[真理子日曜学校 - 聖書の言語入門(フレーム表示) ]
【韓国語文語コース】

子音字発音リファレンス


  1. 子音字母の読み方のまとめ
     「子音字の発音変化」でまとめた子音字の発音変化法則にのっとって、実際に各子音字がどう発音されるか、字母ごとにまとめてみました。



  2.  本来はkという子音を表します。終声のときにはkの口の形をしますがはっきり発音せず息を飲み込む感じです。
    1. g……初声、終声を問わず、母音や有声子音にはさまれた場合
    2. kk……終声のㄱは、次に無声子音が来たときは濃音になります。ただし日本人の耳には「やや明瞭に聞き取れるk」と聞こえる程度なので、あまり濃音ということにこだわらなくてもけっこうです。なお、次にsが来たときにはハッキリkと聞こえるようになります。
    3. ng……終声のㄱで、次がㅁ(m)、ㄴ(n)の場合。および漢字語で次がㄹ(r)の場合。なおこのときのㄹはnの発音になります。



  3.  本来はkkという濃音の子音を表します。語頭では「ッカ」のように一瞬タメを作ってカなどという感じです。語中ではあえてタメをつくらなくても日本人のカは、激しく息を出さない限り韓国人にはkkに聞こえます。
    1. ㄱと同じ(k、ngなど)……終声の場合はㄱと同じです(ただし次に母音で始まる語尾・助詞が来ればkkとなる点が異なります)。原則としてkですが、次に鼻音が来ればngになったりするのはㄱと同じです。



  4.  終声の位置にしか来ません。
    1. 終声のk……単独の場合はkです。次が語尾や助詞でなければㄱ同様、次の音によって発音変化します。
    2. ks……次に母音やs音で始まる語尾・助詞などが来た場合です。なおこのときのkは濃音としてハッキリ聞き取れるように発音されます。
    3. k+濃音……次に子音で始まる語尾・助詞などが来たときは、その子音が濃音になれるものであれば濃音化します。



  5.  本来はnの発音。終声のときは舌をしっかり上歯の裏につけます。舌を噛んでもよいほどです。日本人の「ん」は韓国人にはㅇ(ng)に聞こえるので注意しましょう。
    1. l……初声・終声を問わず、前後にㄹが来たとき。このㄹとまとめてllという発音になります。



  6.  終声の位置にしか来ません。
    1. 終声のn……単独の場合はnです。もっとも現実にはこれそのもので終わる単語はありませんが。
    2. nj……次に母音で始まる語尾・助詞が来たとき。
    3. n+濃音……次に子音で始まる語尾・助詞などが来たときは、その子音が濃音になれるものであれば濃音化します。
    4. nch……次にㅎで始まる語尾・助詞などが来たとき。



  7.  終声の位置にしか来ません。
    1. 終声のn……単独の場合はnです。もっとも現実にはこれそのもので終わる単語はありませんが。
    2. nh……次に母音で始まる語尾・助詞が来たとき。もっともこのhははっきり発音されないので、「息を出しながらのn」という感じになります。
    3. n+激音(濃音)……次に子音で始まる語尾・助詞などが来たときは、その子音が激音になれるもの(k,t,p,j)であれば激音化、濃音になれるもの(s)であれば濃音化します。



  8.  本来はtという子音を表します。終声のときにはtの口の形をしますがはっきり発音せず息を飲み込む感じです。
    1. d……初声、終声を問わず、母音や有声子音にはさまれた場合
    2. tt……終声のㄷは、次に無声子音が来たときは濃音になります。ただし日本人の耳には「やや明瞭に聞き取れるk」と聞こえる程度なので、あまり濃音ということにこだわらなくてもけっこうです。なお、次にsが来たときにはハッキリkと聞こえるようになります。
    3. n……終声のㄷで、次がㅁ(m)、ㄴ(n)の場合。
    4. j……次にiやyで始まる母音の語尾・助詞が来た場合。
    5. ch……次にㅎで始まり母音がiやyで始まる語尾・助詞が来た場合。つまり히とか혀とかで始まる語尾・助詞が来た場合。



  9.  本来はttという濃音の子音を表します。語頭では「ッタ」のように一瞬タメを作ってカなどという感じです。語中ではあえてタメをつくらなくても日本人のタは、激しく息を出さない限り韓国人にはttに聞こえます。終声に来ることはありません。



