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2024年3月19日(火) 通読(本日=サム下1-4,シラ17,モサ10 明日=詩48-50,二マカ1,モサ11)

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節表示・修正口語訳(日本語R)+真理子のおまけ 解題
〔真理子訳(工事中)〕クルアーン 第2章
[雌牛の章。マディーナ啓示
みんなを愛してくださる恵み深いおかた、主なる神の名によって]
アリフ・ラーム・ミーム
これは疑う余地のない経典であり、神を畏れる者の導きである。
かれらは目に見えないものを信じ、礼拝を守り、わたしが与えたもので施しをおこない
わたしがあなたに下したもの、およびそれ以前に下したものを信じ、そのうえ堅く来世を信じる者である。
これらの者はその主に導かれる。かれらは栄えるだろう。

まったく、信じない者というのはあなたが警告したって警告しないのと同じである。かれらは絶対に信じない。
主なる神はかれらの心と耳とを封じたので、その目には被いがかかっている。かれらは重く罰せられよう。

こんなことを言う者がいる。「われわれは主なる神と終末の日とを信じます」と。しかしかれらは断じて信者ではない
かれらは主なる神と信者とを欺こうとして、実はただみずからを欺くにすぎない、しかもみずからそのことに気づかない。
かれらの心は病んでいるのだ。そして主なる神はその病を重くする。かれらはそのうそのために重い罰を受けよう。
かれらに「世を乱すな」と言えば、「われわれは和解する者にほかならない」と答える。
ああ、かれらこそ世を乱す者ではないか。しかもみずからそれに気づかない。
かれらは「人々の信ずるようにあなたがたも信じなさい」と言われると、「愚か者が信ずるようなものを信じられようか」と答える。ああ、かれらのほうこそ愚か者ではないか。しかもみずからそれに気づかない。
かれらは信者に会う時は「われわれも信じる」と言うのだが、帰って自分の仲間のサタンたちだけで一緒にいるときは、「本当はわれわれはあなたがたの仲間だ。さっきは単にからかっただけだ」と言う。
主なる神はかれらのからかいに報い、しばらくはその裏切りをほうっておき、あてもなくさまよい続けさせるであろう。
これらの者はよい導きのかわりに迷いを買い取った者である。その取引は何の利益ももたらさないし、かれらは決してよい導きを受けることもない。

たとえればかれらは火をともす人のようだ。火がともされて周囲を照らす時、主なる神はその光を奪ってかれらを暗闇の中に残し、見えなくさせてしまう。
かれらはつんぼでおしでめくらである。だからかれらは転向することがない。
またたとえれば、暗闇の中で雷をともなって天から降る雨のようだ。かれらは落雷を聞いて死を恐れ、指で耳をふさぐ。しかし主なる神は不信者を取り囲む
電光はほとんどかれらの目を奪い、かれらはそれがきらめくたびに光の中で歩むのだが、暗闇がかれらを襲えばまた立ち止まる。主なる神がもしお望みなら、必ずやかれらの耳と目を奪うことだろう。主なる神はなんでもできる。

人々よ、自分の身を守るためにあなたがたとその先人とを造ったあなたがたの主に仕えなさい。
主はあなたがたのために大地をじゅうたんとし、青空を屋根とし、あなたがたの糧として果実を実らせる。だからあなたがたはこれを知ったならば、他の神を主なる神のかわりにするな。
あなたがたもしわたしの僕ムハンマドに下した啓示を疑うならば、これと同じようなものを一章でも作ってみよ。もしあなたがたの言葉が真実ならば、主なる神以外のあなたがたの証人を呼べ。
あなたがたがもしこのことができないならば、実際には決してできるはずはないが、それならば不信者のために準備されている、人と石とを薪とする火の地獄に落とされないよう、敬虔にふるまうことを考えよ。

信仰をして善い事を行う者には、かれらのために河川の流れる楽園があるという吉報を伝えなさい。かれらはそこで果実の糧をいただくごとに「これはわれわれが以前にいただいたものである」と言うだろう。かれらはこれに類するものをいただくのである。またそこにはかれらのために純潔な配偶者がいる。かれらは永久にその中に住むだろう。

まことに主なる神は蚊またはそれよりも小さいものをたとえにあげることを恥じない。信じる者はそれがかれらの主からの真理であると知る。しかし信じない者は言う「主なる神はこのようなたとえによって、はたして何を教えようとしているのか」と。主はこれによって多くの人々を迷わせ、また多くの人々を導く。かれはこれによって、道に背く者だけを迷わせるにすぎない。
かれらは契約を結んだ後に主なる神との約束を破り、主なる神が結べと命じたものを離し、地上で悪事を行う者である。かれらは必ず滅びるだろう。

あなたがたはどうして主なる神を信じないのか。かれはあなたがたが死んでいた時に生命を与えたのだ。かれはまたあなたがたを死なせ、再びあなたがたを甦らせるのだ。その時あなたがたはかれのところに帰らせられるのだ。
あなたがたのために地上の万物を造ったはかれである。その後にかれは天に登り、これを七つの層からなる天とした。かれは万事を知っている。

あなたの主が天使たちに向かって「まことにわたしは地上に一人の代理人を置こう」と言った時を思い出せ。かれらは言う。「あなたは地上に悪を行い、血を流す者を置こうとするのですか。われわれはあなたをたたえ、あなたの神聖さをほめたたえているではありませんか」と。かれは言う「わたしはあなたがたの知らないことを知っているのだ」と。
かれは万物の名をアダムに教え、それからこれを天使たちに示して言う。「あなたがたの言葉が真実ならば、これらの物の名を言ってみよ」と。
かれらは言った。「あなたに栄光がありますように。われわれにはあなたに教えられたもの以外にはどんな知識もありません。まことにあなたこそすべてをご存知であり聡明なお方です」と
かれは言った。「アダムよ、それらの物の名をかれらに言ってみよ」と。そしてアダムがそれらの名をかれらに言った時、かれは言った。「わたしは天地の秘密を知っているし、あなたがたが露わにしていることも、隠していることも知っている。そのことをあなたがたに言わなかったか」と。

Reading-2またわたしが天使たちに向かって「あなたがたアダムに跪拝しなさい」と言った時のことを思い出しなさい。その時かれらはみな跪拝したのだが、イブリースだけがごうまんにもこれを拒み、不信者の一人となった。
わたしは言った。「アダムよ、あなたとあなたの妻とは楽園に住み、どこででも豊かに食べなさい。ただし罪びとにならないように、この木に近づいてはならない」と。
ところがサタンがかれらをつまずかせたので、かれらは住んでいた所から追放されることとなった。わたしは言った。「あなたがたはここから落ちて行け。あなたがたはお互いに敵対することだろう。そして地上にはあなたがたのためにしばらくの住みかと食料があるだろう」と。
その時アダムはいくつかの言葉を主から賜わり、主はかれのざんげをお聞き入れになった。まことに主はざんげを聞き入れてくれるおかた、恵み深いおかたである。
わたしは言った。「あなたがたはみなここから落ちて行け。後日わたしの導きが、必ずあなたがたに至ることだろう。そしてわたしが導きに従う者には、恐れも憂いもないことだろう。
しかしこれを信じないで、わたしのしるしを偽りであると言う者は、火の地獄の住人であり、かれらは永久にその中に住むことだろう」と。

イスラエルの民よ、あなたがたに垂れたわたしの恵みを思い出し、わたしとの約束を果たしなさい。そうすればわたしもあなたがたとの約束を果たそう。だからわたしを敬いなさい。
あなたがたが持っているものを確証するためにいまわたしが下したものを信じ、これを信じない者の代表者となってはならない。わたしのしるしをわずかばかりの代償に換えてはならない。そしてわたしを畏れなさい。
偽りによって真理をおおってはならない。知っているのに真理を隠してはならない。
礼拝を守り、施しを納め、立礼する者たちと一緒に立礼しなさい。
あなたがたは経典を読んでよい行いを人に勧めているのに、自分ではそれを行うことを忘れたのか。あなたがたはまだ暁らないのか。

忍耐と礼拝とによって救いを求めなさい。しかしそれは謙虚な者でなければ難しいことである。
謙虚な者はやがてかれらがその主に会うこと、またその主に帰って行くことを知る。

イスラエルの民よ、あなたがたに与えたわたしの恵みと、わたしがあらゆる民より優れたものとして、あなたがたを選んだこととを思い出しなさい。
一人が他人のために何もしてあげられない日、どんなとりなしも聞き入れられない日、どんな償いも受け入れられない日、どんな救いも得られない日のために、自分を守りなさい。
わたしがあなたがたをパロの民から救った時のことを思い出しなさい。かれらは残虐な罰をあなたがたに加え、あなたがたの女の赤ん坊だけを残して男の赤ん坊を殺し尽くした。それはあなたがたへの厳しい試練だったのだ。

