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2024年4月24日(水) 通読(本日=詩63-65,二マカ6,アル7 明日=箴1,ユディ8,アル8)

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節表示・修正口語訳(日本語R)+真理子のおまけ 解題
〔真理子訳〕マカビー記一 第7章
百五十一(紀元前百六十一)年にセレウコスの子デメトリオがローマからやってきて、わずかな手勢とともに海辺の都市トリポリスに入り、王に即位した。
デメトリオが父祖たちの王都アンテオケに入ろうとすると、軍隊はアンテオコスとルシアを捕えて彼の前に連れて行こうとした。
このことがデメトリオの耳に入ると、王は「そいつらの顔を見せるでない」と言ったので、
軍隊は彼らを殺し、デメトリオは国の王座にすわった。
彼のもとにイスラエルから律法に従わない不信仰な者たちが次々とやってきたが、それは大祭司の地位をねらっているアルキモスが手引きしていた。
彼は王に向かって同胞について次のような中傷をした。「ユダとその兄弟は王様に親しくしている人たちを殺し、われわれを住む土地から追い出しました。
ですから信頼できる人をすぐに遣わして、われわれに対して、また王様の領土に対してユダがやった暴虐のすべてを視察させ、ユダとその陣営の人々をこらしめてください」
王は親しい者の中から、川の向こう側を支配している有力者で、王に対する忠誠心のあついバッキデスを選び、
不信仰なアルキモスと一緒に遣わした。王はアルキモスに大祭司の職をさずけ、イスラエルの民に復讐することを命じた。
彼らは大軍を率いてユダの地へと出発したが、ユダとその兄弟たちをだまそうとして、使者を遣わして友好的な言葉を言わせた。
しかし彼らは、アルキモスが大軍を率いてきたのを知っていたので、この言葉にだまされなかった。
ところが律法学者は正義を求めてアルキモスとバッキデスのところに集まった。
イスラエルの民の中から真っ先に、ハシデームの会衆が、王の軍隊との和平を求めてやって来た。
「アロンの子孫である祭司が軍隊を率いてやってきたのだから、われわれに悪いことをするはずがない」。
アルキモスは彼らに穏やかな口調で誓って言った。「われわれはあなたがたとその親しい者たちに対して、けっして悪いことをたくらんではおりません」。
そこで彼らはアルキモスを信じた。ところがアルキモスはハシデームの会衆から六十人を捕えて、一日のうちに殺してしまった。
これは詩編に「彼らはあなたの聖徒の血と肉をエルサレムのまわりに撒き散らし、これを葬る人がありませんでした」とあるとおりである。
イスラエルの民はみな、彼らに対して恐れおののいて言った。「彼らには真実も正義もない。約束を破り、誓いを果たさないのだから」。
さてバッキデスはエルサレムを離れてベテザイトに陣をはり、イスラエルの民の一部で、陣営から彼の側に脱走してきた者たちを捕えて、大きな池の中に投げ込んで殺した。
その後バッキデスはこの地をアルキモスにまかせて、彼を助けるために軍隊を残して、王のもとに帰還した。
アルキモスは大祭司の地位を手放すまいとした。
イスラエルの民からは裏切り者が彼のところに集まり、ユダの地を征服して、イスラエルを大いに苦しめた。
ユダはアルキモスとその一味がイスラエルの民に対しておこなっている不義が、異邦人にもまさることを見ると、
ユダヤの全土に出かけて裏切り者に復讐をしたので、裏切り者はそこから追い払われた。
ユダの側が力をつけてくると、アルキモスは自分の力ではもうかなわないと思い、王のもとへ逃げ帰り、窮状を訴えた。

王は、ニカノルという有名な指揮官を遣わし、イスラエルの民を滅ぼすように命じた。ニカノルはイスラエルに憎しみと敵意を抱いていた。
ニカノルは大軍を率いてエルサレムに侵攻し、ユダとその兄弟に人を遣わして、おだやかな口調で次のように言わせた。
「もう戦いをやめよう。わずかな手勢を引き連れて、あなたと会見するために参上したい」。
そしてニカノルはユダのところに出かけ、互いに親しく挨拶をしたが、敵の兵士はユダを拉致しようとねらっていた。
ニカノルが自分をだまそうとしていることを知ると、ユダは用心して彼のもとを離れ、もう二度と彼の顔を見ようとしなかった。
計画が露見したことを知ると、ニカノルはカパルサラマでユダと戦いを開始した。
ニカノルの軍隊からは約五百人の兵士が戦死し、生き残った者はダビデの町エルサレムに逃げ込んだ。

その後ニカノルがシオンの山に登ると、祭司たちと民の長老たちのうちの一部が聖所を出て、ニカノルにおだやかに挨拶し、目の前で王のための燔祭をささげた。
ところがニカノルは彼らをさげすんで、嘲笑とはずかしめと侮辱を与えた。
そして怒って、「もしユダとその軍隊を今すぐわたしに引き渡さないならば、わたしが無事に帰還したあかつきには、この神殿を焼き払ってやろう」と誓って出て行った。
そこで祭司たちは神殿の中に入り、祭壇と聖所に向かって立ち、泣き叫んで言った。
「主の御名が呼び求められ、民のために祈りと願いの家になるために、あなたはこの家を選びました。
どうかこの男とその軍隊に復讐をし、剣によって倒してください。彼らの冒涜を心にとめ、彼らに安住の場を与えないでください」。

ニカノルはエルサレムを出てベテホロンに宿営し、シリア軍と合流した。
ユダは三千人の兵士を連れてアダサに陣をはり、祈って言った。
「王から派遣された者たちが、冒涜行為をおこなったとき、御使いが現れ、彼らのうち十八万五千人を倒しました。
その時のように、今日もわれわれの目の前であの軍隊を撃ち、生き残った者にはニカノルが聖所を冒涜したからこうなったのだとさとらせ、ニカノルを不義のゆえに裁いてください」。
こうして、両軍はアダルの月の十三日に戦闘を開始した。ニカノルの軍は敗れ、ニカノルは真っ先に戦死した。
ニカノルの軍の兵士たちはニカノルが死んだことを知ると、武器を捨てて逃げ去った。
ユダの軍はアダサからゲゼルに至る地帯で一日中敵を追撃し、敵の背後から合図のラッパを吹き鳴らした。
すると周囲のユダヤのあらゆる村から人々が出てきて敵の退路を妨害したので、シリア軍は同士討ちをし、全員が剣によって倒れ、生き残った者は一人もいなかった。

ユダヤ人たちは戦利品を分捕り、ニカノルの首と、不遜にも高くあげていた右手を切り取り、エルサレムの近くに持って行ってさらしものにした。
民はこの日一日をたいへん喜ばしい日としてすごした。
そしてアダルの月の十三日を喜びの記念日として守ることを定めた。
ユダの地はそれからしばらく平穏であった。


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