[真理子日曜学校 - 真理子の生活と意見(フレーム表示) ]
 

パソコン通信・インターネット


 
  1. 計算機から通信機へ
     コンピュータのことを日本語では電子計算機って言いました。昔は計算をするための機械だったんですね。
     でもだんだん計算以外のことにも使うようになって、広く知識の蓄積に使うようになりました。中国語では電脳と言いますが、そういう時代に訳語が作られたってことですね。
     でも今だったら電子通信機って言うのがいちばんしっくりくるかしら。そのくらい最近は、「ネットを見たいからパソコンを買う」人も多くなりましたね。
     でも昔は全く逆で、通信はパソコンの一番高度な使い方で、パワーユーザしかやらないものでした。パソコンのことを何も知らず、ショップが勧めるままにフルセットを買った人が、一緒に買わされた通信ソフトのメーカーに、「このソフトって何に使うものですか?」と電話したなんていう笑い話が実際にけっこうあったらしいですからね。

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  3. パソコン通信をしなかった理由
     パソコン通信自体は80年代後半から始まりました。PC-VANも、アスキーネットも、NIFTY serveも、日経MIXも、だいたいそのあたりからスタートしました。でも真理子がパソコン通信をやるようになったのはずいぶん遅く、大学卒業&結婚した94年ですね。なんと8年近くパソコン通信に背を向けていたわけです。
     その理由はなんといってもお金です。真理子も一応女ですから、ただでさえ長電話で電話代がかさみがちなのに、この上パソコン通信なんてやったら電話代が6桁になりそう。それは困ります。実際、チャットに狂っていた友達にそういう人がいましたからね。
     それに、パソコン通信をやったとしても、得られる情報はあんまり大したものはありませんでした。今みたいに、聖書のギリシア語全文データが登録されてるなんてことはなかったんです。英語や日本語ならともかく、Unicodeが登場する以前で、マイナーな外国語のデータなんてありませんでした。フリーソフトだって、ネットで出回っている定番ソフトをCD-ROMやフロッピーにいっぱい収録したものが売られてましたから、入手に不自由はありませんでした。
     大学卒業と同時に結婚したので、家計を握った一方で、友達となかなか会えなくなったので、「とっても寂しいの。パソコン通信やらせて~」と前のだんなにせがんで、やっと始めた次第でした。

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  5. インターネット直前のパソコン通信事情
     真理子がNIFTYを始めたころのモデムの標準スピードは2400bps、今ウチで使ってるケーブルテレビのネット回線が実質80Mbpsですから、ざっと35000分の1!という遅さですね。それでもキャラクタベース(つまり文字だけ)のNIFTYの巡回はとても高速に感じました。もうWindowsを使っていたので、Windows上のNIFTY巡回専門ソフトNifTermを使って、外国語とか料理とかキリスト教とか、興味のあるフォーラム(mixiでいえばコミュね)をいろいろ巡回しました。
     楽しいこともいろいろありましたがケンカも多数目にしました。たいていは発言削除をめぐる紛糾でしたね。あとは中傷もさまざま受けました。私って昔から、とてもドライな文章を書くので、男っぽく見えたようで、ネカマ(ネット上のオカマ、つまり男が女名前で書いている)扱いされたことも数知れずでした。

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  7. インターネット事始め
     それから1年で前のだんなと離婚、職探しの日々を経て、ようやく暮らしが落ち着いたのが96年、Windowsも95になって、Windows3.1をインストールした無名ブランド機の調子が悪くなったのを機にパソコンを買い換え、最初からIEも入ってるし28800bps(前のモデムの10倍ね)のモデムも内蔵されてたので、インターネットを始めました。
     世の中にはインターネットを始めるときに設定につまずく人が多かったようですが、NIFTYのIDを持っているとそのままインターネットに接続できたので、手軽に接続できました。
     28800bpsというのは通常の電話回線を使うモデムとしては最高のスピードなんですが、インターネットをやるにはほぼ最低のスピードです。だって今の160MBpsの2900分の1ですからね。調子に乗っていろいろやってると、電話代がすぐン万円になってしまう。だからできる限りNIFTYですませて、インターネットは最小限。目的のページを表示したらすぐ接続を切るようにしてました。だいたい電話がかかってくると接続が切れちゃいましたからね。
     このころって、インターネットと従来のパソコン通信を併用している人が多かったですね。従来のパソコン通信にとってインターネットは脅威だったはずですけど、「インターネットは誰が見てるかわからないコワいところ。それに対してNIFTYは会員制だから安心」なんていう議論もよくありました。あれ、これっていまmixiが言ってることですよね。実際には会員制だろうと何だろうと無法者はいますから、全然関係ないですけどね。私なんかインターネットで平気で本名も住所も電話番号もばらしてますけど、全然トラブルないです。逆に会員制で安心のはずのNIFTYやmixiのほうが陰湿なイジメを多く受けましたから。
     でも今のだんなと出会ったのもNIFTYがきっかけでしたし、NIFTYには感謝してますわん。

