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2024年3月29日(金) 通読(本日=エレ27-31,知18,クル-35回 明日=マコ15-16,1イミ18,クル-36回)

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節表示・修正口語訳(日本語R)+真理子のおまけ 解題
〔真理子訳〕マカビー記二 第12章
これらの契約が結ばれると、ルシアは王のところに帰り、ユダヤ人は耕作を始めた。

ところがこの地方の長官たち、すなわちテモテオ、ゲンネオの子アポロニオ、ヒエロニモ、デモポン、クプロ人の長官ニカノルらはユダヤ人を悩ませ、平和な生活をさせてくれなかった。
そのうえヨッパの人々はこのころ次のような悪事をおこなった。彼らはユダヤ人に対する悪意を持ちながらそれを全く感じさせず、自分たちと一緒に住んでいるユダヤ人を誘って、彼らの用意した船に妻や子と一緒に乗るように勧めた。
これは町の決定ということだったので、ユダヤ人は平和を願うあまり、まったく疑いを抱かずに承知した。ところがヨッパの人々は彼らを海に連れ出すと、二百人以上の者たちを溺死させてしまった。
ユダは同胞の身に加えられたこの暴挙を知らされると、自分の部下にこれを伝えた。
そして正しい裁きをしてくださる主なる神に祈りながら、同胞を殺戮した者たちに襲いかかり、夜の間に港に火を放って船を焼き払い、逃げ出した者たちを殺戮した。
町の門が閉じられてしまったので仕方なくユダは退却したが、再び戻ってヨッパ全市を壊滅させてやろうと心に誓った。
ヤムニヤの市民も一緒に住むユダヤ人に対して同じようなことをしようとしていると知ると、
ユダはヤムニヤにも夜襲をかけ、船もろとも港に火を放った。その火の輝きは二百四十スタデヤ離れたエルサレムからも見えたほどだった。

彼らがそこを出発して、テモテオを撃とうとして九スタデオ進むと、アラビヤ人の五千人以上の歩兵と五百人の騎兵が襲いかかってきた。
激しい戦闘が行われたが、神の助けを受けてユダの軍は勝利をおさめた。遊牧民たちは家畜を与えることと、その他のことについても協力することを約束して、ユダと和議を結ぶことを願った。
ユダは彼らが役に立つこともあるだろうと考えて、和議に同意した。和議が結ばれると彼らは幕屋に帰って行った。

ついでユダは土塁と城壁で固く守られ、さまざまな民族が雑居しているカスピンという町を攻撃した。
市民たちは堅固な城壁と食糧の備蓄に頼ってユダの軍を苦しめ、口に出すことをはばかられるような悪口を浴びせかけた。
ユダの軍は、かつてヨシュアの時代に破城槌も攻城機もなしにエリコを陥落させてくださった全世界の主に祈り求め、城壁に向かって激しく突撃した。
神のみこころによって彼らは町を占領し、言語に絶するような殺戮を行ったので、幅が二スタデオもある近くの池の水が血に変わったかと思われるほどであった。

彼らはそこを出発して七百五十スタデオ進み、カラクスにいるトブ人と呼ばれるユダヤ人のところに向かったが、
ここでテモテオを捕えることはできなかった。それはテモテオが何もせずにこの地方を去り、ある場所に特に強い守備隊を残しておいたからである。
マカビオの軍隊の指揮官であるドシテオとソシバテルは進軍して、テモテオによって残されてとりでにいた者たち一万人以上を滅ぼした。
そこでマカビオは自分の軍隊をいくつかの歩兵部隊にわけ、この二人を総指揮官として、テモテオを追跡した。テモテオは十二万の歩兵と二千五百の騎兵を率いていた。
テモテオはユダが接近して来たのを知ると、家財とともに女と子どもをカルニオンという地に送り込んだ。この地方は道が狭く、攻撃や接近が困難だったからである。
ユダの先陣が姿を現わすと、すべてを見通すお方が現われたために敵は恐怖にとらえられ、先を争って逃げ出し、同士討ちをして互いに剣で刺しあった。
ユダはこれに力を得て逃げる敵を追跡し、罪深い者たちを三万人も剣で刺した。
テモテオ自身はドシテオおよびソシバテルの部隊に捕えられたが、「わたしは多くの兵士たちの親や兄弟を捕えており、わたしを釈放しなければ彼らの命はないぞ」と欺いた。
捕虜を無事に帰すことを強く誓ったので、彼らは兄弟を救うためにテモテオを釈放した。

ユダはカルニオンとアテルガデスへ向かい、二万五千人を殺した。
敵を敗走させ殺戮すると、ルシアが住んでいる堅固な町エフロンに進軍した。そこは力強い者たちが城壁にそって配置され、数多くの武器や投げ矢が用意されていて、勇敢に防戦した。
ユダの軍の兵士たちは、力で敵をくじきなさるおかたに祈りながら町を占領し、町の中にいた二万五千人を倒した。
彼らは隊列を整えるとそこを出発し、エルサレムから六百スタデア離れたスクトポリスに向かった。
スクトポリスに住んでいたユダヤ人が、市民たちはわたしたちに好意を寄せており、困難な状況にあってもあたたかく迎えてくれたと証言したので、
彼らは市民たちに感謝の意を表わし、今後もユダヤ人に対する好意を失わないでほしいと頼んで、エルサレムに戻った。七週の祭が近づいていたからである。

五旬節と呼ばれる祭が終わると、彼らはイヅミヤの長官ゴルギヤの軍を攻めた。
ゴルギヤは歩兵三千人、騎兵四百人を率いていた。
戦いが終わると、ユダヤ人の戦死者はわずかであった。
バケノルの部下で力強い騎士のドシテオという男がゴルギアスに近づき、その衣をとらえて力ずくでひきたてようとした。この嫌悪すべき男を捕えようと思ったのである。するとトラキア人の騎兵の一人がドシテオに近づいて肩に切りつけたので、ゴルギアスは逃げてマリサへ向かった。
エスドリスの部隊が長期戦で疲労しはじめたことを知ると、ユダは主に向かって、一緒に戦ってくださり戦いを勝利に導いてくださいと祈った。
ユダが父祖たちの言語で讃美をうたい、ときの声をあげると、ゴルギアスの軍に向かって不意打ちをかけて敗走させた。

ユダは軍を率いてオドラムという町に進んだ。安息日が近づいていたので慣習にしたがって身をきよめ、この地で安息日を守った。
戦死した者たちの遺体を祖国の墓に運んで、同胞と一緒に葬らねばならないので、翌日ユダの軍は出発した。
ところがどの死体にも下着の中から、律法がユダヤ人に禁じているヤムニヤの偶像が出てきた。彼らはこれが理由で戦死したのだということが誰の目にも明らかになった。
そこで彼らはみな、隠されたことをあらわになさった正義の裁き手である主のみわざをほめたたえた。
そしてこの罪をぬぐいさってくださいと祈った。勇士ユダは、罪のために戦死した者たちのことを忘れず、決して罪を犯さぬように注意せよと、兵士たちを励ました。
それから兵士ひとりひとりから銀二千ドラクマを集めて、罪のゆるしのいけにえをささげるようにエルサレムに送った。ユダのこの美しく立派な行為は、死者が復活するという信仰に基づいたものであった。
もしも戦死者の復活を信じていなければ、死者のために祈るなどということは無意味なばかげたことであるからだ。
しかし死者にもすばらしい恵みがもたらされるに違いないというユダの信仰は、聖なる敬虔なものであった。だから戦死者のためにも罪から許されるように和解のいけにえをささげたのであった。


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