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2024年4月26日(金) 通読(本日=エレ47-52,バル3,クル-43回 明日=ルカ7-8,1イミ22,クル-44回)

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節表示・修正口語訳(日本語R)+真理子のおまけ 解題
〔57年モルモン経〕アルマ書 第20章
第20章
アンモンとラモーナイ王、ミドーナイの地へ行く。この二人、全国を司どるラモーナイの父王に逢う。最初敵意を抱いたが、後に心を和げて大きな恩恵を与えた。

この地に教会を設立した後ラモーナイ王はアンモンを自分の父に引き合わせようと思い、一しょにニーファイの地へ行ってくれないかとアンモンに言った。
すると主の御声がアンモンに聞えて「汝はニーファイの地へ行くべからず。ニーファイの地の王汝を殺さんとすればなり。さりながら、汝はミドーナイの地へ行け。汝の兄弟のアロンはその同僚のムロカイおよびアンマと共に獄につながれたり」と仰せになった。
アンモンはこの御言葉を聞いてラモーナイに言った「私の兄弟とその同僚たちは今ミドーナイの牢屋に入れられているから、私はそれを救うためにミドーナイへ行く」と。
するとラモーナイは「われは汝が主の能力で何事でもできることを知っているが、このたびわれは汝と一しょにミドーナイの地へ行こう。ミドーナイの地の王はアンテオムノと言ってわが友である。それ故われは自らミドーナイの地へ行き、汝の兄弟たちを牢から出すようその王に勧めよう。しかし、汝はその兄弟たちが牢に入れられて居ることを誰から聞いたのか」と言った。
アンモンはこれに答えてこれを私に示したのは神にほかならない。神は「汝の兄弟たちはミドーナイの獄につながれている故、行ってこれを解き放て」と私に命令なさったと言った。
よって、ラモーナイはこれを聞くとその僕たちに馬と車とを用意させ、
さてアンモンに「さあ、われは汝と一しょにミドーナイの地へ行き、汝の兄弟たちを牢から出すようにその王にとりなしをしよう」と言った。
そしてアンモンとラモーナイとはミドーナイの地を指して行ったが、その途でラモーナイの父である全国の王に出逢った。
すると父王は「先日わが息子らと民のために大ぶるまいをした際、汝は何ゆえに来なかったか。
汝は今偽りを言う者の子孫の一人であるこのニーファイ人とどこへ行くか」と聞いた。
それでラモーナイは父を怒らせるといけないのでその行先を話し、
また父が催した祭の時に父の所へ行かないで自分の国に居ったわけを事こまかに述べた。
ラモーナイがこれらのことを父王に話すと、思いもよらず父はラモーナイに腹を立て「ラモーナイよ、汝は偽りを言う者の子孫であるニーファイ人を救おうとして行くことを知らないのか。その偽りを言う者はわれらの先祖の物を取ったが、今やその子孫は狡猾と詐欺とを以てわれらを欺き、再びわれらの持物を取ろうとしてわが国にきたのである」と言った。
そして父王はラモーナイに剣をもってアンモンを殺せ、またミドーナイの地へ行かずに一しょにイシマエルの地へ帰れと言った。
しかしラモーナイはこれに答えて、私は決してアンモンを殺さない。またイシマエルの地へも帰らない。私はアンモンの兄弟たちが正しい者で真の神の聖い予言者であることを知っているから、これを牢から解き放つために必ずミドーナイの地へ行くと言った。
父王はこれを聞いてますますラモーナイに腹を立て、剣を抜いてラモーナイを打ち倒そうとした。
この時アンモンはその前に立ちふさがり父王に向って「見よ、汝は自分の子を殺してはならない。汝の子はすでにその罪を悔い改めているから、もしも死んでも汝が死ぬよりも優っている。しかし、汝が今このように怒ったままで死んだならば汝自身は救われない。
また汝のこの息子は罪の無い者であるから、汝がもしも殺すならばその血は仇を返して下さるよう自分の神に地の中から叫んで歎願するであろう。そうしたら、汝の身も霊もおそらく亡びてしまう。それであるから、汝は自分の子を殺すことを思い止まるべきである」と言った。
アンモンがこのように父王を戒めたときに、父王は答えて「われはわが子を殺すならば、罪なき人の血を流すことになるを知る。しかし汝こそわが子を亡ぼそうとした者である」、
と言ってアンモンを殺そうと手をあげたところ、アンモンは父王の打ってくる刃をふせぎ、かえって父王の腕を利かなくなるほど強く打った。
そこで父王はアンモンには自分を殺す力があることを認めて命を助けてくれとアンモンに乞うた。
しかしアンモンは自分の剣をふり上げて「もしも汝が私の兄弟たちの出獄を許さないならば、必ず汝を叩き切る」と言った。
この時父王は、これは命を失うかと思って「私の命をさえ許してくれるならば、汝の欲しいものは国の半分でも望みのままに取らせる」と言った。
そこでアンモンは自分の望み通り年老った父王をおどすことができたのを見て「汝がもしも私の兄弟たちを牢屋から出すことと、つづいてラモーナイにその国を治めることとを許し、またラモーナイに対して立腹せず、何事でもその思うところをさせると言う誓約をするならば私は汝の命を助ける。そうでなければ、地に打ち倒す」と言った。
さてアンモンがこのように言ったので、父王はその命が助かったのを喜んだ。
また父王はアンモンが自分を殺す心のないこととわが子ラモーナイを深く愛していることとを知って非常に驚いて言った「汝の心に欲するところは、汝の兄弟らを解き放ち、またわが子のラモーナイがひきつづきその国を治めることを許すことだけであるから、われは今から後いつまでもわが子が王の位を保つことを許し、もうこれからかれに指図はしない。
またわれわれは汝の兄弟らを牢から出すことを許し、またわが国で汝を迎えたいと思っているから、汝が兄弟らと一しょにわが国へ来て、わが所へ入ることを許す」と。父王はアンモンやわが子ラモーナイの言葉をまことに不思議に思い、これを学ぼうと思ったからである。
そこでアンモンとラモーナイとは、ミドーナイの地へ向って進んで行ったが、ラモーナイはミドーナイの王に気に入られたので、アンモンの兄弟らはついに許されて牢屋から出た。
ところが、アンモンは兄弟らに逢って非常に悲しく思った。それはこの兄弟たちがはだかの上を強い縄でしばられていたため、その皮膚が縄でこすられ剥がれていたからである。兄弟たちはまた飢えや渇きになやみ、あらゆる艱難を受けたが、それにもかかわらずあらゆる艱難を耐え忍んだ。
この兄弟たちはアンモンが逢った民よりは一層残酷で頑固な民に手に落ちる不幸な目に逢ったので、その人々が兄弟らの言葉を聞かずに追い出し、打ち叩き、家から家へここからかしこへと追い立てた末かれらはミドーナイの地へやって来た。かれらはそこで捕えられて強い縄でしばられ、長い間牢屋につながれていたが、とうとうラモーナイとアンモンとによって救い出されたのであった。

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