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  9. 常時接続事始め
     インターネットをもっと快適に使いたかったんですが、ISDNをNTTに申し込もうとしたら数ヶ月待ち、そうこうするうち時代はADSLになったけど、うちはちょうど基地局の谷間でスピードが出ない、どうしようかなと思ってると、自宅前の電線にケーブルテレビだの光ファイバーだのがいろいろ敷設されたので、常時接続を始めました。いろいろな事情で時々プロバイダを変えましたが、今はケーブルテレビに落ち着きました。公称は160MBpsなんですが、Radish Networdspped Testingで実測したら下り80MBps、上り3MBpsでした(全然違う!)。まあそれでも不満はないです。
     常時接続を始めたときは感動でしたね。世界中のコンピュータが自宅のパソコンの中にあって、ふわっふわっとデータが出てくる感じ。これではじめてネットが使いものになる気がしました。

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  11. Webサイト経営
     NIFTYでトラブルが起きると紛糾するのは、個人が勝手にフォーラムを作れなかったことにも大きな原因がありました。つまり、フォーラムの管理体制に不満があるなら、自分でフォーラムを立ち上げちゃえばいいわけです。それができなかった、つまりフォーラムはNIFTYの認可による公的性格をもったものなので、紛糾がおさまらないわけです。mixiだと自分でコミュを作れます。キリスト教関係コミュはいろいろ騒動が起こりやすいですけど、不満なら脱退して自分でコミュをつくれますから、まだましです。
     そして、NIFTYやmixiにこだわらず、自分で掲示板なりブログなりWebサイトを経営しちゃえば、完全に言論は自由ですよね。公序良俗に反するような内容だとサーバー管理会社からクレームが来るかもしれません。うちも「」やら「」やらではエッチな話をいっぱい書いてるから「アダルトサイト禁止」なんてクレーム来るかしら? この程度なら問題ないですよね?
     昔は、本を自費出版しようというと大変でした。私の親戚でそれやった人がいますけど、お金ばっかりかかるし本は売れない、そもそも実際に書店にはほとんど本は流通しないですから、大変ですよね。自費出版大手の新風社も倒産、ナチュリズム(→「」)関係ではこの出版社から出た夏海あおい(類似名のAV女優さんが複数いますが別人)『夏は着ぬ!』って、いい本なんですけど、出版社倒産じゃもう入手できないわね。アマゾンの中古じゃ最低9800円っていう高値がついてるわ。
     でも、Webサイトを作れば、格安で自分の主張を全世界に発信することができます。無料サーバーを選んで無料ソフトだけで作れば本当に無料です。便利な時代になりましたよね。私も、昔ルターが、カルヴァンが、命がけでやった「独自教会設立」なんていう大それたことを、ほとんどお金をかけずにやっちゃったわけですから。

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  13. Webプログラミングの時代
     高校時代まで私にパソコンを触らせてくれたおじさんが生きていれば、いろんなツールをもらえたのでしょうが、インターネットを始めたころはバイトと派遣で食いつなぐ生活でしたから、どうしてもツールにお金がかけられません。ですからほとんど無料でやってます。
     HTMLエディタは使ってません。Windowsのエディタ、具体的には秀丸で、HTMLのタグをいちいち書いてます。特にうちのサイトは、99パーセントがCGIですから、HTMLエディタの使いようがありません。
     Perlは無料ですし、FTPソフトも無料、ほとんど無料でやってます。
     真理子も昔は、便利なフリーソフトを作って配布して名を挙げたいって欲もありましたが、Windowsになってからは苦労ばかりが多い気がします。プログラムスタイルが変わって面食らっただけじゃなく、どのコンパイラも、ソフト配っただけではダメで、相手のマシンにランタイムと呼ばれる実行時に呼び出すプログラムが入ってないと動かない。Visual BASICなんか、バージョンごとにランタイムが違って、「VBRUN100.DLLは入ってるけどVBRUN200.DLLが入ってないから動かない」とか、けっこう大変でした。インストーラを作るのもメンドいし、そもそもWindowsのソフトを作ってもMacやLinuxでは動かない。バグがあったら配布しなおさなきゃいけない。
     考えてみたら、ソフトを配布するっていう意味はかなり薄れてますよね。これだけネットが普及したんだから、自分のWebサイトでCGIなどを動かして、それにアクセスしてもらったほうがはるかにラクじゃありませんか。これからはWebプログラミングこそプログラミングの王道なのかもしれません。

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