ばべるばいぶる(多言語聖書閲読)
HELP
フォント・背景色変更
ID:
パスワード



2024年4月27日(土) 通読(本日=ルカ7-8,1イミ22,クル-44回 明日=ガラ1-3,3イミ22,アル9)

●章表示 ●検索

聖書1:
聖書2:
ルビ: 節番号表示:
見出し表示 あり  なし


検索語:
聖書:
大小文字同一視
検索書名
同時表示聖書:
1ページに表示する候補数:
ルビ:
章モードしおり 現在の章をしおりに追加(最大20) クリア 並べ替え


節表示・修正口語訳(日本語R)+真理子のおまけ 解題
〔57年モルモン経〕アルマ書 第47章
第47章
アマリカヤ、叛逆によってレーマン人の王となる。アマリカヤのおそるべき罪悪。

さて、われらはアマリカヤおよびアマリカヤと一しょに荒野へ逃げて行った者たちの記事にかえろう。見よ、アマリカヤは自分に従ってきた者たちを導いてニーファイの地へ行きレーマン人と交ったが、ついにレーマン人を煽動しニーファイの民に対して怒らせた。それであるから、レーマン人の王は全国にふれをまわして、ニーファイ人と戦うために再び集れと人民に命じた。
しかし、王のふれが廻ってきた時に、人民は非常にうろたえ恐れた。人民は王の意に逆らうことを恐れ、またもしニーファイ人と戦うために出て行ったら命を失うかも知れぬと恐れたのである。それで民の大部分は王の命令に従わなかった。
そこで王は民が従順でないのを怒り、軍の中で自分の命令を守る者たちを指揮することをアマリカヤに任せ、出て行って命令に従わない人民に武装を強制せよと言った。
これは正にアマリカヤの望んでいたことであった。アマリカヤは非常に巧に悪事を行う男であったから、レーマン人の王の位を奪おうと心に企てた。
アマリカヤはすでに王の味方につく民を支配する権力を得たので、今度は王に従わない者たちの歓心を得ようとしてオナイダと言う所へ軍を進めた。これは王の命令に従わなかったレーマン人たちはアマリカヤの軍の来るのを知ると、自分らを亡ぼしにきたのだと思い、オナイダへ逃げて行ったからである。オナイダは武装するために集る所であった。
これらの者はどのように強いられてもニーファイ人との戦に出て行かないと断然決心をして居たので、すでに一人の男を選んでその長官としまた王として、
敵と戦う備えをしてアンテパスと言う山の上に集っていた。
ところが、アマリカヤは王の命じたようにこの軍と戦う心はなく、ただ自分が全軍の司令長官となり、王を位から落して自分が国を取ってしまうことができるようにレーマン人の兵士の歓心を得ようと思っていたのである。
それであるらから、アマリカヤはアンテパス山にほど近い平原に陣を張ったが、
夜になると秘密の使者を一人アンテパス山に送り、山上の軍の司令長官であるリホンタイと談判をしたいから山のふもとへ下りて来てもらいたいと言わせた。
しかし、その使者が来た時リホンタイは山のふもとへ下りる勇気がなかった。そこでアマリカヤは再び使者を送ってリホンタイに山のふもとへ下ってほしいと言わせたが、リホンタイはまたまた下ろうとしなかったから三度まで使者を送った。
しかし、アマリカヤはリホンタイを誘って山を下らせることはできないことを悟り、このたびは自分で山をのぼってリホンタイの陣の近くまで進み、そこから四度目の使者をリホンタイの所へやって、護衛の兵をつれて下ってもらいたいと言わせた。
すると今度はリホンタイが下って来たが、その護衛の兵と一しょにアマリカヤの所へ着いたとき、アマリカヤはリホンタイに夜その軍を率いて山を下り、レーマン人の王が自分に指揮をとらせた軍がその陣営にあるままこれを包囲してくれと言い、またリホンタイがもしもアマリカヤを全軍の副司令長官にする誓約を結ぶならば、リホンタイがアマリカヤの軍を囲むときにアマリカヤはその軍をリホンタイに降参させると約束をした。
そこでリホンタイはその兵を率いて山を下り、アマリカヤの軍をとりかこんだ。アマリカヤの兵が翌日の夜明けに目を覚してみると、そのときはもうリホンタイの軍にとり囲まれていた。
