真理子の聖書日記 真理子の聖書日記

このサイトを作りながら、聖書を読みながら真理子が考えたことです。
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[492]マタイ23-25章
投稿者=真理子
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掲示日=2011/02/12(土) 10:29:22
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http://www.babelbible.net/bible/bible.cgi?bible0=col&bible1=link&book=mat&chapter=23&mode=0
 「マタイ黙示録」とでも言えるような、世界の終末の話です。
 実際には紀元後66-73年にユダヤ戦争と呼ばれるユダヤ人のローマへの武装蜂起があって、それで70年にエルサレムが陥落する。そういう結果を知っているマタイが、例によって事後予言のかたちで、「イエス様によってこれは予言されていた」みたいに書いた部分です。
 でもこれが、本当の世界の終末みたいにも読めるおどろおどろしい記述ですんで、昔から人々を怖がらせて信者獲得に役立ったところです。「終末が近い」と脅すのは、一番安直な信者獲得法ですから。
 いま売られてる雑誌「日経おとなのOFF」の2011年3月号は「聖書入門」。その「最後の審判」にもマタイ25章が言及されてますね。

[491]エステル記・ギリシア語第1章
投稿者=真理子
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掲示日=2011/02/11(金) 22:46:44
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http://www.babelbible.net/bible/bible.cgi?bible0=col&bible1=link&book=esg&chapter=1&mode=0
 エステル記は、エステルという美しい女性がイスラエルの民の危機を救う話で、ユディト書と雰囲気がとても似ています。
 この話にちなんで、ユダヤ教ではプリム祭というのをアダル月の14-15日にやります。アダル月って第12月で、復活祭がニサン月=第1月ですから、その前の月、だいたい春分前後ですね。
 読んだところ歴史ものという気がしますが、実際にこんな事件があったわけではありません。まるっきりの大ウソです。そのせいか、プリム祭の日はユダヤ教版のエイプリルフールになっていて、新聞やテレビ・ラジオで「イスラエル軍がローマを占領した」みたいな冗談ニュースを報じたこともあるようです。

 で、エステル記のあとの「・ギリシア語」っていうのは何かといいますと、この場合のギリシア語とは、ギリシア語訳旧約聖書、通称「七十人訳聖書」のことです。伝説ではプトレマイオス朝エジプトの王、プトレマイオス2世(在位前283-247)のために、イスラエル12部族から6人ずつ訳者が出て計72人で訳したことになっていますが、実際にはもっと長い期間をかけて成立したものです。だから72人訳聖書なんですけど、ギリシア語やラテン語をやった方はおわかりのとおり、72っていう数字は「2と70」っていう表現になり、しかも「と」が省略できないので、猛烈に長いタイトルになっちゃう。だから2人ひっこんでもらって70人訳っていうタイトルになったのでしょう。
 この聖書は在外ユダヤ人のため、そして外国人へのユダヤ人・ユダヤ教・ユダヤ文化・ユダヤ歴史の紹介のために、当時の国際語であるギリシア語に翻訳されたもので、翻訳でありながら原典なみの権威をもったものとなりました。原始キリスト教団で読まれたのもこれです。むしろ、ヘブライ語聖書って、キリスト教が成立してからそれに対抗してユダヤ教側が整備したようなところがあるほどです。
 七十人訳はヘブライ語の旧約聖書と比べると、本も多い(いわゆる旧約聖書続編ですね)し、本文もかなり異なります。その中には、訳のときに勝手に付け加えちゃったのもあるかもしれませんが、古くにさかのぼるような異本に基づいていると思われる部分もあります。
 必ずしも旧約聖書って、ヘブライ語がもとで、ギリシア語があととは言えないんですよね。
 だからよく「旧約聖書、新約聖書というのはキリスト教側の立場に基づくものだから、ヘブライ語聖書、ギリシア語聖書と呼ぼう」なんていう、わかったような説を言う人がいますよね。Wikipediaもそうみたい。こういうバカ説を言う人は、七十人訳の重要性を理解していないんですね。
 そもそも「聖書」っていう書名自体が、キリスト教側の言い方なんですから(ユダヤ教じゃ、「律法・預言者・その他の書」って呼ぶのよ)、旧約・新約でいいんですよ。

 で、エステル記・ギリシア語は、ヘブライ語版エステル記にくらべて、6箇所ほど付け加わった部分があります。それ以外は基本的にヘブライ語版エステル記のまんまです。
 新共同訳では、付加部分をABCDEFというアルファベットの章名にして、その他を数字の章名にしています。これはゲッチンゲン版の七十人訳聖書の流儀です。
 実は七十人訳聖書って、印刷テキストが数種類あるんです。最新のはゲッチンゲン版といって、まだ全部出ていません。新共同訳のエステル記・ギリシア語は、このゲッチンゲン版を底本にしているようです。
 いま一番入手しやすい七十人訳は、ドイツ聖書協会から出ているもので、通称ラールフス版と言います。フランシスコ会訳のエステル書(記じゃありません)はこれを底本にしています。
 で、この二つの章・節番号に互換性がないんですね。
 さらには、当ばべるばいぶるが採用している章・節番号は、WEB(The World English Bible)というWEB上にフリーで公開された英語訳のものですけど、これがまた違うという混乱状況になってます。
 そんなわけでかなりややこしい事態になっていますが、とりあえずはばべるばいぶるの流儀=WEBの流儀にしたがって読み進めていってください。