その時にわたしが海を分けてあなたがたを救い、あなたがたの目の前でパロの民を溺れさせた。
その時わたしは四十夜にわたってモーセと約束を結んでいたときに、あなたがたはかれがいないことに乗じ、子牛を拝んで不義をなす者となった。
その後わたしがあなたがたを許したのは、あなたがたに感謝させようとしたためである。
またわれモーセに経典と善悪の基準とを与えたのは、あなたがたが正しく導かれるためである。

その時にモーセが民に告げて言った。「わたしの民よ。まことにあなたがたは子牛を拝んで罪を犯した。だからあなたがたの造り主に対して、自殺しかねないほどにざんげしなさい。そうすればあなたがたの造り主の目にもっともかなうであろう」と。こうしてかれはあなたがたのざんげを聞き入れた。まことにかれはざんげを聞き入れてくれるおかたであり、恵み深いおかたである。
その時あなたがたは言った。「モーセよ、われわれははっきりと主なる神を見るまではあなたを信じない」と。こうしてたちまちに落雷があなたがたを襲った。
その時にわたしがあなたがたを死から甦らせたのは、あなたがたに感謝させようとしたからである。
わたしはそこで白い雲であなたがたを覆い、マナとうずらとをあなたがたに下して、わたしが与えるよいものを食べよと告げたのに聞かなかった。まことにかれらは決してわたしを損なったのではなく、自分の身を損なったのである。

その時わたしは言った。「あなたがたはこの町に入り、どこででも豊かに食べなさい。敬礼して門を入り、『許してください』と唱えなさい。そうすればわたしはあなたがたの罪を許し、よい行いをする者にはみなごほうびを増すだろう」と。
ところがかれらのうちの不義の者は、かれらに告げられた言葉を別の言葉に変えてしまった。だからわたしはそのような不義を行った者の上に天罰を下したのだ。

またモーセがその民のために水を求めた時、わたしは言った。「あなたの杖で岩を打て」と。するとその岩から十二の泉が湧き出て、それぞれの支族はみな自分の飲むべき場所を知った。わたしは言った。「主なる神が与えたものを食べて飲みなさい。地上で悪を行って害毒を流してはならない」と。
あなたがたは言った。「モーセよ、われわれは一種類の食物では満足できません。ですからわれわれのためにあなたの主に祈ってください。主に祈って、地に生ずるいくらかのもの、青菜、きゅうり、麦、れんず豆、ねぎなどをわれわれのために生ぜさせてください」と。モーセは言った。「あなたがたはよいもののかわりにそれより劣ったものを求めるのか。エジプトに帰れ。そうすればあなたがたが求めるものが手に入るだろう」と。こうしてかれらは屈辱と困窮とを蒙り、また主なる神の激怒に遭った。これはかれらが主なる神のしるしを信じず、そのうえみだりに預言者たちを殺したためである。これはかれらが背いておきてを破ったためである。

まことに、あなたに下した啓示を信じる者、ユダヤ人、キリスト教徒、サビア教徒、そのどれでもかまわない。主なる神と終末の日とを信じてよい行いをする者は、必ず主のごほうびを受けるだろう。そしてかれらには怖れも憂いもないだろう。

わたしがあなたがたと約束を結び、あなたがたの頭上に山を持ち上げて「わたしがあなたがたに下したものを守り、自分を守るためにこの中に記されたることを銘記せよ」と言った時を思い出せ。
ところがその後、あなたがたはまた背いた。もしあなたがたに対する主なる神の恩恵といつくしみとがなかったならば、あなたがたはすでに滅びの者のうちに入っただろう。
あなたがたは自分たちのうちに安息日のおきてを破った者がいるのを知っている。わたしはかれらに告げて言った。「あなたがたは猿になれ、蔑まれて憎まれるがよい」と。
わたしはこれによってかれらとのちの世の者への見せしめとし、敬虔にふるまう者への教えとした。

モーセがその民に告げて「主なる神はあなたがたが雌牛を犠牲に供えることを命じている」と言った時を思い出せ。その時かれらは言った。「あなたはわれわれにふざけているのですか」と。かれは答えた。「わたしは主なる神に救いを求めます。わたしを愚か者の一人にしないでください」と。
かれらは言った。「どういう雌牛なのかを明らかにしてもらうよう、われわれのためにあなたの主に祈ってください」と。かれは言った「主は言われる。老いてもなく幼くもない、ほどよい年齢の雌牛である、と。だからあなたがたは命ぜられたように行いなさい」
かれらは言った。「どういう色の雌牛なのかを明らかにしてもらうよう、われわれのためにあなたの主に祈ってください」と。かれは言った。「主は言われる。それは見る者を喜ばせる鮮かな黄色の雌牛である、と」
かれらは言った。「どういう雌牛なのかを明らかにしてもらうよう、われわれのためにあなたの主に祈ってください。雌牛はわれわれにはみな同じように見えます。主なる神がお望みなら、その指示に従いましょう」
かれは言った「主は言われる。それは地を耕したこともなく野の灌漑にも使われたことのない、無傷の雌牛である、と」。かれらは言った。「あなたはやっと真実を告げてくれた」と。こうしてかれらはしぶしぶこれを犠牲にささげた。
あなたがたが人を殺し、犯人がだれかを争った時も、主なる神はあなたがたが隠そうとしていることをあらわにするであろう。
わたしは言った。「その雌牛の肉の一片でかれを打て」と。こうして主なる神は死者を甦らせ、あなたがたにそのしるしを示した。あなたがたを暁らせようとしてのことである。
しかしその後あなたがたの心は石のように硬く、石よりも硬くなった。石の中にはその間から河川が湧くものある、また割れてその中から水を流れ出させるものある、また主なる神を畏れてみずから崩れ落ちるものもある。主なる神は決してあなたがたのすることを見過ごさない。

Reading-3あなたがたはそれでもかれらに信じられようとするのか。かれらのうちのある者は主なる神の言葉を聴いて理解したのに、わざとこれを改変してしまった。
かれらが信者と遇う時は「われわれもまた信じる」と言う。しかしかれらだけの時になると「あなたがたは主なる神があなたがたに下したものをかれらに示し、主の前でかれらがあなたがたを言い争うようにしむけるのか」という。あなたがたはかれらのたくらみがわからないのか。
かれらが隠していることも明らかにしていることもどちらも主なる神はお見通しだと、かれらは知らないのだろうか。
かれらのうちには間違った伝承しか知らず、経典を知らない文盲の者がいる。かれらはただ臆測しているにすぎない。
しかしわざわいだ。自分の手で経典を書き、わずかの利益を得ようとして「これは主なる神より下されたものだ」と言う者は。わざわいだ、かれらがこれによって利益を得ることは。
そしてかれらは「地獄の火がわれわれに触れるは数日の間だけだ」と言う。こう言いなさい。「あなたがたはそのような約束を主なる神と結んだのか。本当にそうならば主なる神は約束を破らないにちがいない。それともあなたがたは、知りもしないのに主なる神について語るのか」と
そうではない。悪事を積み、さまざまな悪が身にまとわりつく者は、本当に火の地獄の住民であり、永久にその中に住むことだろう。
しかし信仰をしてよい行いをする者は楽園の住民であり、永遠にその中に住むことだろう。

わたしがイスラエルの民と約束を結んだ時のことを思い出せ。その時わたしは言った。「あなたがたは主なる神のほかに何者にも仕えるな。あなたがたの父母と近親者と孤児と貧しい人とを愛しなさい。人々によい言葉で話し、礼拝を守り、施しを行いなさい」と。しかしその後、あなたがたのうち少数の者を除いて、約束にそむいてしまった。
またわたしがあなたがたと約束を結んだ時のことを思い出せ。その時わたしは言った。「あなたがたは仲間の血を流してはいけない。あなたがたの住む土地から同胞を追放してはいけない」と。そしてあなたがたはこれを確認し、そのうえあなたがた自身がその証人となったのだ。
しかしあなたがたは仲間どうしで殺し合い、あなたがたの一部の者を住む土地から追放し、罪悪と敵意とによって対立し敵の味方をした。そしてかれらがもし捕虜となってあなたがたのところに来ると、かれらを追放したことがすでに違法だというのに、さらに身代金を受け取って釈放までしている。あなたがたは経典の一部を信じてその他の部分を拒む者であるか。もしそうならば、このようなことを意図して行う者への報いは、現世の屈辱および復活の日の極刑でなくて何であろうか。主なる神はあなたがたのすることを見過ごさない。
このような者たちは来世に約束されたお金を使って現世の生活を買った者である。かれらの罰は軽減されないし、そのうえかれらはどんな救いをも得られるはずがない。