  10.  rの音です。終声ではlの発音になります。
    1. n……漢字語で、終声ng、m、k、pの次に来る初声のㄹは、ㄴ(n)と発音されます。



  11.  終声の位置にしか来ません。
    1. 終声のk……単独の場合はkです。もっとも現実にはこれそのもので終わる単語はありませんが。
    2. lg……次に母音で始まる語尾・助詞が来たとき。
    3. k+濃音……次に子音で始まる語尾・助詞などが来たときは、その子音が濃音になれるものであれば濃音化します。
    4. lkh……次にㅎで始まる語尾・助詞などが来たとき。



  12.  終声の位置にしか来ません。
    1. 終声のm……単独の場合はmです。
    2. lm……次に母音で始まる語尾・助詞が来たとき。
    3. m+濃音……次に子音で始まる語尾・助詞などが来たときは、その子音が濃音になれるものであれば濃音化します。
    4. lmh……次にㅎで始まる語尾・助詞などが来たとき。ただしhの発音はほとんど聞き取れません。



  13.  終声の位置にしか来ません。
    1. 終声のl……ᆲが単独で用いられる語は여덟(ななつ)のみで、これはヨドル、つまりlのほうが発音されます。
    2. lb……次に母音で始まる語尾・助詞が来たとき。
    3. l+濃音……次に子音で始まる語尾・助詞などが来たときにlとpのどちらを読むかは語によってまちまちです。여덟(ななつ)と넓다(広い)はlのほうを発音し、次の子音が濃音になれるものであれば濃音化させます。
    4. p+濃音……一方밟다(踏む)はpのほうを発音し、次を濃音化させます。面白いのは넓다(広い)はlのほうを読むのに、넓적(広さ)はpのほうを読むことです。
    5. lph……次にㅎで始まる語尾・助詞などが来たとき。



  14.  終声の位置にしか来ません。
    1. 終声のl……単独の場合はlです。
    2. ls……次に母音で始まる語尾・助詞が来たとき。
    3. l+濃音……次に子音で始まる語尾・助詞などが来たときは、その子音が濃音になれるものであれば濃音化します。



  15.  終声の位置にしか来ません。
    1. 終声のl……単独の場合はlです。
    2. lth……次に母音で始まる語尾・助詞が来たとき。
    3. l+濃音……次に子音で始まる語尾・助詞などが来たときは、その子音が濃音になれるものであれば濃音化します。



  16.  終声の位置にしか来ません。
    1. 終声のl……単独の場合はlです。
    2. lph……次に母音で始まる語尾・助詞が来たとき。
    3. l+濃音……次に子音で始まる語尾・助詞などが来たときは、その子音が濃音になれるものであれば濃音化します。



  17.  終声の位置にしか来ません。
    1. 終声のl……単独の場合はlです。
    2. lh……次に母音で始まる語尾・助詞が来たとき。ただしこのhはほとんど聞き取れません。
    3. l+激音……次に子音で始まる語尾・助詞などが来たときは、その子音が激音になれるものであれば激音化します。sの場合は濃音化してssとなります。



  18.  本来はmの発音。終声のときに「ム」と言ってしまわない(母音uを入れてしまわない)ように注意します。「口をすぼめたン」だと思ってください。



  19.  本来はpという子音を表します。終声のときにはpの口の形をしますがはっきり発音せず息を飲み込む感じです。
    1. b……初声、終声を問わず、母音や有声子音にはさまれた場合
    2. pp……終声のㄷは、次に無声子音が来たときは濃音になります。ただし日本人の耳には「やや明瞭に聞き取れるk」と聞こえる程度なので、あまり濃音ということにこだわらなくてもけっこうです。なお、次にsが来たときにはハッキリpと聞こえるようになります。
    3. m……終声のㅂで、次がㅁ(m)、ㄴ(n)、ㄹ(r)の場合。ㄹはさらに変化してㄴ(n)に変わります。



  20.  本来はppという濃音の子音を表します。語頭では「ッパ」のように一瞬タメを作ってパなどという感じです。語中ではあえてタメをつくらなくても日本人のパは、激しく息を出さない限り韓国人にはppに聞こえます。終声に来ることはありません。



  21.  終声の位置にしか来ません。
    1. 終声のp……単独の場合はpです。
    2. ps……次に母音で始まる語尾・助詞が来たとき。このpはハッキリ発音されます。
    3. p+濃音……次に子音で始まる語尾・助詞などが来たときは、その子音が濃音になれるものであれば濃音化します。
    4. m……次に鼻音が来る場合にはmになります。



  22.  本来はsという子音を表しますが、終声ではtになります。終声でtと発音される場合は、次に無声子音が来たときにはそれを濃音化します。
    1. s……終声位置にあっても次に母音で始まる語尾・助詞が来たときには初声化してsになります。
    2. d……次に母音で始まる語(語尾・助詞を除く)が来たときには、終声のtの音が有声化してdとなります。
    3. n……次に鼻音で始まる語が来たときには、終声のtの音が鼻音化してnとなります。



