[真理子日曜学校]
オシッコ
- オシッコは垂れ流し?
ここではとっても下世話な話、オシッコがどうなっているかという話をします。こんな話はまじめな参考書には絶対に書かれていない、このサイトでしか読めない話ですよん。
実は真理子が一番心配していたのがオシッコなんですよね。男性器がとれたはいいものの、オシッコはどうなるんだろう。垂れ流しだろうかって。
三田村泰助『宦官』(中公新書)って本があります。「真理子のプロフィール@このサイトについて」は中学生時代、40年前に読んだので、ずいぶん息の長い新書ですね。1963年初版だそうですから。この本の最初のほうに、英人ステントの聞き書きで、中国の宦官の去勢の仕方が紹介されており、そこにこんなこわい話が載っていたのです。 いささか話がびろうになるが、年の若い宦官は、去勢のあと長いあいだ寝台をぬらす。それも手術したての間は大目に見られるが、その状態がながびくと、厳しい折濫(せっかん)が加えられる。彼らが自分でその習慣を破棄するか自然になくなるまで、それは続けられる。中国人の間で、がまんできないほどのいやなにおいを「老公(ラオクン。宦官)のようになま臭い」というのも、ここからでている。中国人にいわせると、宦官は半里(三百メートル)も先からにおうという。(p.15)
とても恐ろしいじゃありませんか。女になったはいいものの、オムツ生活になり、いつもオシッコのニオイをぷんぷん漂わせてるんじゃ周囲も本人もたまったものじゃありません。
でも、まるきり杞憂でした。この話は(そういう伝説があること自体は本当かもしれませんが)まるきりウソだと思います。
- オシッコはどこでガマンするか
オシッコをガマンする括約筋は、Vゾーンの奥にあって、陰茎すなわちオチンチンはオシッコのガマンにはなんら貢献していないんです。だから男性器を取ってもなんら変わりません。体感的にはむしろガマン能力が増強して、トイレの回数が少なくなったのではと思うほどです。
後述のように手術直後はオシッコ袋を持っての生活が1~2週間続きますが、それは尿道にカテーテルが通っているからの話で、周囲にはまるきり迷惑をかけません。
ただし、尿道が短くなることから、外部からの雑菌が容易に膀胱に到達しやすくなり、膀胱炎にはなりやすいらしいです。「女は膀胱炎になりやすいからトイレの紙の拭き方は注意するのよ」とは、女友達からさんざん注意されました。
- 手術直後
手術直後はすぐに尿道にカテーテルが入れられ、普通の人は1週間、私は太っているのと年とっているのとで2週間、オシッコ袋を持ち歩く生活が続きました。外から見てわからないようにかわいいトートバッグに入れて、高級レストランから新幹線から持ち歩いて生活しましたが、特に困ったことはありませんでした。トイレに行かずに済むのでかえって安心です。
このころはタクシー運転手をしていたので、そういう時はオシッコ袋を持ち歩けません。するとオシッコ袋の入り口と、尿道の出口にあるストッパーをそれぞれ閉じてオシッコ袋を外します。するとあら不思議、オシッコが出てこないんですね。この状態でオシッコしたくなったら、尿道の出口にあるストッパーを緩めると、オシッコが勢いよく出てきます。このホースのおかげで立ちションができるんですね。
1~2週間たってカテーテルを抜かれると、もうあとは自分でオシッコをガマンし、女子トイレなり何なり、ともかく男子の立ちション便器以外の座ってやる便器のところでやらなきゃいけない生活になります。
- 現在のオシッコ事情
女になる前は、「女の子だって体を海老ぞらせて尿道を前方に向ければ立ちションできるのでは」なんて思ってましたが甘かったです。
なぜ女の子が立ちションできないかというと、尿道の出口が小陰唇の奥にあり、オシッコが小陰唇にあたって思わぬ方向に飛び散ってしまうからです。包茎の男性が皮をむかずにオシッコをすると、皮の出口が下着に圧迫されて折れ曲がっていたりなどして、オシッコがいろんな方向に飛び散ってしまうでしょう。あんな感じなのです。それだけならまだしも、オシッコの圧力が弱まると、おしりや太ももを伝って足まで濡れてしまったりします。
その昔は女性も立ちションをしていたそうだし、女性用立ちション便器も開発されたりしたそうですけど、ちょっとムリですね。
洋式便器なら、いろいろ飛び散ってもすべて便器が受け止めてくれるので問題ありません。
和式便器は、苦手な女の子もいるようですが、少なくとも私は失敗が少ないです。和式便器にオシッコするためにしゃがむ姿勢だと、小陰唇がパカっと開いてくれて尿道が露出するので、意外に失敗はありません。もっとも、長時間座った後は、下着で小陰唇が不自然な圧迫を受けて変な折れ曲がり方をしていたりするので、まずは手でパカっと開いてからやることです。