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愛妻に嫉妬するな。お前を傷つける悪知恵をつけないとも限らない。
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女にうつつを抜かして、言いなりになるな。
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ふしだらな女のところに通うな。罠にはまらないとも限らない。
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女芸人となじみになるな。手練手管にひっかからないとも限らない。
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処女に目をつけるな。慰謝料を払わされるはめにならないとも限らない。
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娼婦に血道をあげるな。身代をつぶさないとも限らない。
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街娼めあてに街角できょろきょろしたり裏通りを歩いたりするな。
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みめ麗しい美女から目をそらせ。どうせ手に入らない美貌に目をつけるな。女の美貌に惑わされる者は多い。火のように愛欲が燃え上がるから。
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人妻とは同席するな。一緒に酒を飲むな。彼女に心を動かされ、命を落とすはめにならないとも限らない。
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旧友を捨てるな。新しい友よりもはるかにましだ。新しい友なんて新しい酒と同じで、古くならなきゃおいしく飲めない。
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羽振りのよい悪人をうらやむな。その末路がどうなるか、お前はわからないのか。
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不信心の者が成功していても憧れるな。陰府に行ったら罰せられるのを忘れるな。
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お前の命を奪うことのできる権力者には近づくな。死の恐怖におののかずにすむから。万一近づいた場合には決して失敗をしでかすな。わなの中を歩いているものと思え。都の城壁の上を歩いていると思え。
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隣人はしっかり見定めよ。賢い人以外には相談するな。
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悟りを開いた人としか語らうな。そして語りの内容はいと高き神の律法の話だけにせよ。
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善良な人としか会食をするな。その席では主を畏れることをお前の誇りとせよ。
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職人はその作品によって腕を賞賛され、為政者はその弁論によって賞賛される。
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口数の多い男は町じゅうの恐怖のまと、口の軽い者は嫌われ者。
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