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[不可避者の章。マッカ啓示 みんなを愛してくださる恵み深いおかた、主なる神の名によって] 不可避のこと来る時
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何者もその来るを虚妄と呼ぶを得ざらん
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此時或者は貶され、或者は挙げられん
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此時大地激しく震撼し
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群山粉砕して
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塵埃となつて四散しよう
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此時あなたがたは三類に分たれん
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(第一は)右方の衆。右方の衆とは何ぞ
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(第二は)左方の衆。左方の衆とは何ぞ
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(第三は地に於ての)代表者、(天に於ても)代表者である
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これら(代表者)は主なる神に咫尺し
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歓喜の楽園に住まん
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それは先人に多く
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後人に少し
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かれらは黄金を縷めたる榻牀の上に
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相対ひて倚坐す
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永遠の少年、かれらの左右を回り
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盞と觴と清酒溢るる杯とを献ない
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かれらこれを飲むも頭痛せないまた昏酔せない
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鮮果は探るに委ね
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鳥肉は好むに任す
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また大なる眸もてる天女の
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宛も秘蔵の真珠のようになるは
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Reading-108即ちかれらの為せることに対するごほうびである
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かれら園中にあるて妄言悪語を聞かない
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ただ「平安・平安」と言うを聴く
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次には右方の衆、右方の衆こそ幸福なれ
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それは棘なきスィドラ樹
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果実累々たる香蕉樹の間
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欝密たる樹蔭
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淡々たる清泉の畔にある
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豊沢なる鮮果は
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不断に欠くることなく、食ふを禁めらるることなし
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また高貴なる榻牀ある
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そしてわれ新たに天女を造りて
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これを永遠の処女となし
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年齢相等しき可恋の者となせり
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これ右方の衆のためである
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前人に多く
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後人にも亦多し
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然らば左方の衆、かれらこそ不運の徒なれ
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それは熱風と沸湯との間
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黒煙の蔭
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涼ならす爽ならない処に居らん
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まことにかれら曾て奢侈に耽り
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大罪を事とし
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そのうえ常に「われわれ一たび死して塵と骨とに帰したる後、如何んぞ再び甦るべけんや
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われわれの祖先また然り」と言える者である
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こう言いなさい。「まことに前人も後人も
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定められたる日の定められたる時刻に必す呼び集めらるにちがいない」と
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まことにその時、あなたがた迷える者、否める者よ
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あなたがたはザックーム樹の果実を食ひて
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その腹を満たし
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また沸湯を飲むこと
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宛も渇ける駱駝の飲むがようにならん
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これ審判の日に於けるかれらの饗応である
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わたしはあなたがたを造れり。然るに何故にあなたがたはこれを信じないか
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あなたがたは自分の射出するものについて考へたるか
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これを造れるはあなたがたなるか、将またその造り主はわたしなるか
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あなたがたの間に死を定めたるはわたしである。しかしわたしはこれがために
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あなたがたに代ふるにあなたがたに類する者を以てし、またはあなたがたを変えてあなたがたの知らない者となすことを妨げらるる者ではない
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あなたがたは最初の創造を知る。然るに何故にあなたがたは思はないか
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あなたがたは自分の耕すものについて考へたるか
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実をこれに結ばしむるはあなたがたなるか、将またわたしなるか
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わたしもし欲しなぱ、これを乾枯不毛ならしむるを得にちがいない。その時あなたがたは嘆きて止まないにちがいない
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言う「われわれは負債者となれり
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否な、われわれは収穫を喪へり」と
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あなたがたは自分の飲む水について考へたるか
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これを雲より降すはあなたがたなるか、将またわたしなるか
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わたしがお望みなら、これを鹹からしむるを得にちがいない。然るにあなたがたは何故に感謝せないか
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あなたがたは自分の鑽る火について考へたるか
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そのための樹を生ぜしめるはあなたがたなるか、将またわたしなるか
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火を以て一個の教えとなし、そのうえこれを荒野に住む者の便利に供せしむるは実にわたしである
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されば偉大者なるあなたの主の名を讃えよ
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わたしは群星の落つるを指して誓ふ
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あなたがたもし知識あらば、まことにそれは重大なる誓言である。あなたがたもしこれを知らば!
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それは高貴なるクルアーンである
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それは載せて秘蔵の書冊の中にある
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浄められたる者に非すばだれもこれに触るるを得ない
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それは世のすべての主よりの啓示である
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何事ぞ、あなたがたは此教を嘲笑するか
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あなたがたはこれを偽りと呼ぶことを以て日々の生計とするか
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果して然らば(瀕死者の魂が)その喉頭に上り来る時、何故にあなたがたはこれを追ひ戻さないか
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その時あなたがたは親しくこれを看るである
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そしてあなたがたには見えざれど、わたしはあなたがたよりもかれの近くにある
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さればあなたがたもし隷属者に非すば
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そしてあなたがたの言その実ならば、何故にその魂を復帰せしめないか
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かれもし主なる神に咫尺すべき者の一人ならば
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必ない安息と薫香と歓喜の楽園とを獲ん
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かれもし右方の衆の一人ならば
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右方の衆より「平安」と挨拶せられん
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しかしかれもし否める者、迷える者の一人ならば
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必ない沸湯の饗応を受け
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地獄にて燔かれん
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これ実に疑いの余地のない真理である
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さればあなたの主の偉大なる名を讃えよ
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