[真理子日曜学校 - 聖書の言語入門(フレーム表示) ]
【古典ギリシア語コース】

準備


  1. フォント設定
     まず、あなたのパソコンで、ちゃんと古典ギリシア語が読めていますか? たとえば次の文章は、正しく表示できていますか?
    α ᾀ ᾱ ᾱ́
     Ἐν ἀρχῇ ἦν ὁ λόγος, καὶ ὁ λόγος ἦν πρὸς τὸν θεόν, καὶ θεὸς ἦν ὁ λόγος.
    1行目には、ギリシア文字の一番最初のアルファという文字とそれにいろいろな記号をつけた文字を3種類、計4つの文字が書かれています。2行目はそれを利用した文章。ヨハネ:1:1です。
     1行目の一番左の文字はいくら何でも見えていると思いますが、もしこれが日本語の全角文字の幅で表示されているとすれば困ったものです。たぶん2行目の文章がずいぶん間延びしているのではないでしょうか。
     1行目の2文字目以降が□になっているとすれば困ったものです。2行目の文章も□だらけで読めたものではありませんね。
     1行目の最後の文字は大丈夫でしょうか。これは、長音記号つきのアルファにさらに右上から左下方向に書くアクセント記号がついています。Unicodeにはこのような字がないので長音記号つきアルファにアクセント文字を重ね打ちしています。とはいっても裏ワザでも何でもありません。Unicodeの0300番台には重ね打ち用記号がいろいろ定義されており、これらのコードを字のあとに書くだけで自動的に重ね打ちが起こるはずなのです。しかし現実には、この機能をちゃんと実現しているアプリはまだまだ少ないのが実情です。ブラウザやフォントによってはうまく重なってくれないかもしれません。
     こういう場合は、フォント設定プログラムによってフォント設定をしておく必要があります。
     Windowsユーザの場合はTahoma、Palatino Linotype、Microsoft Sans Serif(XPのSP2以降)というフォントが標準でインストールされているはずです。これらのフォントにはアクセントつきギリシア文字が入っているので、これを指定すればとりあえず上記のような症状は改善されます。
     このフォントが気に入らなければ、Polytonic Greek @ WAZU JAPAN's Gallery of Unicode Fontsにリンクされている各ページから気に入ったフォントをダウンロード、インストールして設定してください。
     また、このリンク集にリンクされていないのですが、SBL(Society of Biblical Literature)というところで配布しているSBL Greekもあります。これをインストールしておくと、ドイツ聖書協会のサイトのギリシア語やヘブライ語聖書が文字化けせずに読めるというメリットがあります。真理子はあんまりこの書体スキじゃないですけど、サイズが小さくなってもアクセント記号が読みやすいというメリットがあるかもしれません。
     「一応正常に表示されてはいるけれど、アクセント記号が小さくてとても読めたもんじゃない」という方も、フォント設定プログラムでサイズだけを変更してください。あまり大きくすると逆に見栄えが悪くなりますが、それでもかまわないから大きい字で読みたいという方はご自由にどうぞ。


  2. 音声教材
     目下のところギリシア語聖書の朗読は次のところから無料で入手できます。
    GreekLatinAudio……MP3形式。新約聖書全文を現代式で発音しています。
    有料販売されているものとしては、
    日本コンピュータ聖書研究会……織田昭先生の現代式朗読。
     聴いて読めるギリシア語聖書 @ 日本聖書協会……古典式。
    これらのうちのいずれかを聴けるようにしておいてください。