アマリカヤの兵は包囲されたことを知ると、自分らが亡ぼされないように同じ国の民である敵軍と合体させてくれと切にアマリカヤに歎願をした。これは正にアマリカヤの望むところであった。
それであるから、アマリカヤは王の命令にそむくことを知りながらその兵をリホンタイに引きわたした。このようにするのは、アマリカヤが王の位を奪おうとする目的を達するために一番望んでいたことであった。
さて、レーマン人は軍の司令長官がもし殺されると副司令長官を以てこれに代える習わしであった。
アマリカヤは一人の家来を使い、少しずつ毒をリホンタイに与えさせたからついにリホンタイは死んだ。
それでレーマン人はアマリカヤをその総督とし、司令長官とした。
ここに於てアマリカヤは(その望みをすでに遂げ)その軍を率いてニーファイの地の都であるニーファイ市へ行った。
すると王はアマリカヤが自分の命令を守って、ニーファイ人と戦うためにかほどの大軍を集めてきたと思い、護衛の兵をつれてアマリカヤを迎えるために出て行った。
アマリカヤはこの時王を迎えるためにまず家来たちをつかわしたが、かれらは進んで行って王の威光が大きいために王を敬って拝するようなふりをして王の前にひれ伏した。
王はレーマン人がニーファイ人から学んだ習わしに従い、友情のしるしとしてその手をさし出しこの家来たちを起そうとした。
ところが、王が自分の近くに寄った家来を起したとき、その家来はやにわに王の胸を刺したので王は地に倒れた。
これを見て王の臣下たちは逃げ始めたから、アマリカヤの家来たちは大声をあげて、
「見よ、王の臣下たちが王の胸を刺して逃げた。王は倒れておられる、早く来て見よ」とよばった。
アマリカヤはこのことを聞いて、すぐに進軍して王の身の上に起ったことをしらべよと命じたが、その場へきたときに王が血に塗れて倒れている様を見、怒った真似をして「すべて王を愛する者たちはみな王の臣下を追いかけて殺せ」と言った。
そこで王を敬愛している者はみな出て王の臣下のあとを追いかけた。
ところが王の臣下は兵士らが追いかけてくるのを見ていよいよ恐れ、荒野の中へ逃げこんでとうとうゼラヘムラの地へ入りアンモンの民に加わった。
そこで王の臣下を追いかけた兵は何にもならずに帰ってきたが、このようにしてアマリカヤはその悪賢い企によって民の歓心を得た。
そしてその翌日、アマリカヤは軍を率いてニーファイ市へ入りこれを占領した。
アマリカヤはすでに使者を王の后のところへつかわし、王がその臣下たちのために殺されたことと、アマリカヤが自分の兵を出して臣下を追わせたがその甲斐もなく取り逃したこととを知らせておいた。
それであるから、王の后は使の者から王が暗殺されたことを聞き、アマリカヤに使者を出して市民の命を許してくれと願い、また王の暗殺を証明する人たちをつれて自分の所へ来てほしいと言った。
そこでアマリカヤは王を殺した家来と、この家来と一しょに居たほかの家来たちをみな引きつれて后の居る所へ入って来たが皆王がその臣下に殺された事を証明して、その臣下は逃げてしまったこれが何よりの証拠であると言った。そして王の暗殺されたことについて后の疑いを晴した。
それからアマリカヤは王の后の歓心を買い、とうとうこれを自分の妻とした。アマリカヤはこのようにその悪賢い企と巧な家来たちの助けを借りて王の位を得、すべてのレーマン人に全国の王と認められた。レーマン人と言う国民は、レーマンの家の者たちとレミュエルの家の者たちとイシマエルの家の者たちと、ニーファイの時代からこの時代までにニーファイ人から別れたすべての者たちから成っていた。
ニーファイ人から別れた者たちは、ニーファイ人と同じ教訓と教育とを受け、ニーファイ人と同じく主に関わる教えを知る機会があった。それにもかかわらず、不思議なことにニーファイ人から別れて以後まもなくレーマン人よりも一層かたくなとなり、悔改めをせず、野蛮にしてよこしま、猛悪な民となり、喜んでレーマン人の伝説を心に受け、怠け者であらゆるみだらな行いに耽り、その神である主を全く忘れてしまったのである。

このページのURL
http://www.babelbible.net/bible/bible.cgi?bible0=col&book=alm&chapter=47&mode=0