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2024年4月27日(土) 通読(本日=ルカ7-8,1イミ22,クル-44回 明日=ガラ1-3,3イミ22,アル9)

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節表示・修正口語訳(日本語R)+真理子のおまけ 解題
〔57年モルモン経〕アルマ書 第46章
第46章
アマリカヤ、王になろうとして謀叛する。モロナイと自由の旗。人民、自由を維持することを誓約する。アマリカヤの逃亡。

ヒラマンとその兄弟たちのすすめに聞き従わなかった者たちは皆一団となってその同胞に敵対し、
甚しく怒って同胞を殺そうと決心した。
このようにその同胞を怒った者の頭はアマリカヤと言って強く大きな男であった。
アマリカヤは王になりたいと思い、怒りを抱いた者たちもまたアマリカヤが自分らの王になればよいと思った。これらの者は多くその国の位が低い判事であってどれもみな権力を貪っていた者たちである。
かれらはアマリカヤのいろいろなへつらいにいざない惑わされたから、もしもアマリカヤに附いてかれを王に立てるならば、アマリカヤがその報いとしと自分らを民の支配者にしてくれると信ずるようになった。
このようであったから、ヒラマンとその兄弟らが説教をし、また教会を監督する深い注意があったにもかかわらず多くの者どもはアマリカヤにだまされて謀叛を起した。その時ヒラマンとその兄弟らとは教会を司どる大祭司であった。
教会員の中にはアマリカヤのへつらいを信じて教会を去った者が少くなかった。それであるから、ニーファイの民はレーマン人に勝って得た大勝利と、主の御手に救われたために感じた大きな喜びがあるにもかかわらず、その状態は非常に不安で危険なものとなった。
これによって見ると、人間はまことに早くその神である主を忘れて悪事を行い、たやすく悪魔にいざなわれることが明らかである。
また非常に悪い一人の悪人が、世の中の人にまことに大きな悪事を行わせることが明らかである。
またアマリカヤは狡猾な謀ごとをめぐらし、へつらいを巧に言う者であったから、多くの人の心をまどわして悪いことをさせ、また神の教会をこわし、神が義人のために人民と国家とに与えたもうた自由の基をこわさせようとしたことも明らかである。
ニーファイ人の軍の司令長官モロナイは、このような謀叛があることを聞いてアマリカヤを怒った。
それでモロナイは自分の衣を裂いてその一片をとり、その上に「われらの神と宗教と自由と平和と妻子のために」と書いてこれを竿の先にかけ、
かぶとと胸当と楯とを身につけ、物の具を腰にまとい、裂いた衣の一片を先端につけた竿を(これを自由の旗と言った)手に持って地面にひれ伏し、クリスチャンの仲間がのこってその地に住む間は、自分の兄弟である教会員らにひきつづき自由の祝福を下したまわるようひとえにその神に祈り願った。
神の教会に属しているすべての真のキリスト信者は、教会に属していない者たちにクリスチャンと名づけられていたが、
教会に属して真心からキリストを信じた者たちはみな忠誠をつくし、降臨したもうはずのキリストを信じたから、与えられたキリストまたはクリスチャンという名を喜んで受けた。
それであるから、モロナイは祈りの時にクリスチャンの道と国の自由とのために、特に神の助けがあるように祈ったのである。
モロナイは、その心をうちあけて神に祈り願ってから、デソレションの地の南にある一帯の地と、デソレションの北にある一帯の地とを貴い自由の国と定めて次のように言った。
「キリストの御名を受けたために嫌われるわれらが、自分の罪悪で自ら亡びを招くようになるまでは、神は決してわれらが踏みつけられまたは破壊されることを許したまわない」と。
モロナイはこのように言ってから民の中に行き、衣の一片に書いた言葉がすべての人に見えるようにこれをふり上げ大声に叫んで言った。
「この地にこの旗を立ててこれを守ろうと思う者は、みな主の御力によって出て来い。そして、主なる神の祝福を得るために自分の権利と宗教とを護るという誓いを立てよ」と。
モロナイがこれを宣言した時、人民は腰に物の具をつけたまま早速集ってきて、その神である主を棄てないしるしとしてあるいはい誓約として自分らの衣を裂いた。すなわち、自分らがもしも神の命令に背き罪の淵に沈んでキリストの御名を受けることを恥じるならば、今自分らが衣を裂いたように主が自分らを裂きたもうであろうと言う意味である。