まことにわたしはモーセに経典を与え、使徒たちにかれの後を継がせた。またわたしはマリヤの子イエスに明白なしるしを与え、そのうえ聖霊によってかれを助けた。しかしあなたがたは、使徒たちが自分の心にそわないものをもたらすごとに、ごうまんにも使徒たちのある者をうそつきと呼んだり、またある者を殺害したではないか。
かれらは「われわれの心は覆われている」と言う。そうではない。主なる神はかれらをその不信仰のために呪ったのだ。かれらはほとんど信者にならない。
いまかれらが所持するものを確認する経典が、主なる神からかれらに下された。しかしかつては不信者に対する勝利を祈願したのに、いま自分たちが承認したものが下されると、かれらはこれを信じようとしない。だから主なる神の呪いが不信者たちの上にあるのだ。
かれらが主なる神の下したものを信じないのは、主なる神がそのしもべの中からご自分の好んだ者ムハンマドに恵みを与えることをねたんだためであり、まことに自分の魂を安く売り払ったものである。こうしてかれらは神の怒りにさらに神の怒りを招いた。そして不信者には恥ずべき罰があるだろう。
ある人がかれらに向かって「主なる神の下したものを信じなさい」と言うと、かれらは「われわれは自分たちに下されたものを信じる」と言う。しかしその後に下ったものは、たとえかれらが所持するものを確証する真理であっても、決してこれを信じない。こう言いなさい。「あなたがたがもし信者ならば、どうしてかつて主なる神の預言者たちを殺したのか」と。
まことにモーセは明瞭なしるしをもたらしてあなたがたのところにやって来た。しかしあなたがたは子牛を拝んで不義の者となった。
そしてわれあなたがたと約束を結び、山をあなたがたの頭上に持ち上げて「わたしがあなたがたに与えたものを堅持し、これを規範として拝聴しなさい」と告げた時、かれらは「われわれは拝聴します。でも背きます」と言った。こうしてかれらは自分たちの不信のために、子牛への信仰を心の中に飲み込んでしまった。こう言いなさい。「あなたがたがもし信者ならば、あなたがたの信仰が自分に命じることこそ憎むべきである」と。
こう言いなさい。「もし主なる神と一緒にいる来世の住まいが、あなたがた以外の民を排してあなたがただけのものだというならば、そしてあなたがたの言葉が真実ならば、あなたがたはただちに死を望みなさい」と。
しかしかれらは自分の手があらかじめ犯した罪のために、決して死を望まないにちがいない。まことに主なる神は不義の者を知っている。
あなたはかれらが異教徒たちよりも生にもっとも執着する民であることを知るだろう。まことに異教徒のうちには千年の寿命を望む者がいる。しかしたとえ長寿を恵まれたとしても、罰を免れたわけではない。主なる神はかれらのすることをご存知である。

こう言いなさい。「ガブリエルの敵はだれか」と。まことにかれこそ主なる神の命を奉じ、信者への導きと吉報として、以前に下されたものを確証するクルアーンをあなたに啓示した者である。
主なる神の敵、天使たちの敵、使徒たちの敵、ガブリエルの敵、さらにはミカエルの敵はだれであるか。まことに主なる神は不信者の敵である。
まことにわたしは証拠として数々のしるしをあなたに下した。罪びとのほかにはだれも信じない者はいないだろう。

かれらは約束を結ぶごとに、一部の者が必ずこれを破ってしまうと言うのか。そうではない、かれらの多くはもともと信じないのだ。

主なる神の使徒がかれらのところにやって来て、その所持するものを確証する時、経典を賜った者の一部はまるで知らなかったかのように、主なる神の経典を背後に捨ててしまった。
かれらはソロモンの在世にサタンたちが好んで唱えたものに従った。ソロモンは不信者であったわけではない、信じなかったのはサタンたちである。かれらは人々に妖術を教え、またバビロンでハールート、マールートの二人の天使に下したものを教えたのだ。しかし二人の天使はまず「わたしたちは誘惑しているだけだ。だから決して不信者となってはならない」と告げた後でなければ、だれにも教えることはなかった。こうして人々は、夫婦を引き離す方法を二人の天使に学んだ。しかしかれらは主なる神のお許しがなくしては、これによってだれも害することができなかった。かれらは自分に害があって益がないことを学んだのである。そしてかれらは、この方法を買った者が来世に何もあずかれないことを知った。まことにかれらは自分の魂を安く売った者である。かれらがもしこの事を知っていればよかったのに。
かれらがもし信仰をして主なる神を敬ったならば、さらによい恩恵を主なる神から得たにちがいない。かれらがもしこの事を知っていればよかったのに。

信者たちよ、ラーアイナー(われらに聴け。「悪者よ」と発音が近い)と挨拶してはならない。ウンズルナー(われらを見よ)と挨拶しなさい。そして耳を傾けなさい。まことに不信者には重い罰があるだろう。

経典の民の中の不信者、および異教徒は、主があなたがたに下すどんなよい行いをも喜ばない。しかし主なる神は自分の好む者を選んでいつくしみを垂れる。まことに主なる神は偉大なる恩恵の主である

わたしがクルアーンのどんな諸節を撤廃するとしても、またはこれを忘れさせるとしても、わたしは必ずこれに優るか等しいものを賜えるだろう。あなたは主なる神が全能であることを知らないのか
あなたは天地の主権が主なる神に属するのを知らないのか。また主なる神のほかに一人の守り手もなく、一人の救い主もないことを知らないのか。
Reading-4またはあなたがたは、かつてモーセが問い詰められたように、あなたがたの使徒をも問い詰めようとするのか。まことに信心を不信心に変える者は、正しい道から迷い去った者である

経典の民の多くは、真理が明らかにされた後でも、自分の嫉妬のために、すでに信仰に入ったあなたがたを再び不信者にしようと願う。しかし主なる神の命令が下るまでは、かれらを許して、無視しておきなさい。まことに主なる神は全能である。
礼拝を守り、施しを納めなさい。あなたがたが自分のためにあらかじめしておいたあらゆるよい行いは、みな主なる神のもとにある。まことに主なる神はあなたがたのすることをご存知である。

かれらは「ユダヤ人およびキリスト教徒のほかはだれも楽園に入ることができない」と言う。これはかれらのむなしい望みである。こう言いなさい。「あなたがたの言葉が真実ならばその証拠を示しなさい」と。
そうではない。よい行いをして、主なる神に帰依する者は、必ずその主より報いを受け、怖れも憂いもないことだろう。
ユダヤ人は「キリスト教徒の信仰は根拠がない」と言う。キリスト教徒も「ユダヤ人の信仰は根拠がない」と言う。どちらも同一の経典を唱える者である。そして知識を持たない者もまた同じようなことを言う。復活の日に主なる神はかれらの言い争いに判決を下すにちがいない。
しかも主なる神の礼拝堂に詣でてその名を唱えるのを拒み、またこれを破壊することよりもはなはだしい不義があるだろうか。かれらは恐れながらでなければそこに入れない者である。かれらは現世で屈辱を、来世で重い罰を受けるだろう。
東も西も主なる神のものである。あなたがたどちらの方向を見ても、そこに主なる神のやさしい顔がある。まことに主なる神はどこにでもおられ、すべてをご存知である。
かれらは「主なる神に子がいる」と言う。断じてそうではない。かれをたたえなさい。天地の間の万物はかれに属し、あらゆるものはかれの命令に服する。
かれは天地の造り手である。かれは一つの事を決められ、ただ「あれ」と言えば、なるのである。

知識を持たない者は「どうして主なる神はわれわれにおっしゃらないのか。またわれわれにしるしが下らないのか」と言う。かれら以外の者もまたこのように言った。かれらの考えは似ている。わたしは既にさまざまなしるしを信仰を保つ民に明らかにしているのだ。
まことにわたしは真理とともに、福音と警告を伝える者としてあなたを遣わした。そしてあなたは火の地獄の住民について問わるることはない。
ユダヤ人はあなたがかれらの信仰を奉ずるまではあなたを受け入れないだろうし、キリスト教徒もそうであろう。こう言いなさい。「主なる神の導きこそ導きである」と。すでに知識を賜わった後に、あなたがもしかれらの願いに従うなら、あなたは主なる神以外に一人の守り手も一人の救い主をも持たないことだろう。
わたしは経典を与えた者である。そして正しくこれを唱える者はこれを信じる。これを信じない者は滅びの者である。

イスラエルの民よ、あなたがたに与えたわたしの恵みと、あらゆる民に優ってあなたがたを選んだこととを忘れてはならない。
一人が他人のために何もできず、どんな償いも受け入れられず、どんな弁解も許されない、どんな救いも得られない日に対処して敬虔にふるまいなさい。
アブラハムがその主の言葉によって試みられ、そしてこれを果たした時のことを忘れてはならない。主は「わたしはあなたを人々の導き手としよう」と言うと、かれは「わたしの子孫はどうなりますか」と言った。主は「わたしの約束は不義の者には及ばない」と言った。
その時にわたしは聖殿を人々の帰する所、平安の地とし、アブラハムの立っていた所を礼拝所としなさい、と告げた。またアブラハムおよびイシマエルと約束して、「これを周行する者、静坐する者、立礼する者、跪拝する者のためにわたしの家を潔めなさい」と告げた。
その時アブラハムは「主よ、ここを平和な町にしてください。そして主なる神と終末の日とを信ずる民のために果実をください」と言った。かれは「信じない者にはしばらくの間現世を楽しませ、その後にかれらを火の地獄の罰に逐いやることでしょう。そこはまことに悪い行き先です」と言った。