  23.  本来はssという濃音の子音を表します。語頭では「ッサ」のように一瞬タメを作ってカなどという感じです。他の濃音と違い、語中でも一瞬タメをつくったほうがいいです。
    1. ㅅと同じ(t、d、nなど)……終声の場合はㅅと同じです(ただし次に母音で始まる語尾・助詞が来ればssとなる点が異なります)。原則としてtですが、次に鼻音が来ればnになったりするのはㅅと同じです。


  24. ㅇ(初声位置)
     初声位置に書かれたときと終声位置に書かれたときとでは音が違います。初声位置では単に「子音がない」ことを表す印です。ですから本当にマルだと思えばいいでしょう。ただし直前に終声があるときにはそれをこのㅇに埋め込んで発音します。
    1. 語尾や助詞でないふつうの語のとき……直前の終声を終声としてのp,t,kなどの音のまま有声化してb,d,gなどにして埋め込みます。
    2. 語尾や助詞のときは、直前の終声字母を埋め込んで発音します。ᆪなどの二重終声であれば後の字を埋め込んで発音します。


  25. ㅇ(終声位置)
     ngという終声を表します。英語の-ingのようにングと言ってはいけません。「口をあけたン」です。日本人の「ん」は、次に何か別の子音が来ない限り、韓国人にはㅇのように聞こえています。
     次に母音で始まる語(語尾・助詞であろうと普通の語であろうと同じ)が来るときは、このngの音を次の母音の初声のようにして発音します。たとえば종이(紙)は、チョンギともチョンニともチョンイともつかない発音になります。日本語のガギグゲゴは、最近の若い人は語中でも語頭同様明瞭にガギグゲゴと破裂させて発音しますが、伝統的には語中のガギグゲゴは、鼻濁音といって、鼻に抜けるンガ、ンギ、ング、ンゲ、ンゴのような発音です。そういう音だということをふまえればチョンギということになります。



  26.  本来はjという子音を表します。終声のときにはtつまりㅅと同じであり、もし次に無声子音が来ればそれを濃音化します。
    1. j……終声位置にあっても次に母音で始まる語尾や助詞が来たときにはjと発音します。
    2. ch……次にㅎで始まる語尾や助詞が来た場合。



  27.  本来はjjという濃音の子音を表します。語頭では「ッチャ」のように一瞬タメを作ってチャなどという感じです。語中ではあえてタメをつくらなくても日本人のチャは、激しく息を出さない限り韓国人にはjjに聞こえます。終声に来ることはありません。



  28.  chという激音子音です。終声ではtです。
    1. d……次に母音で始まる語尾・助詞以外の語が来たときには、終声としてのt音が有声化してdとなります。
    2. n……次に鼻音で始まる語が来たときには、終声としてのt音が鼻音化してnとなります。



  29.  khという激音子音です。終声ではkです。
    1. g……次に母音で始まる語尾・助詞以外の語が来たときには、終声としてのk音が有声化してgとなります。
    2. ng……次に鼻音で始まる語が来たときには、終声としてのk音が鼻音化してngとなります。



  30.  thという激音子音です。終声ではtです。
    1. d……次に母音で始まる語尾・助詞以外の語が来たときには、終声としてのt音が有声化してdとなります。
    2. n……次に鼻音で始まる語が来たときには、終声としてのt音が鼻音化してnとなります。



  31.  phという激音子音です。終声ではpです。
    1. b……次に母音で始まる語尾・助詞以外の語が来たときには、終声としてのp音が有声化してbとなります。
    2. m……次に鼻音で始まる語が来たときには、終声としてのb音が鼻音化してmとなります。



  32.  本来はhという音を表します。また前後の子音を激音に変えるはたらきもあります。
    1. hの有声音……母音や有声子音にはさまれたときはㄱなどと同様に有声音になります。hの有声音というのは音声記号で書けば[ɦ]ということになるのでしょうか。実際にはほとんど聞き取れません。「やわらかいハヒフヘホ」、あるいは「ちょっと息の出る初声位置のㅇ」と思えばいいでしょう。たとえば전화(電話)は、まるで전와と書いてあるかのように저놔すなわちチョヌアと発音しますが、ヌのあたりで息が出るのが聞こえる、という感じです。
    2. 前後を激音化……前後に子音があるときはそれを激音化します。
    3. t……単独の終声のときにはtの音となります。もっとも히읗(ㅎの字母名称)ぐらいしかありません。理論的には次に母音で始まる語尾・助詞以外の語がくればdに、鼻音が来ればnになるのでしょうが、実例にはまずお目にかかることはないでしょう。