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2024年4月26日(金) 通読(本日=エレ47-52,バル3,クル-43回 明日=ルカ7-8,1イミ22,クル-44回)

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節表示・修正口語訳(日本語R)+真理子のおまけ 解題
〔57年モルモン経〕ニーファイ第三書 第1章
ニーファイ第三書
ヒラマンの子であるニーファイ、その子であるニーファイの書。
ヒラマンはアルマの子であるヒラマンの子である。アルマはアルマの子であって、リーハイの子であるニーファイの裔である。このリーハイはユダヤ国の王ゼデキヤの代の第一年にエルサレムを去った者である。
第1章
ヒラマンの子、ニーファイ、土地を去る。救い主降誕のしるしが示される。反対の結果が現われる。再びガデアントン強盗団のこと。

九十一年目は早くも過ぎ去った。この時はリーハイがエルサレムを出てからちょうど六百年に当り、ラコニーアスが国の大判事兼統治者をしていた年であった。
この時ヒラマンの子のニーファイは真鍮版とそれまで保存されて伝わっていたすべての記録と、リーハイがエルサレムを出てこのかた神聖に保存されていた物をすべてその長男のニーファイに委ねゼラヘムラの地を出て行ってしまったが、
どこへ行ったか誰もその行方を知らなかった。それで、その子のニーファイは父に代っていろいろの歴史を保存しこの民の記録も書きついだ。
九十二年目の始めに、前よりもさらに大きなしるしと奇跡とが民に現われ、予言者たちの言った予言はますます事実となって現われた。
しかし、ある人々はレーマン人であるサムエルの予言が成就する時はすでに過ぎていると言い、
同胞を嘲り笑って「見よ、成就すべき時はすでに過ぎているのにサムエルの予言はまだ事実となって現われない。それであるから、お前たちがこの予言を嬉しがって信ずるのはむだである」と言った。
このようにして、かれらは全国いたるところにひどい騒ぎを起した。そこで信仰のある者は、予言をされた事が何かして現われないことになりはしないかと思って非常に悲しく思い始めた。
しかし、かれらは二昼一夜の間暗やみがなくてただ昼のような一日になることを固く信じて待ち設け、自分たちの信仰が空しいものでなかったことを確めようとした。
また信仰をしない連中は日を特に定めて、予言者サムエルの予言したしるしが現われなかったならば、この伝説を信ずる者たちをみな殺すことにした。
ニーファイの子のニーファイは、その民が企てているこの悪事を知ると心に非常な憂いをおぼえて、
出て行って地に伏しその兄弟たちのために、すなわち先祖から来た言伝えを信ずるために殺されようとする人たちのために熱心に自分の神に祈った。
ニーファイが終日熱心に主に祈りを捧げたから主(イエス・キリスト)の御声がニーファイに聞えて、
「頭をあげよ。元気を出せ。予言の成就する時は近づきたり。今夜そのしるし現わるべし。われはわが聖き予言者らの口を借りて言い伝えたるすべての事を必ず成就せしむることを世の人々に証明せんために明日世の中に来らん。
われが自分の民の所に来るは、われが世の始めよりこのかた世の中の人に示したるすべての事を成就し、御父のこころも子のこころも行うためなり。われは神の力にて身ごもりたる故に御父のこころを行い、またわれは肉体をもつ故に子のこころを行う。見よ、時は近し、今夜そのしるしを現わすべし」と仰せになった。
ニーファイの受けたこの言葉は言われた通り本当に事実となった。すなわち、日が入っても暗くならず、夜になっても暗くならなかったので民は驚いた。
予言者たちの言葉を信じなかった多くの人々は、これを信ずる人々を殺そうとして企てた大きな策が今は破れてしまったことを認めたので地に倒れて死んだようになった。予言の通りにしるしがすでに現われたので、
民は神の御子(イエス・キリスト)が間もなく現われたもうに違いないことを悟った。要するに北の地にも南の地にも西の境から東の境にわたって、人々は皆驚いて地に倒れた。
かれらは予言者たちが長年の間これらのことについて証をしていたことを知り、また予言をされたしるしが早くも現われたことを知って、自分たちが罪を犯しておりまた信仰を持っていないから恐れおののいた。
その夜は一晩中少しも暗やみがなく真昼のように明るかった。その翌朝、太陽はいつもの通り規則正しくのぼったが、このしるしによって民は主(イエス・キリスト)の降誕したもう日であることを知った。
このようにして、あらゆる事がみな予言者たちが言った通りに成就した。
また予言のように一つの新しい星が現われた。
しかしその時以後サタンは民の心をかたくなにして、民が見たこのようなしるしと不思議とを信じないように偽りを民の間に弘めたが、この偽りと詐欺があったにもかかわらず大部分の民は信仰をして主に立ち帰った。
ニーファイと多くの人々とは民の間を経めぐって民が悔い改めたしるしにバプテスマを施したが、このバプテスマによって罪の大きな赦しがあった。このようにして民はまた国内に平和を保つようになった。
数人の者が教えを説き聖文から論じて、モーセの律法を守る必要はすでにないことを証明しようとしたほかに何にも争いがなかったが、この数人の者は聖文の意味がよく解っていなかったからその説くところは誤っていた。
しかし、この数人の者はやがて心を改めて自分の誤りを認めた。それはモーセの律法がまだその目的を達してその効用がないようになっては居ないことと、この律法が一言一句の末にいたるまでみなその目的を達しなければならないことと、みなその目的を達しない内は、一言半句といえども不用にならないことなどを教えられたからである。それであるから、異った意見を立てる者はこの年にその誤りを認めてかれらの罪を告白した。
九十二年目に、すべての聖い予言者が予言をしたように本当にしるしが現われ、喜ばしい音ずれが民に告げられた。こうして九十二年目は終った。
九十三年目もまた、あの山に住んで全地を横行していたガデアントン強盗団の事件があっただけでおだやかにすんだ。この強盗の立てこもっている所と隠れ場所とは堅固であって人民はこれに勝つことができなかった。従って強盗はたびたび人殺しをし、民の中でひどい殺戮を行った。
九十四年目に、強盗の所へ逃げて行ってその仲間となった謀叛人がニーファイ人の中に多数あったから強盗の数が大いにふえた。これは国を去らずにのこっていた忠実なニーファイ人を非常に悲しませた。
またレーマン人も、その子供らの中にすでに成年に達して独立するようになってから、あるゾーラム人たちの偽りと甘い言葉にさそわれてガデアントン強盗団の仲間に多数加わった者があるから非常に憂い悲しんだ。
レーマン人はその若い者たちの罪悪のため、このように苦しんでその信仰と義とはますます衰えて行った。

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