アブラハムとイシマエルは、主の宮の基礎を築き終えてから言った。「主よ、この宮をわれわれよりお受けください。まことにあなたはすべてをお聞きでありすべてをご存知であります。
主よ、われわれをあなたに帰依させ、子孫をもあなたに帰依する民としてください。われわれに儀礼のしかたを示してください。ざんげを受け入れてください。まことにあなたはざんげをきいてくれるおかたであり、恵み深いおかたであります。
主よ、かれらの間に一人の使徒を遣わしてください。そしてあなたの啓示をかれらに読み聞かせ、経典と知恵とをかれらに与え、かれらを潔めてください。まことにあなたは偉大なおかたであり、聡明なおかたであります」

愚か者でなければ、だれがアブラハムの教えを捨てることだろうか。まことにわたしは現世でかれを選び、来世ではかれを義人の一人とした。
主はかれに向かって「帰依せよ」と告げた時、かれは「わたしは世のすべての主に帰依します」と答えた。
そしてアブラハムはこれをその子らに伝えて言った。「わたしの子らよ、主なる神はあなたがたのためにこの教えを選ばれた。だからあなたがたは帰依者とならずに死んではならない」と。ヤコブもまたこのようにした。
ヤコブが臨終の時、あなたがたはその場にいたか。その時かれはその子らに向かって「わたしが亡き後にあなたがたはだれに仕えようとするのか」と言った。子らは「われわれはあなたの神、あなたの祖先の神、アブラハム、イシマエル、イサクの神である唯一の神に仕えます。われわれはかれに帰依します」と言った。
これは過ぎ去った民である。かれらにはかれらの所行、あなたがたにはあなたがたの所行に対する報いがあるにちがいない。あなたがたはかれらのしたことについて問われることはない。

かれらは言う。「ユダヤ人またはキリスト教徒となれ。そうすればあなたがたは正しく導かれるだろう」と。こう言いなさい。「違います。われわれは堅信者にして異教徒ではなかったアブラハムの教えを奉じます」と。
あなたがたはこう言いなさい。「われわれは主なる神を信じ、われわれに下されたものを信じ、アブラハム、イシマエル、イサク、ヤコブ、および諸支族に下されたものを信じ、モーセとイエスとに下されたものを信じ、預言者たちに主から賜わったものを信じ、その間に差別をつけることはありません。われわれはただかれに帰依します」と。
かれらがもしあなたがたの信じるように信じるならば、正しく導かれるだろう。しかしかれらがもし背いて去るならば、かれらは背教者となったのである。主なる神はかれらからあなたを守ってくれることだろう。かれはすべてをお聞きであり、聡明なおかたである。
われわれは主なる神の洗礼を受ける。洗礼を授ける者として主なる神に勝る者がいるだろうか。われわれはただかれに仕える。

こう言いなさい。「あなたがた主なる神についてわれわれと言い争おうとするのですか。かれはわれわれの神であり、またあなたがたの神ではありませんか。われわれにはわれわれの行いがあり、あなたがたにはあなたがたの行いがあります。われわれはただ誠実にかれに仕えるだけです」と。
またあなたがたはアブラハム、イシマエル、イサク、ヤコブ、および諸支族が、ユダヤ人またはキリスト教徒であったと言うのか。こう言いなさい。「もっともよく知る者はあなたがたなのですか、それとも主なる神なのですか。主なる神が下した証拠を持ちながら、これを隠匿するということよりもはなはだしい不義がありましょうか。主なる神はあなたがたのすることを見過ごしになりません」と。
かれらは過ぎ去った民である。かれらにはかれらの所行、あなたがたにはあなたがたの所行に対する報いがあるにちがいない。あなたがたはかれらのしたことについて問われることはない。

Reading-5人々のうちの愚か者は言うかもしれない。「どうしてかれらは以前の礼拝していた方向を変えたのか」と。こう言いなさい。「東も西も主なる神のものである。かれはみこころにかなう者を正しい道に導くのだ」と。
わたしはこのようにしてあなたがたを中正の共同体とさせた。それはあなたがたを人類に対する証人とさせ、使徒をあなたがたに対する証人とさせるためである。わたしが以前にあなたがたが礼拝する方向を定めたのは、使徒に従う者と、きびすを返す者とを見分けるためであった。これは主なる神に導かれた者以外には一大事に違いない。しかし主なる神はあなたがたの信仰を空しくしない。まことに主なる神は人間に対して柔和でいつくしみ深いのである。

わたしはあなたがその顔を天に向けるのを見る。いまわたしはあなたが納得する礼拝の方向を与えよう。あなたの顔を聖殿に向けなさい。あなたがたはどこにいたとしてもその顔をこれに向けなさい。まことに経典の民はこの事がかれらの主から出た真理であることを知る。主なる神はかれらのすることを見過ごさない。
たとえあなたがどんなしるしを経典の民に示すとしても、かれらはあなたの礼拝の方向に従わないにちがいない。あなたはかれらの礼拝の朝向に従わないし、かれらは他人の礼拝の朝向に従わない。知識があなたに授けられたのちに、あなたがもしかれらの意向に従うようなことがあるなら、まことにあなたは不義の者の一人となるだろう。
経典の民は自分の子を認めるようにこの事を認める。まことにかれらの一部は知っていながら真理を隠すのである。
この真理はあなたの主から出たものであるから、疑う者の一人となってはならない。

それぞれの人にはみなそれぞれの向かう方向がある。ただ争ってよい行いをしなさい。あなたがたがどこにいたとしても、後日主なる神はいっせいにあなたがたを呼び集めるにちがいない。まことに主なる神は全能である。
あなたがどこから来るとしても、あなたの顔を聖殿に向けなさい。まことにそれはあなたの主からの真理である。そして主なる神はあなたがたのすることを見過ごさない。
あなたがどこから来るとしても、あなたの顔を聖殿に向けなさい。そしてあなたがたがどこにいたとしても顔をこれに向けなさい。こうするのは、不義の者のほかはだれをもあなたがたに対して異存がないようにするためである。かれらを恐れずに、わたしを畏れなさい。それはあなたがたにわたしの恵みを全うし、あなたがたを正しく導くためである。
わたしはそのためにあなたがたのうちから選んだ一人の使徒を遣わし、わたしのしるしをあなたがたに読み聞かせ、あなたがたを潔めさせ、経典と知恵とをあなたがたに教えさせ、あなたがたの知らなかったことを教えさせた。
だからあなたがたはわたしのことを思いなさい。わたしもまたあなたがたのことを思うだろう。わたしに感謝し、わたしの恩を忘れてはならない。

信者たちよ、忍耐と礼拝とによって救いを求めよ。まことに主なる神は耐え忍ぶ者とともにある。
また主なる神の道に殺された者を死んだと言ってはならない。そうではない。かれらは生きているのだ。ただあなたがたがこれを知らないだけである。
まことにわたしは恐怖と飢餓、財産と生命と労働の成果との喪失によってあなたがたを試みるだろう。だから耐え忍ぶ者に吉報を伝えなさい。
不幸に遭って「まことにわれわれは主なる神のものである。まことにわれわれはあなたに帰る」と言う者、
このような者の上にこそ、主からの祝福といつくしみとが下るのである。かれらは正しく導かれる者である。
サファーとマルワとは主なる神のしるしのうちである。だから聖殿に巡礼したり略巡礼したりする者は、これらの二つの丘を周遊しても罪にはならない。進んでよい行いをする者には、まことに主なる神は感謝するお方であり、すべてを知るお方である。
まことにわたしは明らかなしるしと導きとを下し、経典の中で人々にこれを明らかにしたのちに、なおこれを隠そうとする者を、主なる神は呪い、その他の呪う者もまたかれを呪うにちがいない。
ただしざんげして行いを改め、真理を高らかに宣言する者を除く。わたしはかれらのざんげを許そう。わたしはざんげをきく、恵み深い者である。
まことに信仰に入らない不信者として死ぬ者、かれらの上にこそ主なる神と天使とすべての人の呪いがある。
かれらは永遠に呪われよう。その罰は軽減されない。また猶予もない。

