真理子の聖書日記
真理子の聖書日記
このサイトを作りながら、聖書を読みながら真理子が考えたことです。
真理子修道会の修道女/修道士の方のみ書き込むことができます。
掲示板運営方針(必読)
検索語[] ヒット数983
[798]歴代誌1-4章、シラ15章
投稿者=真理子
メールを送る
掲示日=2011/07/19(火) 06:41:57
ここから閲覧
●歴代誌1-4章
http://www.babelbible.net/bible/bible.cgi?bible0=col&book=1ch&chapter=1&mode=0
歴代誌は今まで読んだ創世記〜列王記下までを、別の観点からとらえた歴史書です。
もっとも、メインはダビデ王以降の歴史であり、それ以前は系図ですませてあります。
それだけに、旧約聖書の中では一番人気のない本かもしれません。クリスチャンの方でも、生涯に一度も開けずにすむ本かもしれません。
なにしろ上の9章までは延々と系図です。よく、新約聖書を最初から読もうとしたら、マタイ冒頭の系図にうんざりした、という話がありますが、あんなものは実にかわいいものです。こっちは9章ぶんですからね。
そこからの話も同じ王様の話ですからね。サムエル記や列王記と違う話もありますが、共通する話もあります。一度読んだんだから面白くない、と思う人も多いでしょう。
いや、それは決してあなただけではありません。ユダヤ人だってそう思ったのです。
なにしろ歴代誌って、ユダヤ教の聖書じゃ一番最後に配列されています。サムエル記や列王記は預言者(の書)なのに、こっちは「その他の本」、しかも最後の最後です。
それは歴代誌がつまらないからです。サムエル記や列王記があるんだから、重複するようなものは価値がないって思う人も多く、最後の最後にやっとのことで「こいつも聖書の中に入れてやろう」ということで入ってきたからです。
しかし、私たち日本の歴史書だって、日本書紀とは別に古事記というほぼ同じ内容を扱った本があり、しかも文学的にはこっちのほうがはるかに面白かったりします。今まで一度読んだ歴史も、復習をかねて、別の観点からもう一度見てみましょう。
たとえば代上2:3のオナンさん、オナニーの語源として堂々と人類の歴史に不朽の名を残した偉人(笑)ですけど、創38で出てきましたね。オナニーといいながら実は膣外射精だったわけですけど、歴代誌じゃ名前だけですまされちゃってますね。いっぽう、兄さんのエルがどういう悪いことをしたのかって、創世記にも歴代誌にも書いてませんでしたね……みたいな感じで、今まで読んだ話と比較しながら読んでいきましょう。
今回の系図を読む上で、前にあげた、ヤコブの子を覚える歌を、もう一度掲げておきますので、これを参考にしながら読んでみてください。
ヤコブ(イスラエル)の息子の歌 鉄道唱歌のふしで
1.おブスなレアが生んだ子は
レウベン、シメオン、レビにユダ
ラケルはビルハを差し出して
ダーンとナフタリ生みました
2.レアもジルバを差し出して
ガードとアシェルを生ませたよ
さらに自分もがんばって
イサカル、ゼブルン、生みました
3.ラケルもとうとう子ができた
その名はヨセフとベニヤミン
ヨセフは売られてエジプトへ
マナセとエフライム生みました
1番に出てくるレウベンは、ルベンと表記されることも多いです。
ダーン、ガードは、鉄道唱歌のふしで歌うと長くなってしまう部分で、本当はダン、ガドです。
●シラ15章
http://www.babelbible.net/bible/bible.cgi?bible0=col&book=sir&chapter=15&mode=0
知恵の賛美。知恵を女性に見立てているのが面白いです。ギリシア語のソフィアも、ヘブライ語のホクマも、知恵って女性名詞ですからね。
[797]レビ記25-27章
投稿者=真理子
メールを送る
掲示日=2011/07/18(月) 07:33:45
ここから閲覧
http://www.babelbible.net/bible/bible.cgi?bible0=col&book=lev&chapter=25&mode=0
今日でレビ記はおしまいです。
25章はヨベルの年の話。7日に1日休む安息日のように、7年に1回、土地を休ませる安息年というのがあり、さらに7回目の安息年を大安息年とします。この大安息年の翌年はヨベルの年といって、これも安息年扱い(だから2年間も土地を休ませる)。レビ25:21-22によれば、「ちゃんと6年めに3年ぶんの大豊作にしてやるからさぁ」と神様は言ってますけど、ヤハウェさんの言うことなんかあてになりませんからね。これをホントにやったら、さぞや過酷な収奪をして収穫をたくわえておかなきゃね。休むのも大変なのよ。
そして各人はもともとの土地に戻ります。土地や家屋が売られていたら無償で返還され、借金も帳消しになります。奴隷も解放されます。徳政令ですね。
こうすることで、イスラエルの民は困窮のために散り散りになることはない、土地はもともと神様のものなんだからさ、というわけです。
まあ、大昔はどうだったか知りませんが、歴史記録がハッキリする時代以降にこういうことが行われたことはないみたいですけどね。
このヨベルの年(Jubilee)の話は、つまらないおどろおどろしい規定が延々と続くレビ記の中でひときわ輝く美しい規定として、クリスチャンの心をいたく刺激するようで、キリストの復活や再臨の象徴ととらえる人が多いようです。旧讃美歌263番がヨベルの年の歌で、
http://www.bekkoame.ne.jp/ha/mcc/praise/263.htm
http://www5b.biglobe.ne.jp/~chfujimi/hymn-263.htm
(音楽が鳴るので注意)私も昔うたった記憶が……
ところでレビ25:36-37で「利子や利息をとってはならない」については、昔mixiでHK. J.さんにご質問したことがありましたわね。だって「利子や利息」っていうくらいだから利子と利息って似てるけど違うはずなんですよ。
いまだにあんまり解決がついてませんが、せっかくDavidsonの語彙集
http://www.babelbible.net/davidson/davidson.cgi
を作ったこともありますので、あらためてひいてみましょう。
なお、英語の辞書も作ってありますのよ。
http://www.babelbible.net/kjvdic/kjvdic.cgi?mode=saito
斎藤秀三郎『熟語本位英和中辞典』です。往年の辞書ながら、最高の英和辞典です。豊田実の増補版が岩波から出てましたけどいま絶版。どうしてこういういい辞書を継承しないかしらね、岩波は。
さて、
利子:???????(ネシェク)
利息:?????????(タルビート)
利子(ネシェク)のほうはinterest(利息、利子)。ちょうどうまい具合に語根がすぐ上にありますけど、to bite(噛む)、to vex(立腹させる)、to oppress(暴力を以て人民などを抑圧する)、to lend(貸す)。よっぽど利子にはマイナスイメージがあるんですね。
利息(タルビート)のほうは???のところの一番最後にあります。これもinterestですね。語根の意味は、to be or become many, numerous,to multiply。to be or become great, or greater; hence to grow up also to be mighty, powerful(多くなる。偉大になる。力強くなる)というので、たぶんこっちは「暴利」「高利」という意味合いがあるんでしょうね。
ヘブライ語の辞書はやっぱり?????→???みたいに語根まで戻ってひかなきゃダメですね。紙媒体の辞書だとずいぶん離れたところに来ちゃって、名尾先生の辞書みたいなでっかいのだと大変です。やっぱり電子化すると便利ね。画像スキャンのいいかげんなやり方でも紙よりはるかに便利よ。