[真理子日曜学校 - 聖書の言語入門(フレーム表示) ]
【韓国語文語コース】

文字の書き方


  1. 実は存在する「筆記体」
     ハングルは一応漢字文化圏の文字なので、筆順はおおむね漢字に準拠しています。書道やペン字まで存在する点は日本ととても似ています。
     ペン字になると字画を続けることが多く、中には筆順が変わってしまうものまであります。一種の「筆記体」といえるでしょう。
     ハングルに慣れない外国人にはこの筆記体は非常に読みにくく、入門段階ではこのようなものは覚えなくてもいいのかもしれません。しかし、韓国人と手書きの手紙をやりとりすると必ず目にしますので、自分で書けはしなくても少なくとも崩し方の基本を知って読めるようにしておくと便利です。
     以下、最初に基本的な書体(とりあえず「楷書」と呼びます)とその筆順を書き、ついで、筆記体の書き方のコツを書いていきます。


  2. 子音字
     
    f(キおっ)。特に注意すべきことはありません。가거기カこキのように縦棒系母音字と組み合わさるとフみたいになりますが、自然とそうなるはずのものですから気にすることはありません。
    f(ニウん)。特に注意すべきことはありません。
    f(ティグッ)。速く書く場合は右側のようになります。右側は実質的に一筆です。これでは次のfㄹみたいだと思うかもしれませんが、次で述べるようにfㄹは必ず真ん中の横棒を左から右に書くようにする正しい習慣をつけておけば、まぎれることはありません。
    f(リウ)。この字の書き方のキモは、漢字の「己」のように書くこと、つまり2画目をちゃんと左から右に書くことです。右から左に書けば確かに一筆で書けてラクなのですが(×印)、そのような横着をしてはいけません。こう書いていると必ずfㄷと見分けがつかなくなってしまいます。画数を減らしたいなら右上のように書くか(2と3は続けて書けるので実質的に2画です)、左下のように書きましょう。
    f(ミウ)。漢字の「口(くち)」を書く要領です。速く書きたい場合は右側のf맘(マ)の例のように、1画目からいきなりナナメ右上にハネあげるのです。するとローマ字のnの筆記体やロシア文字のИみたいになりますね。fㅁを活字のように四角く書こうとすると必ずfㅇと見分けがつかなくなってしまいます。ですからたとえ入門者であっても四角く書くのは早いうちに卒業して筆記体式に書くようにすることをお勧めします。
    f(ピウ)。楷書の筆順は1→3→4→2もあります。が、速く書こうとして1→4→2の逆→3とするのはfㅁとまぎれやすくなるのでおすすめできません。速く書く場合は右側のように書くのです。
    f(シオッ)。漢字の「人」を書く要領です。速く書く場合は右側のようにします。ほとんど日本語の踊り字の「々」の最後の点がないような感じです(あるいは「〃」をつなげて書いたようなもの)。こんなふうに最後を曲げないとfㄴのようになってしまうので、ことさらにこう曲げて書くわけです。
    f(イウン)。必ず時計の12時の位置から反時計回りに書きます。最初のカギはなくてもかまいません。
    f(チウッ)。左上のように3画で書くのは丁寧すぎる感じで、一般的には1画めと2画めをつなげてカタカナの「ス」のように書けば十分です。さらに右下のように一筆で書く場合もあるにはありますが、fㄷと見分けがつかなくなるのでおすすめしません。
    f(ウッ)。最初に点ないし横棒を書いてからfㅈを書きます。fㅈ部分はカタカナのスでかまいませんし、さらに点から続けると右側のようになります。
    f(ウっ)。カタカナのヲに似ていますが筆順はフを書いてから中の横棒です。「あれ、おいらはカタカナのヲもそう書いていたぞ」っていう人はいませんか。カタカナのヲは横横縦の3画ですよ。
    f(ィウッ)。書体が2通りあって、筆記体では横棒+fㄷという書体が一般的です。北朝鮮では活字もそういう書体になります。この書体の場合はfㄹととても見分けがつきにくくなります。
    f(ウっ)。速く書く場合はfㅛの筆記体のように縦棒2つをつなげて書くよりは、むしろ右側のように書くほうが一般的ですし、速く書けます。
    f(ヒウッ)。右側のように書けば一筆で書けてしまいます。最後を丸くまとめれば他の字ともまぎれる心配はありません。


  3. 母音字
     
    f(ア)。速書きするときに1と2をつなげることもないではありませんがお勧めしません。むしろパッチム(下の子音字)があるときに、2の横棒をほとんどカギのようにしてしまって一気にパッチムにつなげてしまう術を身に着けたほうが実用的ですし、実際よく見かけます。
    fㅐ(え)。132という順には書かないほうがいいです。これこそ1と2をつなげて右側のように書くのが速いですし、よく見かけます。
    f(ヤ)。二つの横棒をつなげると真ん中のように速書きできます。さらにパッチムがあるときは右側のようにつなげます。
    f(いぇ)。二つの横棒をつなげると右側のように速書きできます。
    f(お)。猛烈に速書きしたいときは1画めと2画めをつなげて書いてしまうこともありますが、fㅣと紛らわしくなることもあり、あまりおすすめしません。
    f(エ)。
    f(よ)。
    f(イェ)。
    f(オ)。1画めと2画めはつなげる場合もままありますが、などのようにパッチムがない場合に限られます。パッチムがあるときにはむしろ右側のように、1,2画めを別に書き、2画めをできるだけ長くのばして最後にカギをつけて下につなげるほうがいいです。
    f(ヨ)。
    f(う)。これは1画めと2画めをつなげることが多いです。しかしその場合はしっかり直角にすることです。なぜなら上のfㅗfㅛの右側にあらわれているように、パッチムがある場合は横棒の最後にカギをつけて一気にパッチムにつなげて書くのが普通なので、fㅜの場合にしっかり直角にしておかないと、下のfㅡと紛らわしいのです。この項のf눅(ぬっ)と下のfㅡの項のf늑(ヌっ)と、しっかり区別するようにしてください。
    f(ユ)。速書きするときには1画めと2画めをつなげて右側のように書きます。かなり書体が変わってきます。
    f(ウ)。パッチムがある場合につなげて書いたりしますが、fㅜとまぎれないように、できる限り長く伸ばすことです。
    f(イ)。