これがすなわちかれらの立てた誓約である。それから、かれらはモロナイの足下にその衣を投げて言った「われらがもしも罪の淵に沈むならば、北の地に住んだあの同胞のように亡びるであろう。またわれらが罪に耽けるならば、今われらが汝の足下にわが衣を投げたように神はわれらを敵の足下に投げ、敵の足下に踏まれるようになしたもうと言うことを神に誓約する」と。
そこでモロナイはこれに答えて「見よ、われらはヤコブの子孫の一部であってまた兄弟らに衣を裂き破られたヨセフの子孫の一部である。従って慎んで神の命令を守るべきではないか。そうでないとおそらくわれらの衣もまた兄弟らに引き裂かれ、われらは牢屋に入れられ、売られ、あるいは殺されるかもわからぬのである。
われらはヨセフの子孫であることを忘れずにわれらの自由を守り、ヤコブが死ぬ前に言った言葉を記憶すべきである。ヤコブはヨセフの衣の残っている部分が少しも腐らずに保存してあるのを見て言った『わが子の衣のこの一部分だけ腐らずに保存してあるように、わが子の子孫の一部は神の御手によって保存され神の所へ入れられる。これにひきかえ、ヨセフの子孫のあとの者はこの衣のあとの部分のように腐り果てる。
それであるからわれは心に憂い悲しむ。しかし神の所へ入れられるわが子の子孫もある故に、われはわが子ヨセフのために心に喜ぶ』と。
これすなわちヤコブの言った言葉である。
さてあのヨセフの衣のように朽ち果てるはずのヨセフの子孫の一部とは、われらから別れたあの人々ではないか。誰がそうでないと言えるか。われらも、もしキリストを堅く信じないで動かされるならば、同じように朽ち果てるであろう」と。
モロナイはこのように言ってから、国中で謀叛の行われる方々へ自分で行き、または使者を送り、そして自分らの自由を護りたいと思う一切の民に、アマリカヤと教会を去って謀叛人と一しょになりアマリカヤ人と呼ばれる者共と戦をさせるために集らせた。
さてアマリカヤは、モロナイに味方をした人数の方がアマリカヤ人よりも多いのを見、また自分の味方がその方針の正しいかどうかを危ぶんでいるのを認めたので、目的が達せられないのをおそれて、自分に従って行きたいと言う者たちを連れニーファイの地を指して出て行った。
モロナイはレーマン人に勢力の加わることは、ニーファイ人のために不利益であると考え、またアマリカヤはその目的を達するために必ずレーマン人を煽動し、ニーファイ人に対して怒りを抱かせニーファイ人と戦わせることを知っていたから、アマリカヤ人をことごとく亡ぼすか、またはこれをとりこにして帰りアマリカヤを殺そうと考えた。
そこでモロナイは、すでに集って武装をし平和を守ると言う誓約を立てた自分の兵をくり出して早く行かなくてはならぬと認めたので、荒野の中でアマリカヤの軍の進路を断ち切ろうとしてすぐに軍を率いて進んで行った。
モロナイは自分の心のままに行って荒野へ行き、ついにアマリカヤの軍の進路を断った。
それで、アマリカヤは僅の兵をつれて逃げ、のこりの兵はモロナイに降伏してゼラヘムラの地へ引き返してつれて行かれた。
さてモロナイは高等判事らによりまた国民の投票によって選ばれた人であるから、思うままにニーファイ人の軍を組織し、これを召集しこれを指揮する権能をもっていた。
それであるから、アマリカヤ人の中で自由政体を維持するために自由を擁護する誓いを立てなかった者をみな殺させたが、自由の誓いを立てないと言った者は僅であった。
モロナイは、ニーファイ人の所有となった地の全体にあることごとくの塔の上に自由の旗をあげさせた。このようにモロナイはニーファイ国民の中に自由の旗をたてて置いた。
こして平和は全国に復せられ、判事治世の十九年目の終りころまで国中はおだやかであった。
さてヒラマンと大祭司たちも教会の平和を保ち、まことに四年の間教会は非常におだやかで喜びが絶えなかった。
多くの人は自分が主イエス・キリストに贖い救われたことを固く信じながら死んだので喜びながらこの世を去ったのである。
年毎に時季によって流行する熱病で死んだ者もあるが、気候の性質によって人がかかり易い病気の原因を除くために、神が用意したもうた草根木皮の効能が著しかったので、熱病で死んだ者はさほど多くはなかった。
多くの人々は年をとって老衰で死んだ。われらはキリストを信じて死んだ者が、今キリストによって喜び楽しんでいると思わずには居られない。

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