あなたがたの神は唯一の神である。かれのほかに神はない。かれはみんなを愛してくださる恵み深いおかたである。
まことに天地の創造、昼夜の循環、人に役立つものを運んで海上を走る船舶、主なる神が天より下し、これによって死んだ大地を甦らせ、各種の家畜を地上に繁殖させる雨、風向きの変更、天地の間にあって役立つ雲、これらはすべて思慮ある者へのしるしである。
しかし人々のうちには主なる神にとってかわった神々を選び、主なる神を愛するのと同じくこれを愛する者がいる。ただ信じる者だけが何者にも勝って主なる神を愛する。ああ、これらの不義を行う者が、自分の罰を課せられる日を目にして、あらゆる権威はすべて主なる神に属すること、そして主なる神の罰が厳しいことを知っていたならば!
その時に弟子を持っている指導者は、自分の弟子を見捨てるにちがいない。かれらは罰を目の前にして、かれらを結ぶ絆は寸断されることだろう。
その時に弟子たちは「われわれがもし再び世に還ることができるならば、かれらがわれわれを見捨てたように、われわれもかれらを見捨てるだろうに」と言うことだろう。こうして主なる神はかれらに自分のした結果を明らかにする。かれらはただ長いため息をつくばかりである。かれらは火の地獄から脱出することができない。

人々よ、あなたがたは地上にある物のうち、合法であるよいものを食べ、サタンの歩みに従うな。かれはあなたがたの公然の敵である。
かれはただ悪事と醜い行為とをあなたがたに勧め、また主なる神についてあなたがたが知らないことを言わせようとする。

ある人がかれらに向かって「主なる神が下したものに従いなさい」と言うと、かれらは「いや、われわれは祖先のしたことに従う」と言う。何たる事か、かれらの祖先は蒙昧であって、正しく導かれなかったのではないか。
信じない者に説教するのは、たとえて言えば呼び声と叫び声以外には何事も聴くことができない者に向かって叫ぶことのようだ。かれらはつんぼ、おし、めくらである。したがってかれらは悟ることがない。

Reading-6信者たちよ、わたしがあなたがたに与えるよい品を食べなさい。あなたがたがもし主なる神に仕える者ならばかれに感謝しなさい。
かれはただ死骸、血、豚肉、および主なる神以外の者に供えられた物を禁じる。しかし自分から食べようと思わず、また故意に違反したのでなく、また強要された場合には罪ではない。主なる神は寛容なおかたであり、恵み深いおかたである。

まことに主なる神が下した経典の一部であっても隠したり、これによってわずかな利益を得る者は、火ばかりを自分の腹の中に飲み込む者である。復活の日に主なる神はかれらに物を言わず、またかれらを潔めないにちがいない。かれらは厳しい罰を受けよう。
かれらは導きを売って迷いを買い、寛容を売って罰を買う者である。火の地獄でのかれらの責め苦はなんと甚だしいことだろうか。
だからこそ主なる神は真理によって経典を下したのだ。この経典について異論を唱える者は、はなはだしく離反した者である。

正義とは、自分の顔を東に向けるとか西に向けるということでは決してない。正義とは主なる神と終末の日と天使と経典と預言者とを信じ、主なる神を愛するためにその財産を近親者、孤児、貧しい者、乞食、奴隷のために費し、礼拝をして施しを行うことを言う。また、約束をしたら果たし、困窮と災害と戦争とに際して忍耐することができることを言う。かれらは真実を言う者であり、敬虔にふるまうことができる者である。

信者たちよ、殺害に対する報復は、自由民には自由民、奴隷には奴隷、女子には女子と定められている。ただし被害者の兄弟が加害者を許す場合は、慣例によって加害者に賠償金を課し、誠実に支払わせなさい。これはあなたがたへの主からの減刑でありいつくしみである。今後、この定めを犯す者は重い罰を加えられることだろう。
この報復のおきてはあなたがたの生命を保障するものである。思慮ある者たちよ、あなたがたは神を畏れることであろう。

あなたがたのうち臨終に際して財産を残す者は、遺言により慣例に従って両親および近親に贈与せよとと定められている。これは神を畏れる者の義務である。
遺言を聞いたのちにこれを変更する者がいる場合は、罪は変更した者の上にある。主なる神はすべてをお聞きでありすべてをご存知である。
ただし遺言した者に錯誤または不正があるのではないかと思い、当事者の間に立って調停することは罪ではない。主なる神は寛容なおかたであり、恵み深いおかたである。

信者たちよ、先人に定められたように、あなたがたにも断食を定められている。あなたがたは神を畏れることであろう。
それは一定の日数である。ただしあなたがたのうち病人、および旅行者には他の時期の同一の日数である。また断食のできる者であっても貧しい人への供養によって代替することができる。進んでよい行いをすることはかれのためにはもっともよい。もしあなたがたに知識があるならば、断食はあなたがたのためにもっともよい。

ラマダーン月は人々の導きとして、導きの明らかなしるしとして、また真偽の善悪の基準として、クルアーンの下された月である。あなたがたのうち家にいる者はこの月に、病人および旅行者は他の月に同一の日数断食しなければならない。主なる神はあなたがたに簡単なことを求めて難しいことを求めない。これはあなたがたが定めの日数を完了することができ、あなたがたに与えた導きに対して主なる神を讃美し、そのうえあなたがたに感謝させるためである。

わたしのしもべたちがわたしについてあなたに問う時、まことにわたしはすぐ近くにいる。呼ぶ者がわたしを呼ぶならば、わたしはかれの呼びかけに答えよう。だからかれらにわたしの答えを聞かせ、わたしを信じさせなさい。そうすればかれらは正しい道を歩むだろう。

あなたがた断食の夜にその妻と交わることを許されている。妻はあなたがたの衣であり、あなたがたは妻の衣である。主なる神はあなたがたが自分を欺いていることを知って、ざんげをきいてあなたがたを許した。だから行って女たちと交わり、主なる神があなたがたのために定めたものを求め、黒と白の糸を見分けることができる夜明けまでは食べたり飲んだりしなさい。その後に夜が来るまではしっかり断食を守り、決して女たちと寝ることをせず、静かに礼拝堂に座しなさい。これは主なる神の立てたおきてであるからあなたがたは守りなさい。主なる神はこのようにかれのしるしを人々に明らかにする。かれらは神を畏れることだろう。

あなたがたは無益なことについてお互いに財産をむさぼってはならない。罪悪と知って不当に他人の財産の一部を奪おうとして、裁判官に財産を贈ってはならない。

かれらは新月についてあなたに問うことだろう。こう言いなさい。「それは人々のため、また巡礼のために定められた時期である」と。またあなたがたが裏口から家に入ることは正しくない。正義とは神を畏れることである。だからあなたがた栄えるように正門から家に入り、主なる神を敬いなさい。

あなたがたと戦う者とは、主なる神の道のために戦いなさい。ただし限度を越えてはならない。まことに主なる神は限度を越える者を喜ばない。
かれらに遇うときはどこででも殺しなさい。あなたを追放した所からかれらを追放しなさい。迫害は殺害よりも悪い。ただし聖域の中では、かれらがあなたがたに戦いを挑むまでは戦ってはならない。しかしかれらがもし戦うならば殺しなさい。それは不信者の受ける報いである
しかしかれらがもし戦いを停止したならばやめなさい。主なる神は寛容なおかたであり、恵み深いおかたである。
迫害が止み、教えが主なる神のものとなるまで戦いなさい。しかしかれらがもし戦いを停止したなら、不義の者に対して以外は決して敵意を抱いてはならない。
聖月には聖月、聖域には聖域、というのが報復のおきてである。だから聖月または聖域にあなたがたを襲う者がいるなら、あなたがたもまたかれらを襲いなさい。主なる神を敬いなさい。主なる神は神を畏れる者とともにあることを知りなさい。

主なる神の道に施しをしなさい。自分の手で自分を滅ぼしてはならない。よい行いをしなさい。主なる神はよい行いをする者を愛される。

主なる神のために巡礼と略巡礼とをやりとげなさい。あなたがたもし妨げられたなら、容易に得られる供物を送りなさい。そして供物がいけにえを捧げる場所に届くまで頭を剃ってはならない。あなたがたのうちの病人や頭部に疾患のある者は、断食または施しまたはいけにえを捧げることで、頭を剃ることのかわりにしなさい。あなたがたが安全な時に巡礼にかえて略巡礼を行おうとする者は、容易に得られる供物を捧げなさい。そういう供物が得られない場合は、巡礼中に三日、帰ってから七日、あわせて十日間、断食しなければならない。これは家族が聖域に住んでいない者に対するおきてである。主なる神を敬いなさい。そして主なる神の罰が厳しいことを知りなさい。

巡礼は周知の数ヶ月に行われる。これらの月に巡礼を行う者は、巡礼の期間に性交をしたり、法を犯したり、言い争ってはならない。およそあなたがたのよい行いは、主なる神がみな知っている。だから旅の準備をしなさい。しかし最高の準備とは神を畏れることである。心ある者よ、わたしを敬いなさい。

