[真理子日曜学校 - 聖書の言語入門(フレーム表示) ]
【韓国語文語コース】

変則用言


  1. ㄹ変則
     語幹がㄹで終わるすべての動詞・形容詞が該当します。ㅅㅂ오ㄴで始まる語尾が接続するときにㄹが落ちます。「スポン(ㅅㅂ오ㄴ)と落ちる」という定番の語呂合わせがあります。
     母音語幹か子音語幹かで変わるタイプの語尾は、母音語幹型のものをつけます。また、未来連体形は語幹そのものです。
     
      +는ㄴ/은+ㄹ/을+시/으시+ㅂ니다/습니다+오/소+아/어+며/으며+고
    날다(飛ぶ)ㄹ変나는나시납니다나오날아날며날고
    나다(出る)規則나는나시납니다나오나며나고
    낚다(釣る)規則낚는낚은낚을낚으시낚습니다낚소낚아낚으며낚고

     規則用言の낚다や나다と比較してみてください。낚다のような子音語幹の用言よりも、むしろ나다のような母音語幹の用言のような活用になるわけです。というより、ㅅㅂ오ㄴで始まる語尾が接続すると나다と区別がつかなくなってしまいます。もっとも最近の若者は紛らわしさを嫌って、わざと날으는 새(飛ぶ鳥。正しくは나는 새)のような言い方をすることがあります。


  2. ㅂ変則
     語幹がㅂで終わるいくつかの動詞・形容詞が該当します。
     ㅂ変則のキモは、母音語尾をつけるときにㅂが우に変わるというものです。具体的には
    1. 子音語幹に緩衝材으をつけて接続する助詞……ㅂが우に変わり、母音語幹になってしまうので으はつかない。
    2. 連用形……ㅂが우に変わるので、語幹(からㅂを除いた形)+워
    3. 語幹末の字の母音、つまりㅂの前の母音がㅏかㅗのときは、ㅂは오に変わり、語幹(からㅂを除いた形)+와

     最後の3は、現代語では돕다(助ける)、곱다(美しい)のように語幹が1文字の語に限られます。それ以外のたとえば고맙다(ありがたい)、가깝다(近い)などは、고마워、가까워です。ところが昔は고마와、가까와のようになったのです。聖書では改訳ハングル版は昔流にすべて와になっています。改訳改訂版は今風に워となっています。
     
      +는ㄴ/은+ㄹ/을+시/으시+오/소+아/어+고
    돕다(助ける)ㅂ変돕는도운도울도우시돕소도와돕고
    눕다(横たわる)ㅂ変눕는누운누울누우시눕소누워눕고
    가깝다(近い)ㅂ変 가까운가까울가까우시가깝소가까와
     가까워
    가깝고
    좁다(狭い)規則 좁은좁을좁으시좁소좁아좁고


  3. ㄷ変則
     語幹がㄷで終わる動詞が該当します。母音語尾をつけるとき(ㅂ変則同様、緩衝材の으と連用形です)にㄷがㄹに変わります。
     
      +는ㄴ/은+ㄹ/을+시/으시+오/소+아/어+고
    듣다(聞く)ㄷ変듣는들은들을들으시듣소들어듣고
    들다(入る)ㄹ変드는드시들소들어들고
    ㄷがㄹに変わるということでㄹ変と比較してみました。連用形だけは区別がつかなくなってしまいますが、ㄹ変のほうは母音語幹的活用になるのでけっこう区別がつくものです。


  4. ㅅ変則
     語幹がㅅで終わるいくつかの動詞・形容詞が該当します。母音語尾をつけるとき(ㅂ変則同様、緩衝材の으と連用形です)にㅅが落ちます。ただし単に落ちるだけで母音語幹になるわけではないので、緩衝材の으はそのまま残るのがㅂ変則と異なります。連用形は語幹の母音と아/어とを同化・縮約させてはいけません(지다と比較してください)
     
