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2024年3月29日(金) 通読(本日=エレ27-31,知18,クル-35回 明日=マコ15-16,1イミ18,クル-36回)

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節表示・修正口語訳(日本語R)+真理子のおまけ 解題
〔57年モルモン経〕モーサヤ書 第2章
第二章
ベニヤミン王その民に宣べるための塔を一つ建てる。神を敬う王の正しい統治。

モーサヤがその父の命令に従って全国に布告をしたので民は国中に寄り集まり、ベニヤミン王の宣べる言葉を聞こうとして神殿へやってきた。
そして集まる者の数は非常に多くて数えきれないほどであった。民はすでに非常によく殖えてこの土地で強い者になっていたからである。
かれらはまた自分のもついろいろの家畜の群からその初子をつれてきた。これはモーセの律法に従って牲と燔祭とを供えるためであって、
また主なるかれらの神に感謝をするためであった。この神はかれらをエルサレムからつれ出し、かれらをその敵の手から救い出し、また正しい人々を選んでかれらの教師と定めたもうた。また正しい人であって、ゼラヘムラの地に平和を布き、しかも民が喜び楽しみ神と万人とに対して愛を抱くために神の命令を守れと民に教えた人を立ててかれらの王となしたもうた。
民が神殿に着いた時、男は各々その家族の順に従ってあちこちに天幕を張った。その家族は妻や息子や娘たちおよび孫たちであったが、長子から末子まで順々に並び、各々家族がみな相離れて場所を取った。
民はみな神殿のまわりに天幕を張ったが、天幕の中に居ながらベニヤミン王の宣べる言葉が聞こえるように、天幕の戸口を神殿の方へ向けておいた。
ここに群がった民の数が非常に多かったので、ベニヤミン王は神殿の中に居てことごとくの人に教えを聞かせることができなかったから、王はその民に自分の話す言葉を聞かせるため一つの塔を建てさせた。
そこで王はその塔の上から民に話し始めたが王の言葉を聞く者の数が非常に多かったから、ベニヤミン王の言葉は皆の者に届かなかった。それで、王は自分の宣べる言葉を書き取らせ、これを声の届かない人たちの所へ送ってかれらにもその言葉を知らせた。
この時ベニヤミン王が話して書き取らせた言葉は次の通りである「今日この場所に寄り集まり、これから私が話そうとする言葉を聞くことのできるわが兄弟たちよ、私がお前たちに命じてここに来させたのは、私の告げる言葉を軽んじさせるためではない。それは聞くために耳を開き、よく理解するために胸を開き、また神の奥義を悟るために心を開いて私の言葉に聞き従わせるためである。
私がお前たちに命じてここに集まらせたのは、お前たちに私を恐れさせるためでもなければ、私が元来死ななければならない人間以上の者であると思わせるためでもない。
私はお前たち自身と同じ者であって肉体的にも精神的にもあらゆる弱点を持っている。しかしながら、この民の支配者となり王となるようにまずこの民に選ばれ、私の父によって聖められ、主の許しを得たのであるが、主に授かった勢いと心と力とをつくしてお前たちを治めるために私は主のたぐいない力に守られて今日まで生きながらえてきた。
私は今日までの生涯をお前たちのための務めに費すことを許されたが、金銀そのほか何の宝もお前たちから貪り求めたことはない。
私はお前たちを牢屋に入れることも、民がお互いを奴隷にすることも殺すことも物を奪いとることも盗むことも姦淫をすることも、そのほかどのような罪悪であってもこれを犯すことをこれまでお前たちに許したことはなく、主がお前たちに命じたもうたすべてのことを守らなくてはならないとお前たちに教えてきた。
私はお前たちがいろいろな税をかけられず、またなにも堪えがたいことに逢わないように、私自身でさえも自分の手をもって働きお前たちのために務めてきた。お前たち自身は私が話したこれらのことを皆今日証明する者である。
しかしながら、私の兄弟たちよ、私は大きなことを言うために以上のことをしたのではない、またお前たちの悪いことを非難するためにこれらのことを言うのでもない。私がこれらのことを言うのは、私が今日少しも良心に責められずに神の前に居れることをお前たちに知らせるためである。
ごらん、よく言っておく。私が一生の間お前たちのために務めたと言ったのは、これを自慢したいと思って言ったのではない。私が務めたのはただ神のために務めただけである。
ごらん、私がこれらのことを言うのはお前たちに知識を与えるためであって、またお前たちが同胞のために務めるのは、ただお前たちの神のために務めるのであることを悟らせるためである。
ごらん、お前たちは私のことをお前たちの王であると言う。もしも、お前たちの王である私でさえも真実はげんでお前たちのために務めているならば、ましてお前たちはお互いのために一生けんめいに務めなくてはならないではないか。
また、もしもお前たちの王と呼ばれてその生涯をお前たちのためにつくし、今になるまで神に仕えている私でさえもお前たちから感謝を受けるねうちがあるとするならば、お前たちはどのようにお前たちの天の王に感謝を捧ぐべきであろうか。
私の兄弟たちよ、よく言っておく。お前たちがたとえ全身全霊の力をつくして感謝と讃美とを捧げ、お前たちを造りお前たちを助けてお前たちを養い、お前たちを守りお前たちを喜ばせお前たちが互いに平和に暮すことを許したもうた神をたたえても、
また、たとえ始めからお前たちを造ってこれに息を与え、以て毎日毎日お前たちを生かし、生きて動き意志のままに行うことを許し、時々刻々お前たちを支えておりたもうお方に、全身全霊の力をつくして仕えても、お前たちはそれでもまだ益にならない僕である。