あなたがたが巡礼の間に商売の利益を主に求めるのは罪ではない。しかしあなたがたアラファートから急いで下る時には、聖なる礼拝所のあたりで主なる神を念じなさい。あなたがたはかつて迷える者であったのだが、いまかれはあなたがたを導いたのであるから、かれを念じなさい。
その後に人々が急いで下る所から急いで下り、主なる神の許しを求めなさい。まことに主なる神は寛容なおかたであり、恵み深いおかたである。

あなたがた参拝を終えたならば、あなたがたの祖先を念じるように、いや祖先にも優って主なる神を念じなさい。「主よ、現世でわれわれに与えてください」と言う者がいるが、かれは来世ではどんな分け前をも得られないだろう。
かれらのうちにはまた「主よ、現世で幸いをわれわれにくださり、来世でも幸いをください。また火の地獄の罰からわれわれを守ってください」と言う者がいる。
かれらはその行為に対して分け前を得られることだろう。主なる神は清算のすみやかなおかたである。

Reading-7定められた数日の間主なる神を念じなさい。ただし神を畏れる者にあっては、二日で急いで帰っても罪ではなく、また長く留まるのも罪ではない。主なる神をうやまい、あなたがたがやがてかれの前に集められるのだということを知りなさい。

人々のうちには現世の事を語ってあなたを驚かせる者がいる。かれは主なる神を呼んで自分が心の中で思っていることの証人としているのだが、実はもっとも頑強なあなたの敵である。
かれがひとたびその背中をあなたに向けると、四方に奔走して荒らしまわり、田畑と家畜とを滅ぼす。主なる神は荒らすことを喜ばない。
ある人がかれに主なる神を畏れなさいと言うと、かえってかれは罪悪を誇る。地獄はかれへの報いとしてふさわしい。まことに不快な寝床であることよ。
また人々のうちには主なる神を喜ばせようと自分の身を売る者がいる。主なる神はしもべたちにいつくしみ深い。

信者たちよ、イスラーム化を徹底しなさい。サタンの足跡を追ってはならない。まことにかれらはあなたがたの公然の敵である。
あなたがたもし明らかなしるしが下ったのちにつまずくようなことがあれば、主なる神が偉大なおかたであり、聡明なおかたであることを知りなさい。
雲のおおいの下に主なる神が天使たちを率いて臨むのをかれらは待っているがよい。事はもう決せられている。万事は主なる神に帰する。
イスラエルの民に問いなさい。わたしはどれほど多くの明らかなしるしをかれらに下したことかと。主なる神の恵みが下ったのちに、もしこれを変更する者があれば、主なる神の罰は厳しいことであろう。
信じない者には現世は美しく見える。かれらは信者をあざ笑う。しかし神を畏れる者は復活の日にかれらの上に立つだろう。主なる神は自分の好む者に限りなくお与えになる。
人類はもともと一つの民族であった。主なる神は吉報を伝える者、および警告をする者として預言者たちを遣わし、人々の争いを裁定すべき真理の経典をかれらとともに下した。ところが経典を与えられた者は、明らかなしるしが下ったのちに、憎みあって争い始めたのだ。主なる神は自分のみこころにかなう者を正しい道に導く。
あなたがたはもう世を去った人々が遇ったような経験をしないで楽園に入ろうとするのか。かれらは困窮と災難を経験し、あまりに激しい動揺のために、使徒もその信者たちも「主なる神の救いの来るのはいつの日か」と叫んでいる。まことにいま主なる神の救いが近づいている。
かれらはどういう施しをすればよいのかとあなたに問うだろう。こう言いなさい。「あなたがたが施しをすべき相手は、両親、近親、孤児、貧しい人、旅人である。あなたがたのよい行いは主なる神がみなご存知である」と。

戦いがあなたがたに課せられている。あなたがたは好まないだろう。しかしあなたがたは自分によいことをいやがり、自分によくないことを好むこともある。あなたがたは知らないが主なる神はご存知である。
かれらは聖月に戦いをすることについてあなたに問うだろう。こう言いなさい。「聖月に戦うことは大それたことである。しかし人を主なる神の道からさまたげ、主なる神を信じず、聖殿に参詣するのを妨げ、そこの住民を追い出すことのほうが、主なる神の目にはいっそう大それたことである。迫害は殺害よりも大それたことである。、かれらは力のある限り、あなたがたを残らず教えに背かせるまで戦うことを止めないだろう。しかしあなたがたにもし教えにそむき、不信者として死ぬ者がいれば、その人のしたことは、現世でも来世でも何の役にもたたなくなるだろう。この人は火の地獄の住民となり、永遠にその中に住むだろう。
まことに信ずる者、および移住して主なる神のために戦う者、かれらはどちらも主なる神のいつくしみに浴することであろう。主なる神は寛容なおかたであり、恵み深いおかたである。

かれらは酒と賭矢とについてあなたに問うだろう。こう言いなさい。「どちらも大いに悪いものだ。人の役に立つこともあるが、その利よりも悪がまさっている」と。かれらは何を施すべきかとあなたに問うだろう。こう言いなさい。「何でもいい、余分のものを」と。このように主なる神はさまざまなしるしをあなたがたに示す。あなたがたに現世と来世について反省させるためである
かれらはまた孤児についてあなたに問うだろう。こう言いなさい。「かれらのために親切にするのはよいことである。あなたがたがもしかれらにかかわるならば、かれらはあなたがたの兄弟である。主なる神は善をなす者と悪をなす者とを見分けなさる。主なる神がお望みになってはならないら、あなたがたを困難におとしいれるだろう。まことに主なる神は偉大なおかたであり、聡明なおかたである。

異教徒の女とは、女たちが信者となるまで結婚してはならない。たとえあなたがたが女を愛しているとしても、異教徒の女よりは信者の女奴隷のほうがよい。また異教徒の男が信者となるまでは、あなたがたの女をかれらに嫁がせてはならない。たとえあなたがたがかれを愛しているとしても、異教徒の男よりは信者の奴隷のほうがよい。異教徒はあなたがたを火の地獄に招く。しかし主なる神がお望みならばあなたがたを許して楽園に招く。かれは人々を反省させるためにしるしをあなたがたに示す。

かれらは月経についてあなたに問うだろう。こう言いなさい。「それは不浄である。だから妻が月経の時には遠ざけて、清くなるまで近づくな。清い間は主なる神の命ずる所に従って妻のところに行け。まことに主なる神はざんげする者、およびその身を清めるものを喜ばれる。
妻はあなたがたの耕地であるから、意のままにあなたがたの耕地に行きなさい。ただしその前に、よいことを自分のためにしなさい。あなたがたはやがて主なる神と会うのだということを知りなさい。そしてこの吉報を信者に伝えなさい。

正しくおこない、神をうやまい、人を和解させることを、かつて主なる神に別の誓いをしてしまったからといってさまたげてはならない。主なる神はすべてをお聞きであり、すべてをご存知である。
主なる神はあなたがたの誓いの中の軽はずみな言葉をとがめたてなさらない。ただ、あなたがたが心の中に秘めていることをとがめる。主なる神は寛容なおかたであり、恵み深いおかたである。

妻と離婚すると誓う者は、四ヶ月の間待たなければならない。しかしかれらがもし誓いをひるがえしてを復縁するならば、まことに主なる神は寛容なおかたであり、恵み深いおかたである。
それでももし離婚を決意するならば、まことに主なる神はすべてをお聞きであり、すべてをご存知である。
Reading-8離婚された女は三回の月経を待たねばならない。そして女たちがもし主なる神と終末の日とを信ずる者ならば、主なる神が女たちの胎内に造ったものを隠してはならない。もし女たちの夫らが和解を望むならば、この期間内であってもその妻を復縁させることは、かれらのためにはもっとも正しい。男は女より一段上位にあるが、妻が夫に対してしなければならないことを、夫に対してしてもらう権利がある。主なる神は偉大なおかたであり、聡明なおかたである。

あなたがたは二度までその妻に離別を宣告することを許される。その後は善意によって復縁するか、善意によって自由の身にしてやりなさい。夫婦がともに主なる神の定めたおきてを守れそうもないと恐れるのでなければ、あなたがたは女に与えたものを取り返してはならない。もしあなたがたが主なる神の定めたおきてを守れそうもないと恐れるならば、妻が自分の自由を得るために夫に金品を差し出しても、双方とも罪はない。これは主なる神のおきてであり、あなたがたは犯してはならない。主なる神のおきてを犯す者は不義の者である。
夫がその妻を正式に離別してしまったのちは、女が他の夫と結婚するまでは再婚することができない。もし第二の夫が女を離別した場合は、かれらがもし主なる神が定めたおきてを守ることができると思うならば、再婚しても双方とも罪はない。これは主なる神のおきてである。かれは知識ある者にこれを明らかにする。

