時節はすでに近し。行いの正しき者はイエス・キリストの権能と贖う力によりて身も霊も救わるるを得、行いの悪しき者は悪魔の力と束縛とに負け身も霊も永遠に神の前より断ち切らるる罰を受く』と。
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ごらん、これは民に呼ばわる天使の声である。
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それであるから、私の愛する兄弟諸君よ、あなたたちはまことに私の兄弟であるから、私が愛さなくてはならない人たちである。しかし、あなたたちは神の道に対してその心を甚だかたくなにして堕落して神の前から追い出された民であるから、本当に悔い改めにかなう行いをしなくてはならない」と。
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私アルマがこのように話したところが、アモナイハの市民は私に腹を立てた。それは私が市民を指して心がかたくなで強情な人たちであると言ったからである。
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また私が市民を堕落して神の前から追い出された民であると言ったので、市民は怒って私を牢屋に入れるために捕えようとした。
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しかし、主はかれらが今私を捕えて牢屋に入れることをお許しにならなかった。
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さてアミュレクも出て行って立ち、アモナイハ市民に説教をしたが、ここにはその言葉を全部書き誌さず、ただその一部だけを誌す。
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