ごらん、神がお前たちに要求なさるのは、お前たちが神の命令に従うことだけである。それで、神は『汝らもし神の命令を守らば地に栄ゆべし』と言う誓約をお前たちに立てたもうた。そして神は一度口に出したことを変えたまわないから、お前たちが神の命令を守るならば神は必ずお前たちを祝福して栄えさせたもう。
ごらん、まず神はお前たちを造って命を与えたもうた。それであるからお前たちは神に恩を受けている。
次に、神はその命令通りに行えとお前たちに要求をなさる。もしお前たちが神の命令通りに行うならば、神はその従順さをほめて直ぐに祝福を与えてこれに報いたもう。それであるから、お前たちは今でも神に恩を受けているばかりかこれから先とこしえに恩を受けている。それであるから、お前たちは何を誇りとすることができようか。
お前たちに尋ねるが、お前たちは少しでも自分をほめることができるか。ほめることはできない。お前たちは大地の塵から造られた者であるが、大地の塵でさえもお前たちを造ったお方のものであるから、お前たちは自分から大地の塵にひとしい者であるとさえも言うことはできない。
お前たちがお前たちの王と呼んでいる私でさえもまた塵から造られたものであるから、少しもお前たち以上にすぐれてはいない。お前たちは、私が年をとって今や死なねばならぬこのからだをもとの土にかえそうとしている様を見ている。
それであるから、私は何ら責められない良心を以て神の前に歩みながらお前たちのために務めたと言ったが、神がお前たちについて私に命じたもうたことによって私を裁判なさる時に私が無罪とされるように、またお前たちの罪の血の責任が私にかからないように今お前たちをここに寄せ集めたのである。
またお前たちに告げる。私は今やまさに墓へ入ろうとする者であるが、安らかな心で墓へ下り私の不滅の霊が天の唱歌隊に加わって正義の神を讃美する歌を唱うように、またお前たちの罪の血の責任が私の衣にふりかからないようにお前たちを集めた。
さらに、私がお前たちを集めたのには今一つのわけがある。それは私はこの上お前たちの教師としてまた王として立てないことをお前たちに宣言するためである。
現在お前たちに言おうとしている時にも私の全身はひどくふるえている。しかし主なる神が私を支えてお前たちに話をさせて下さり、私の息子のモーサヤが今からお前たちの王であり支配者であることを今日宣言せよと私に言いたもうた。
さて、私の兄弟たちよ、私はお前たちがこれからもまた今まで通りに変らないことを望む。お前たちはこれまで私の命令と私の父の命令とを守って栄え、敵の手に落ちないように守られてきたが、もしもお前たちが私の息子の命令すなわち神が私の息子の口を借りて下したもう命令に従うならば、またこれまでのようにこの土地で栄え、お前たちの敵はお前たちに打ち勝つ力がない。
しかしわが民よ、お前たちの間に不和が起らないように、また私の父のモーサヤが言った悪魔に喜んで従わないように気をつけよ。
悪魔に喜んで従う者には禍があるにきまっている。なぜならば、このような者がもしも喜んで悪魔の言うことを聞き、その罪を持ったまま死ぬならば、その者の身も霊も救われないからである。かれは知りながら神の律法に背きその報いとして永遠の罰を受ける。
お前たちの中でまだこれらを教えられていない小児たちのほかには、そのいろいろな持物と才能とをみなお前たちの天の御父のためにとこしえに用いなければならないことを知っていない者はなく、また私たちの先祖のリーハイがエルサレムを立ち去るまでに語った聖い予言者たちの予言をのせている記録と、
また今日まで私たちの先祖が話したことについて教えを受けなかった者はない。ごらん、もろもろの予言者と私たちの先祖とは主が命じたもうたことを話したから、その話は正しくて真実である。
さて私の兄弟たちよ、私はお前たちを戒めて言う。お前たちが以上のことをみな教えられてこれを悟ってから、もしも罪を犯してこれまでに告げ知らされたことに背くならば、これがためにお前たちは主の「みたま」から遠ざかり、「みたま」はもはやお前たちに宿って知恵の道に導かず、また恵みと栄えと保護とを与えたまわない。
以上のような行いをする者は公然と神に背く者であって、喜んで悪魔の計ごとを聞きあらゆる義の敵となる。従って、主は清くない所に住みたまわないから、このような者に宿りたもうことはない。
それであるから、このような者がもしも悔い改めをせず、神の敵であるまま生涯を送って死ぬならば、神の正義の要求はその者の不滅の霊を呼びさまして自分に罪のあることを強烈に感じさせる。これによってかれらは主の前から退き去り、罪の自覚と苦痛と憂いとは胸に充ちてちょうどとこしえに焔をあげる消えぬ火のようである。
さてお前たちに告げる。このような人には憐みもその力が及ばないから、その最後の状態は果しない責苦を受けることである。
今私の言ったことが解る一切の老人と青年と子供たちよ(私はお前たちがよく解るように今話をした)願わくは、お前たちが目をさまして罪悪に陥った者たちが受ける恐ろしい境涯を忘れないように。
さらに私はお前たちが神の命令を守る人々の受ける幸福な楽しい境涯をよく考えるように望む。ごらん、その人たちはこの世に関係のあることでも霊に関係のあることでもすべてに祝福を受けて、もし最後まで耐え忍んで忠実であるならば天に迎えられ、とこしえに幸福な有様で神と共に住めるのである。主なる神がこのように言いたもうたから、以上のことが真実であるのを忘れずに記憶せよ。」

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