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2024年4月24日(水) 通読(本日=詩63-65,二マカ6,アル7 明日=箴1,ユディ8,アル8)

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節表示・修正口語訳(日本語R)+真理子のおまけ 解題
〔57年モルモン経〕アルマ書 第57章
第57章
ヒラマンの手紙(つづき)。アンテパラ市をとり返す。クメナイ市降服する。レーマン人、マンタイ市へ追い返される。奇跡的の護り。レーマン人のとりこ逃げる。

われはアモロン王から手紙をもらったが、その中にわれらが捕えたとりこを返したならばかれもまたアンテパラ市をわれにゆずりわたすと書いてあった。
しかしわれは手紙を王に送って、わが軍隊はアンテパラ市を占領するに足る力をもっているから、アンテパラ市ととりことを交換するのは愚なことであると思う。従って相互にとりこを交換するのでなければとりこを返さないと言ってやった。
ところがアモロンはとりこを交換したくないのでわが手紙に言ってあることを拒んだ。それであるから、われらはアンテパラ市を攻める準備をした。
しかしその時アンテパラ市の人々は同市を立ち退き、その所有しているほかの都市へ逃げて行ってこれを固めた。こうしてアンテパラ市はわれらの手に落ちた。
このような有様で判事治世の二十八年目は過ぎ去った。
二十九年目の始め、ゼラヘムラの地とその近所の地から食糧と六千人の援兵を送って来、またアンモンの子である六十人の者たちが来て、その兄弟であるわが二千人の隊に加わった。今やわれらは実に強くなり、また十分の食糧を送ってもらった。
それで、われらはクメナイ市を守るために置いてあった敵軍と戦いたいと思ったが、
やがてこの望みを遂げたことをこれから汝に話そう。敵が食糧を受け取ることになっていた少し前から、われらは強い軍隊の一部を以て夜クメナイ市を包囲し、
そしてこのまま数夜を過したが、レーマン人が夜襲って来てわれらを殺さないように剣を着けたまま眠りまた番兵を置いた。レーマン人はたびたび夜われらを襲って来て殺そうとしたがその度毎にかれらは損害を受けた。
その中、ついに敵の食糧が到着した。そしてこれを運ぶ者たちが夜市内に入ろうとするときに、われらはレーマン人でなくてニーファイ人であったからかれらを捕えてその食糧を奪った。
レーマン人はこのように食糧を運ぶ道を断ち切られながらも、なおこの市を維持しようと決心した。そこでわれらは奪い取った食糧をユダヤ市へ送り、またとりこをゼラヘムラの地へ送る必要があった。
そして多くの日がたたない中に敵は救いを得る望みを全く失い、われらにクメナイ市を明けわたした。われらはこのようにしてクメナイ市を手に入れる企をなし遂げた。
しかしこのときわれらの捕えたとりこはその数が非常に多かったから、これを殺さなければ見張りのためにわが全軍を用いねばならなかった。
そしてそのとりこたちは時々大勢であばれ騒ぎ、石や棒を手当り次第にとって戦ったから、かれらが降服してとりこになってからも、われらはその中の二千人以上を殺した。
実際、剣を手に持って見張りながらとりこをゼラヘムラの地へ送らないならば、これを殺すよりほかに仕方がなかったのである。また、われらにはレーマン人から取った食糧があったけれども、これはただわが軍を養うに足りただけであった。
それであるから、この危険な際に当ってこのとりこの処分を決定するのは非常に重大なことであったが、ついにこれをゼラヘムラの地へ送ることにきめ、わが軍の中から兵をえらんでとりこをゼラヘムラへ送ることを受け持たせた。
その翌日、この兵たちは帰ってきたがとりこがどうなったか聞くひまがなかった。それは、レーマン人がすでにわれらを攻めていて、この兵たちはわれらがレーマン人の手に落ちようとする危いところを助ける好い時に帰ってきたからである。アモロンはすでに食糧をレーマン人に送って居り、また多数の援兵もこれに送っていた。
われらがとりこにつけて送った兵士たちは、レーマン人が正に勝とうとするときに帰ってきてレーマン人を防いだ。
しかしわが二千六十人の兵は必死になって奮戦し、勇敢に一歩もレーマン人にゆずらず、向ってくるすべての敵を殺した。
わが軍の他の部が退却しようとするとき、わが二千六十人は勇敢に一歩も退かず、
一々の号令をみな正しく守って戦ったが、ついにその信じた通りになった。ここに於てわれは、かれらが自分の母に教えられたことであると言って、われに話した言葉を思い浮べた。
われらがこの大勝利を得たのはひとえにわが子であるこの青年たちと、とりこをゼラヘムラへ送るために選ばれた兵士たちによる。レーマン人を負かしたのはまことにこの兵士たちである。このようにしてレーマン人はマンタイ市へ追い返された。
われらはクメナイ市を守り通した。わが軍がみな剣に倒されたと言うわけではないが、その損害は大きかった。
さて、レーマン人が逃げてからわれはすぐに命令を下して負傷したわが兵を死者の中から救い出し、その傷に包帯を施させた。
見ると、わが二千六十人の青年の中、二百人ばかりは血を失って気絶し、また一人のこらず多くの傷を受けていたが神の恵みによって一人も死んだ者がなかったのには、敵味方共に非常に驚いた。
わが軍の中一千人も殺されたのに、この二千六十人の青年がことごとく死をまぬかれたのはわが全軍が驚き怪しんだことであった。しかしこの二千六十人の青年が正義の神がましますことと、疑わない者は誰でも皆神の驚嘆すべき能力で助けられることとを教わって固くこれを信じて疑わなかったのであるから、その命が助かったのは神の驚くべき力によると認めざるを得ない。
わが話した二千六十人の信仰は右の通りである。かれらは年は若いがその心は堅固であってたえず神に頼っている。
さてわれらは負傷者に手当を加え、わが兵の死者もまた多くのレーマン人の死者もこれを葬ってから、ゼラヘムラの地へ送るために出立したあのとりこのことをギドにたずねた。
ギドはゼラヘムラの地までとりこを見張って行く任を受けた兵を指揮する大士官であった。
このときギドは答えて言った。見よ、われはとりこをゼラヘムラへ送ろうとして出立したが、レーマン人の陣営をうかがうためにつかわされたわが軍の間者らに出逢った。
するとかれらは、レーマン人の軍が今正にクメナイ市の方へ進んで居る。かれらはクメナイ市を攻めてわが軍を亡ぼすであろうと大声で言った。
これを聞くや、われらが見張っているとりこたちは勇み立ち、あばれ騒いでわれらと戦い出した。
このようにとりこたちが謀叛したのでわれらは剣をふるってかれらを殺し始めたが、かれらは一団となってわれらの剣に向って走りかかってきたから、その大部分は殺され、殺されなかった者たちはわが兵をおしわけて逃げて行った。
かれらが逃げるやわれらはそのあとを追いかけたが、これに追い着くことができなかったので、急いでクメナイ市の方へ進んできたが、クメナイ市を守り防いでいる味方を助けるちょうど好い時期に到着した。
見よ、われらは再び敵の手から救われた。わが神の御名に感謝し奉る。われらのためにこの大きな御業を行ってわれらを助けたもうたのはこの神である、と。
われヒラマンは、ギドの言葉を聞き終り、われらが全く亡びてしまわないよう守りたもうた神の恩恵を思って非常な喜びが胸に満ちた。われは、殺された人々の霊がすでにその神の安息の中へ入っていることを信ずる。

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