      +는ㄴ/은+ㄹ/을+시/으시+오/소+아/어+고
    짓다(作る)ㅅ変짓는지은지을지으시짓소지어짓고
    웃다(笑う)規則웃는웃은웃을웃으시웃소웃어웃고
    지다(負ける・なる)規則지는지시지오지어(져)지고
    돕다(助ける)ㅂ変돕는도운도울도우시돕소도와돕고


  5. ㅎ変則
     語幹がㅎで終わるほとんどの形容詞が該当します。母音語尾をつけるとき(ㅂ変則同様、緩衝材の으と連用形です)にㅎが落ちます。緩衝材の으も消えます。連用形は一律に語幹末字の子音+ㅐとなります。
     
      +는ㄴ/은+ㄹ/을+시/으시+오/소+아/어+고
    빨갛다(赤い)ㅎ変 빨간빨갈빨가시빨갛소빨개빨갛고
    좋다(よい)規則 좋은좋을좋으시좋소좋아좋고
    넣다(入れる)規則넣는넣은넣을넣으시넣소넣어넣고


  6. 으変則
     次の르変則と러変則を除き、語幹末がㅡ(パッチムなし)のすべての動詞・形容詞が該当します。連用形が語幹末子音+ㅓとなります。ただし으の前の字の母音がㅏかㅗのときは、語幹末子音+ㅏㄹ라になります。活用例は러変の項目を見てください。


  7. 르変則
     語幹末が르の動詞・形容詞のうち、上記으変則と次の러変則に該当するもの以外のすべてが該当します。連用形で르がとれて、ㄹ러となります。ただし르の前の字の母音がㅏかㅗのときは、ㄹ라になります。活用例は러変の項目を見てください。


  8. 러変則
     連用形が語幹+러となります。이르다(至る。同音異義語の「言う」「早い」は르変)、누르다(黄色い。同音異義語の「押す」は르変)、푸르다(青い)の3語のみです。連用形は単に러がつきます。
     
      +는ㄴ/은+시/으시+오/소+아/어+고
    끄다(消す)으変끄는끄시끄오끄고
    따르다(従う)으変따르는따른따르시따르오따라따르고
    모르다(知らない)※動詞르変모르는모른모르시모르오몰라모르고
    이르다(言う)르変이르는이른이르시이르오일러이르고
    이르다(至る)러変이르는이른이르시이르오이르러이르고
    푸다(水を汲む)우変푸는푸시푸오푸고


  9. 우変則
     푸다(水を汲む)一語のみ。連用形が퍼です。いわば「連用形のときだけ으変になる」ようなものです。活用例は前項末を見てください。


  10. 하変則
     하다そのものを含め、하다で終わるすべての動詞・形容詞。連用形は하여で、縮約形として해となります。
     
      +는ㄴ/은+시/으시+오/소+아/어+고
    친애하다(親愛なる)動詞친애하는친애한친애하시친애하오친애하여(친애해)친애하고
    위대하다(偉大なる)形容詞 위대한위대하시위대하오위대하여(위대해)위대하고

     変則用言の話題から外れますが、動詞か形容詞かの区別は친애하다のような盲点があるので注意すべきです。


  11. 어変則
     그러다(そうだ)、어쩌다(どんなだ)など。連用形の母音がㅐとなります。
     
      +는ㄴ/은+시/으시+오/소+아/어+고
    그러다(そうだ)動詞그러는그런그러시그러오그래그러고
    어쩌다(どんなだ)形容詞 어쩐어쩌시어쩌오어째어쩌고


  12. 거라変則
     命令形に아라/어라をつける形以外に거라をつける形があるものです。たとえば가다(行く)は가라以外に가거라という形があります。가다(行く)で終わる語以外では자다(寝る)と있다(ある)が同様です。


  13. 너라変則
     命令形に아라/어라をつける形以外に너라をつける形があるものです。たとえば오다(来る)は와라以外に오너라という形があります。오다(来る)および들어오다(入って来る)など오다で終わる語のみです。