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2024年4月26日(金) 通読(本日=エレ47-52,バル3,クル-43回 明日=ルカ7-8,1イミ22,クル-44回)

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節表示・修正口語訳(日本語R)+真理子のおまけ 解題
〔57年モルモン経〕イテル書 第15章
第15章
ラマの丘、すなわちクモラの丘。大戦争の準備。何百万人が死ぬ。コリアントメル、シズを殺す。イテルの結びの言。ジェレド人の記録終る。

コリアントメルはその傷がなおった時にイテルが自分に言った言葉を思い出した。
そしてすでに剣にかかって命を落した同じ国の人の数がほとんど二百万人に及び、二百万人の力がある男ばかりでなくその妻子もまた一しょに命を落した有様を見て歎き悲しみ、
自分の悪い行いを悔い改めまたすべての予言者が告げた事を思い出して、これまでその予言が全く当っているのを認めて心に悲しみ、慰めを得ることができなかった。
そこでコリアントメルはシズに手紙を書いて人民の命を助けてほしい、もし助けるならば自分は人民の命を助けるために王の位をシズに譲ると言った。
シズはこの手紙を受け取り、コリアントメルに返事を書いて言った。もしもコリアントメルが自分から降参してきてわが剣のために殺されてもよいならば、人民の命は助けてやろうと。
ところで民はその悪事を悔い改めなかった。コリアントメルの味方は煽動されてシズの味方に対し怒りを抱き、シズの味方もまた煽動されてコリアンメルの味方に対して怒りを抱き、またもシズの民はコリアントメルの民と戦った。
コリアントメルはまさに敗けようとする形勢を見て、またシズの味方から逃げ、
リップリアンクムの湖へ行った。リップリアンクムと言う名は大と言う意味がある。もしくはすべてに優ると言う意義がある。かれはそこへ着いて陣を張った。シズもコリアントメルの陣の近くに屯していたから、両者は翌日にまた戦を交えた。
そして烈しく打ち合ってコリアントメルはまたも負傷をし血を失って気絶した。
しかしコリアントメルの軍はシズの軍に迫ってこれを打ち破り退却させた。シズの軍は南の方へ逃げてオーガツと言う所に陣を取った。
コリアントメルの軍はラマの丘に近い所にその天幕を張った。ラマの丘は私の父のモルモンがあの神聖なもろもろの記録を隠して主の御手に託した所である。
この二箇所でコリアントメルとシズとは、イテル一人を除いてまだ殺されない民を全部集めた。
さてイテルが国民のすることをすべて見ると、コリアントメルの方を善いと思う者はコリアントメルの軍へ集まり、シズの方を善いと思う者はシズの軍へ集った。
そこでこの二人は全国のあらゆる人を集めて、誘いよせられるだけの人々を自分の方へ誘いよせ、なるべく自分の軍勢を強くする仕事に四年を費した。
やがて国民はことごとくみなその妻子を伴って自分で善いと思う軍へ入った。ここに於て男も女もみな武器を持ち、楯と胸当とかぶととを身に着け、完全な武装を整え相対して出陣した。そして一日中互いに戦ったが勝敗はなかった。
その夜になるとかれらは疲れて各々その陣に帰り、その味方の死者を非常に悲しみ歎き、甚しく泣き叫ぶ声の大きいことは空を引き裂いて響きわたるほどであった。
両軍は翌日また出て戦い、その日は非常に惨酷な有様で過ぎたが勝敗はなかった。そして夜になると死んだ味方をまた悲しみ悼む歎きの声が空を裂いて響きわたった。
ここに於てコリアントメルはまたシズに手紙を書いて、シズが再び戦に出てこず、コリアントメルのゆずる王の位を受けて民の命を助けてほしいと言った。
しかし主の「みたま」はもはや国民を導き励まさないようになり、また人民はもはや亡びる足るほどその性質をかたくなにしその心を暗くしたのでサタンは全く民の心を支配する力を得た。それで民はまたも出て行って戦った。
かれらは一日中打ち合って夜になると武装のまま眠った。
翌日になるとまた夜になるまで戦った。
夜その有様を見るに怒りに酔っていることはあたかも葡萄酒に酔っている人のようであって、また武装をつけたまま眠った。
その翌日も両軍相戦ったが、このたびは日暮れになってコリアントメルの味方で五十二人とシズの味方で六十九人とを除くほかは、みなもはや剣にかかって命を落した。
そしてその夜も武装したまま眠って夜が明けるとまた戦い、剣と楯とを以て一日中力かぎりに撃ち合った。
その夜になって数えるとシズの方には三十二人、コリアントメルの方には二十七人の者が残り、
食事をすまして明日は死ぬ用意に眠りについた。この残りの兵はみな身体が大きく力の強い者たちであった。
さてそれから、かれらは三時間相戦ったがあまり多く血を失ってついに気絶をした。
この時コリアントメルの味方は起って歩く力を回復するや、命が惜くて逃げ出そうとしたが、シズはその味方と共に起ってコリアントメルを必ず殺す、この志が遂げられなかったら自分の剣で死のうと怒りながら誓った。
それで、シズはコリアントメルの味方を追いかけて翌日これに追いつきまた剣で打ち合った。その結果コリアントメルとシズとの二人を除いてそのほかの者はみな剣にかかって命を落した。見よ、シズはあまり多く血を失ったから気絶してしまっていた。
そこでコリアントメルはその剣によりかかってしばらく休んでからシズの首を打ち落した。
この時シズはその首を打ち落されながらも一度は手をついて身をもたげたがまた倒れて、息をつこうと身をもがきなが最後を遂げた。
コリアントメルもまた地に倒れてまるで死んだ者のようであった。
ここに於て主は出て行けとイテルに命じたもうたから、イテルは出て行き主の御言葉がみな事実になっているのを見てその記録(私モロナイはその百分の一さえも書いていない)を書き終り、これを隠しておいた。その隠し方がよかったので後になってリムハイの民がこれを見出したのである。
イテルの書いた最後の言葉は次の通りである。すなわち「主がわが体を変えて死の味を知らしめずに天に移したもうとも、またわれにこの肉体のまま世に生き永らえて主のみこころをなさせたもうとも、もしわれが神の王国に救わるることだにあらばあえて心にかくるに及ばず。アーメン」と。

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