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婚宴が終わった時、トビトは彼の息子トビヤを呼んで彼に言った。「ほら、子よ、あなたと一緒に行ってくれたあの人に報酬をさしあげよう。少し余分にお出ししよう」
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トビヤは彼に言った。「おとうさん、彼に報酬としていくらさしあげましょうか。わたしは、今回運んできた財産の半分を彼にあげても惜しくありません。
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彼はわたしを無事に導き、わたしの妻をいやし、わたしと一緒ににお金を運び、あなたをいやしてくれたのですから。報酬としてさらにどれほどさしあげたものでしょう」
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トビトは彼に言った。「子よ、彼には運んできたものすべての半分をあげなさい」
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トビトは彼を呼んで言った。「あなたの報酬として、運んでくださったものすべての半分を受け取ってください。そしてお元気でお帰りください」
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その時ラファエルは二人をひそかに呼んで彼らに言った。「神をほめたたえ、すべての生けるものの前で主があなたがたにしてくださった恵みの数々を主に向かって言い表わしなさい。人々が主のみ名をほめたたえ、讃美するためです。あらゆる人々に、神のことばを畏敬の念をもって示しなさい。主に感謝を献げることをはばかってはいけません。
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王の秘密は隠さねばなりませんが、神の業は畏敬の念をもってあらわにし声高に言い表わさねばなりません。善いことをしなさい、そうすれば災いはあなたがたにふりかかることはないでしよう。
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真実な祈りと正しい施しは、不義の富にまさります。施しを行なうことは、黄金を貯えることにまさります。
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施しは死から救い出し、すべての罪を洗い清めます。施しを行なう者は生命をもって満たされます。
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罪と不義を行なう者は自分自身の魂の敵です。
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わたしは真理をすべてあなたがたに示して、いかなることばをもあなたがたから隠すことはしません。すでにわたしはあなたがたに教え示して、『王の秘密は隠し、神の業は畏敬の念をもってあらわにせよ』と言いました。
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ところであなたとサラとが祈った時、あなたがたの祈りを主の栄光のみ前にとりなしたのはわたしです。あなたが死者たちを埋葬した時も同様です。
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あなたがためらわずただちに席を立ち、あなたのごちそうを放っておいて出かけ、死者の体を包んだ時、
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わたしはあなたを試みるためにあなたのところへつかわされていたのです。神はまた、あなたと嫁のサラをいやすためにわたしをおつかわしになりました。
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わたしは、主の栄光のみ前で仕えている七人の天使の一人、ラファエルです」
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二人は驚いて平伏し、恐れた。
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ラファエルは彼らに言った。「恐れることはありません。あなたがたに平安があるように。永遠に神をほめたたえなさい。
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わたしがあなたがたと一緒にいたのは、わたしの好意によるのではなく、神のみ心によるのです。常に彼をほめたたえ、彼に讃美をささげなさい。
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あなたがたはわたしが何も食べなかったのを見たでしょう。あなたがたの見たのは幻だったのです。
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さあ、あなたがたは地上で主をほめたたえ、神に感謝をささげなさい。見よ、わたしはわたしをおつかわしになったかたのところへ昇っていきます。あなたがたの身に起こったこれらすべてのことを書きしるしなさい」。こう言い終えると、彼は昇っていった。
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二人は立っていたが、ラファエルはもう見えなかった。
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彼らは、神の使いが彼らに現われたという、この大いなる神の業のゆえに神をほめ、讃美と感謝をささげた。
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