あなたがたがその妻を離別し、定められた期間が満了したら、善意によって復縁するか、善意によって自由の身にしてやりなさい。女たちを苦しめるためにとどめておくのはおきてをやぶることである。そういうことをする者は必ず自分をそこなう。主なる神のしるしを軽んじてはならない。かれがあなたがたに与えた恩恵を思い、またあなたがたを教えるために経典と知恵とを与えたことを思って、主なる神をうやまいなさい。そして主なる神が万事をよくご存知であることをを知りなさい。
あなたがたがその妻を離別し、定められた期間が満了したら、お互いに合意の上で女が合法に新しい夫と結婚することを妨げてはならない。これはあなたがたのうちの主なる神と終末の日とを信じる者への教えである。これはあなたがたのためにもっとも有益であり清らかなことである。あなたがたは知らなくても、主なる神はご存知である。

子を生んだ母は、哺乳期を満了させようと望む者のために、満二年間その子に授乳しなければならない。子の親となった父は、慣例に従って女の衣食を負担する義務をもつ。いかなる者もその能力以上のことを課せらるることはない。母はその子のために、父もまたその子のために不当に強制されることはなし。相続者も同じ義務を継承する。しかし相互の協議および合意の上で離乳を早めるも罪ではない。またあなたがたその子を乳母に託すことは、あなたがたもし慣例に従って約束したものを支払うのならば罪ではない。主なる神をうやまいなさい。主なる神はあなたがたのするところをご存知であることを知りなさい。

あなたがたのうち妻を遺して死ぬ者があれば、その妻は独身のまま四ヶ月と十日待たねばならない。期間が満了したのち、女たちが適宜にその身を処することはあなたがたに罪はない。主なる神はあなたがたのすることをよくご存知である。
あなたがたがそのような女に求婚したり、または心のうちに結婚したいと思うことは、あなたがたに罪はない。主なる神はあなたがたが女たちに対して言おうと思っていることをご存知である。ただし合法に求婚するのでなければ、女たちと密会を約束してはならない。また定められた期間が満了するまで、結婚の契りを堅めてはならない。主なる神はあなたがたが心の中で思っていることをご存知である。だから主なる神を畏れ、また主なる神が寛容でありいつくしみ深いことを知りなさい。

あなたがたが妻に触れることなく、また贈与金を定めないうちに離別するのは罪ではない。ただし富める者はその力に応じ、貧しい者もその力に応じて、慣例に従って女たちに贈与しなさい。これはよい行いをする者に課せられる義務である。
あなたがたが妻に触れることなく、贈与金を定めたのちにこれを離別する場合は、もし女たちがこれを放棄するか、または結婚の契約にかかわる者が、これを放棄するのでなければ、定められた贈与金の半分を女たちに与えなければならない。そしてかれがこれを放棄することはもっとも敬虔に近いことである。またあなたがた互いに恩恵を与えあうことを忘れてはならない。主なる神はあなたがたのすることをご存知である

礼拝を守りなさい、特にお昼の礼拝を守りなさい。立って主なる神をうやまいなさい。
危険な場所では歩きながら、また馬に乗りながらの礼拝をしなさい。安全な時には、もともと知らなかったあなたがたに主なる神が教えた作法にしたがって礼拝しなさい。

あなたがたのうちその妻を遺して死んだ者は、遺言によって一年間妻を家から去らせず扶養しなければならない。ただし女たちがみずから家を出ようとする場合は、女たちのみずからの合法な行動に対してあなたがたに罪はない。主なる神は偉大なおかたであり、聡明なおかたである。
離別された女は、慣例に従って扶養を求める権利がある。これは神を畏れる者に課せられる義務である。
このように主なる神はそののしるしをあなたがたに明らかにする。おそらくあなたがたはこれを理解することであろう。

あなたは例の、死を怖れずに集団で家を出て行った者を見なかったか。主なる神はかれらに向かって「死ね」と言い、そしてのちによみがえらせたのだ。まことに主なる神は人間に対していつくしみ深いのだが、恩を知らない人々が多い。

主なる神の道に戦いなさい。主なる神がすべてをお聞きでありすべてをご存知であることを知りなさい。
主なる神のためによい貸付を行う者はだれであるか。主なる神はかれのためにこれを何倍にもするにちがいない。主なる神は手のひらを堅く閉じることも、開くこともできる。そしてあなたがたはかれのみもとに帰らさせるのだ。

あなたはモーセののちのイスラエルの民の長老たちの会議を知らないか。かれらはその預言者の一人に向かって「われわれのために一人の王を立ててください。われわれは主なる神のために戦いましょう」と言った。かれは「あなたがたは戦いを命ぜられても戦おうとしないのではないか」と言った。かれらは「われわれは家と子どもたちをあとにしてきたのです。どうして主なる神のために戦わないということがありませしょうか」と言った。しかしかれらは戦いを命ぜられると、わずかの者を除いてみな背いて去ってしまった。主なる神は不義の者をご存知である。

預言者はかれらに「まことに主なる神はサウルをあなたがたの王とした」と言った。かれらは「彼はどうしてわれわれを支配することができましょうか。かれよりわれわれの方が王としてふさわしい。かれは豊かな富を恵まれていないのです」と言った。かれは「主なる神はあなたがたをの上にかれを選び、かれの知識と体格を強くなさったのである。主なる神は自分の望む者にその王国をお与えになる。主なる神はよく与えるお方であり、すべてをご存知である」と言った。
また預言者がかれらに「サウルが王者であるしるしは契約の箱である。天使たちがこの中にあなたがたの主からの平和と、モーセの一族およびアロンの一族の遺品とを納め、かついで来る。あなたがたがもし信者ならば、この中にあなたがたへのしるしがあるはずである」と言った。

サウルが軍を率いて出発するにあたって、「まことに主なる神は川の水であなたがたを試みるであろう。これを飲む者はわたしの味方でなく、飲まない者が味方である。ただし手のひらでひとすくいだけ飲むのはかまわない」と言った。しかし少数の者を除いて、みなこれを飲んでしまった。そしてかれおよびかれを信じた者が川を渡り終えると、かれらは「今日われわれはゴリアテとその軍とに戦う力がない」と言った。しかしその主に会えると信じて疑わなかった者は「主なる神のお許しのもと、わずかな兵で大軍を破ったことが何度もあったではないか。主なる神は耐え忍ぶ者とともにおられる」と言った。
こうしてかれらは進んでゴリアテおよびその軍と戦おうとして「主よ、われわれに忍耐をお与えになり、われわれの足を強くしてください。不信の民に対してわれわれを助けてください」と言った。
こうしてかれらは主なる神のお許しのもとにかれらを破り、ダビデはゴリアテを殺した。そして主なる神は王国と知恵とダビデにお与えになり、自分の望むことをかれに教えた。もし主なる神が民どうしを戦うようにさせなければ、大地は混乱しきったことであろう。しかし主なる神はすべてのものにいつくしみ深いのである。

これらは主なる神の啓示である。わたしは真実をあなたに読み聞かせる。まことにあなたは遣わされた者の一人である。

Reading-9わたしはこれらの使徒のうちの一部をほかより優れたものとした。かれらのうちの一部は主なる神と言葉をかわしたし、一部は位階を高められた。またわたしはマリヤの子イエスにさまざまなしるしを与え、そのうえ聖霊によってかれを強めた。主なる神がお望みなら、のちの世の人々が、明らかなしるしが下ったにもかかわらず争いあうようなことはなかったのである。だが信じる者と信じない者とに分かれて争った。主なる神がお望みならかれらは争わなかったろう。しかし主なる神は、お望みのことをなさったのだ。

信者たちよ、取引も友情もとりなしも通用しない日が来る前に、わたしがあなたがたに与えたもので施しをしなさい。不信者は不義の者である。

主なる神は、ほかに神はなく、永遠なるおかたであり、自存なさるおかたである。仮眠も熟睡もかれを襲わない。天地の間のあらゆるものはかれに属する。かれのお許しなくしてだれがかれのみ前にとりなしができようか、かれは人々の、以前のことも以後のこともご存知である。かれがお望みでなければ、人々はかれの知識についていささかも知るところはない。かれの玉座は天地にあふれ、疲れることなく天地を守っておられる。かれはいと高きおかたであり、いと偉大なるおかたである

宗教は強制されてはならない。正しい道ははっきりと迷いから区別されているのである。だから邪神をしりぞけて主なる神を信じる者は、決してくじけることのない、この上なくしっかりしたハンドルを握った者である。主なる神はすべてをお聞きでありすべてをご存知である。
主なる神は信じる者を守るおかたであり、人々を暗闇から光に導き入れなさる。信じない者の守護神は邪神であり、人々を光から暗闇に導く。かれらは火の地獄の住民であり、永遠にその中に住むことだろう。

主なる神が王国をアブラハムに与えたために、その主についてかれと言い争った者がいた。あなたは知らないか。その時アブラハムは「わたしの主は生を与え死を与えるお方である」と言った。例の男が「わたしだって生を与え死を与える」と言うと、アブラハムは「まことに主なる神は、太陽を東から昇らせる。あなたは太陽を西から昇らせてみるがよい」と言った。こうして不信者はうろたえた。主なる神は不義の民を導かない。

また廃墟になった町を過ぎて、「主なる神はどうやってこの死んだ町をよみがえらせようか」と言った者がいた。あなたは知らないか。主なる神はそこで百年間かれを死なせ、その後にかれをよみがえらせて「あなたは何日間死んでいたか」と言った。かれは「一日か半日である」と言うと、かれは「違う。あなたは百年間死んでいたのだ。あなたの食べものや飲みものを見なさい。腐ってもいない。だがあなたのろばを見なさい。わたしはこれを人々へのしるしとしよう。骨を見なさい。わたしがどうやってこれらを組み立てて肉をつけるかを見なさい」と言った。このことが明らかになった時、かれは「わたしは主なる神が全能者であることを知った」と言った。

アブラハムが「主よ、あなたがどうやって死者に生命を与えるのかをわたしに見せてください」と言った時を思い出しなさい。主が「あなたはまだ信仰をしていないのか」と言うと、かれは「信仰をしていますが安心したいものですから」と言った。主は「それならば四羽の鳥をつかまえてあなたに馴れさせなさい。その後にそれらを引き裂き、肉を別々の丘の上に置いて呼びかけなさい。すると鳥たちはあなたのところに飛んで来るだろう。こうして主なる神が偉大であり聡明であることを知りなさい」と言った。

主なる神のために財産を施す者は、一粒に七つの穂を生じ一つの穂に百粒をつける穀物の種のようである。主なる神はご自分のお望みの者に倍にしてお与えになる。主なる神はお恵みに厚いおかたであり、すべてをご存知である。
主なる神のために財産を施し、その相手に恩を着せず辱めもしない者は、必ず主からごほうびを受けるだろう。かれらには恐れも悲しみもないことだろう。
親切なことばと寛容とは辱めを伴う施しにまさる。主なる神は富裕なおかたであり、いつくしみ深いおかたである。
信者たちよ、人々に誇示したいために財産を施す者がしているように、あなたがたは恩着せや辱めによって自分の施しを無駄にしてはならない。そういう者をたとえれば、土のかぶったつるつるした岩のようである。大雨が降ればたちまち裸となる。かれらはいささかも積み上げたものを思いのままにする力がない。主なる神は不信者を導かない。
主なる神を喜ばせるため、また自分の魂を守るために施しをする者をたとえれば丘の上の果樹園のようである。大雨が降ると倍の実を結び、雨が降らなくても露にうるおされる。主なる神はあなたがたのすることをご存知である。
あなたがたのうち、こういうなつめやし園やぶどう園がほしいと思う者がいるだろうか。そこは下を川が流れあらゆる果実が実っているが、自分が年老いて子がまだ幼い時につむじ風が猛火を伴って襲いみんな焼き払ってしまうようなところである。このように主なる神はさまざまのしるしを明らかに示す。あなたがたは恐らく反省するだろう。

信者たちよ、あなたがたが得たよいものと、わたしがあなたがたのために大地に産出したものを施しなさい。目をつぶらなければ受け取れないような腐ったものを施そうと思ってはならない。主なる神は富裕でありほめたたえられるおかたであることを知りなさい。
サタンは貧乏になるぞとあなたがたをおどし、あなたがたをけちにさせる。しかし主なる神は寛容と恩恵をあなたがたに約束する。主なる神はお恵みに厚いおかたであり、すべてをご存知である。
かれはお望みの者に知恵を授ける。知恵をいただいた者は豊かな幸福をいただいた者である。しかし分別ある者でなければ反省しない。
あなたがたが何を施し、何を誓っても、主なる神みなご存知である。不義の者には一人の救い主もないことだろう。
あなたがたは公然と施しをしてもよい。しかしこっそりと貧しい人に施すほうがもっとよい。それはあなたがたの悪行の一部をぬぐいさるだろう。主なる神はあなたがたのすることをご存知である。

人々を導くことはあなたの責任ではない。主なる神はお望みの者を導く。あなたがたが主なる神を喜ばせるために施しをしたよいものは、みなあなたがた自身の利益となる。あなたがたが施しをしたものは十分にお返しがあり、決して不当に扱われることはない。
あなたがたが施すよいものは主なる神の道を守って困窮し、そのために国内を行き来できない者に与えられる。かれらは遠慮して人に物乞いをしないため、無知の者はかれらが満ち足りていると誤解するが、様子を見ればかれらのことがわかるはずである。そしてあなたがたが何であれよいものを施せば、主なる神は必ずこれを知る。
昼夜を問わず陰に陽に財産を施す者は、必ず主のごほうびを受ける。かれらには恐れもなく悲しみもないことだろう。

利息をむさぼる者は、サタンにとりつかれて倒された者が起きるようにしか起きることができない。それはかれらが「利息をとるのは商売だ」と言うためである。主なる神は商売を許しているが利息を禁じている。主からの教えが下り、これによって非を改めた者には、今までのことは許され、以後のことは主なる神のみ手のうちにある。しかし再びその非を繰り返す者は火の地獄の住民である。かれらは永遠にその中に住むだろう。
主なる神は利息を払拭し、施しに利息をつける。主なる神はあらゆる不義の者、恩知らずの者を喜ばない。
Reading-10信仰をしてよい行いをし、礼拝を守り、施しを納める者は、必ずその主のごほうびを受ける。かれらには恐れもなく悲しみもない。

信者たちよ、あなたがたがもし信者ならば、主なる神を敬い、残っている利息を放棄しなさい。
あなたがたがもし利息を放棄しなければ、主なる神とその使徒から戦いを布告されることだろう。しかしあなたがたがもしざんげするなら、元金は保証され、あなたがたも負債者も損失を免れることだろう。
負債者がもし貧窮していれば、生活の余裕が出るまで待ちなさい。あなたがたがもし功徳を知っているなら、施して帳消しにするのがもっともよいことである。
あなたがたは主なる神に帰される日のために敬虔にふるまいなさい。その日各人は自分のしたことについて十分に清算され、不当に取り扱われることはない。

信者たちよ、あなたがたが期限を定めて貸借する時は、必ず記録しなさい。記録者を立ててあなたがたの間に公正に記録させなさい。どんな記録者も主なる神がかれに教えるとおりに記録し、拒んではいけない。かれに記録させたうえで、負債者に口述させてこれを筆記させなさい。負債者は主なる神を敬い、どんなことも削ってはならない。もし負債者が愚か者、病弱な者、または自分で口述を筆記できない者である場合は、かれの後見人に公正にこれを筆記させなさい。あなたがたの同業者の中から二名の証人を立てなさい。もし二名の男子がいない場合は、あなたがたが証人であると認める者のうちから一名の男子と二名の女子とを選びなさい。女子の一人が間違いをしたとしても、他がこれを正すことができるからである。証人はどんな時も喚問を拒んではならない。期限を定めた貸借契約は、金額の多少を問わず、必ず記録することをいやがってはならない。こうするのが主なる神の前にもっとも公正であり、立証するのにもっとも確実であり、そのうえあなたがたが互いの疑いを避けるのにもっとも適切である。ただしあなたがたの授受するものが商品の現物である場合を除く。この場合は記録しなくてもあなたがたに罪はない。ただしあなたがたが互いに取引をする前に証人を立てなさい。証人と記録者に迷惑を及ぼしてはならない。このようなことはあなたがたの罪である。主なる神はあなたがたに教える。主なる神はすべてご存知である。
あなたがた旅の途中で記録者を求められない時は、担保を提供させればよい。あなたがたの一人が他人を信用する時、信用された者はその信用を果たさなければならない。主なる神を敬いなさい、証拠を隠してはならない。これを隠すのは心の中で罪を犯す者である。主なる神はあなたがたのすることを熟知している。

天地の間のすべては主なる神に属する。あなたがたは自分の心の中で思うことをあらわしても隠しても、主なる神はこれに対して清算を行うであろう。かれはお望みの者を許し、お望みの者を罰する。主なる神は全能である。

使徒は主から自分に下されたものを信じる。信者もそうである。かれらはみな主なる神とその天使、経典、使徒たちを信じるものである。わたしは使徒たちの間に差別をしたりしない。かれらは言う。「われわれは聴き、われわれは従う。主よ、われわれを許してください。われわれはあなたに帰ります」と

主なる神はどんな人にも負担できないようなものを負担させたりはしない。人は自分の稼いだもので利益を受け、自分が稼いだもので苦しむ。主よ、われわれがもし忘れたり過ちを犯したりしてもとがめないでください。主よ、負担できないような重荷をわれわれに負わせないでください。われわれを許し、われわれを守り、いつくしみをわれわれに与えてください。あなたはわれわれを守るおかたであられますから、不信の民からわれわれをお救いください。


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