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2024年3月19日(火) 通読(本日=サム下1-4,シラ17,モサ10 明日=詩48-50,二マカ1,モサ11)

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節表示・修正口語訳(日本語R)+真理子のおまけ 解題
〔57年モルモン経〕ニーファイ第一書 第4章
第四章
ニーファイ、計略によってかの版を確かに手に入れる。レーバン、自分の剣で殺される。ゾーラム、ニーファイとその兄弟たちに伴って荒野へ行く。

私は兄たちに話して言った「私たちは、またエルサレムまで引き返そうではないか。そして主の命令を忠実に守ろうではないか。ごらん、それは全世界が向っても主の強さにはかなわないからである。それなら、どうして主がレーバンとその家来の五十人よりも強くないことがあろうか。いや、レーバンに何万人あっても主の強さにはかなわない。
だから引き返そうではないか。私たちはモーセのようにたくましくなろうではないか。モーセが紅海の水に命令をしたとき、紅海の水はほんとうに右と左に引き分れ、私たちの先祖は奴隷の身をのがれて乾いた土を踏んでそこを通りすぎてきた。ところがパロの軍勢は、あとを追ってきて紅海の水に溺れて死んだ。
さてごらん、あなたたちはこれがほんとうであることを知っている。また一人の天使があなたたちに語ったことも知っている。それでいて、あなたたちはどうして疑うことができるか。さあこれから引き返そう。主は私たちの先祖を救いたもうたように私たちも救い、エジプト人を亡ぼしたようにレーバンを亡ぼすことができる。
私がこう言ってからもまだ兄たちは怒って不平を言いつづけていたが、それでも私のあとについてきて、私たちはエルサレムの城壁のそとのところまできた。
時はもう夜であったから私は兄たちを城壁のそとのところに忍ばせ、兄たちが身をかくしてから、私ニーファイはただ一人都の中へ忍びこんでレーバンの家の方へ進んで行った。
私は何をせねばならぬのか、前もってそれを知らずにただひとすじに「みたま」に導かれて行った。
それでもたどり進んでレーバンの家の近くへきたときに、私は一人の人を認めた。見るとその人はぶどう酒に酔って私の前に倒れておった。
私が近づいてこの人を見るとそれはレーバンであった。
私はレーバンの剣を見てこれをさやから引きぬいてみると、その柄は純金であって見事な細工がしてあり、やいばは最も貴重な鋼でできていた。
その時、私はレーバンを殺すように強く「みたま」に動かされたが、胸の中で「私は今までどんな時にも人の血を流したことはなかった」と言ってしりごみをし、レーバンを殺さなくてもよければよいがと思った。
そうすると「みたま」がまた「見よ、主はすでにレーバンを汝の手に渡したもうた」と仰せになった。ほんとうに私もレーバンが私のいのちを取ろうとしたこと、レーバンが主の命令を聞いて従おうとしなかったこと、また私たちの持物を取ってしまったことなどを知っていた。
すると「みたま」がまた私に仰せになった「主は汝の手にすでにレーバンを渡したもうたからレーバンを殺せ。
見よ、主は正しいみこころを果すためには悪人を殺したもう。一人の亡びるのは、全国の民の信仰がなくなって亡びてしまうよりはよい」と。
さて私ニーファイは、この言葉を聞くと主が荒野の中で私に仰せになった「汝の子孫もしわが命令を守らば約束の地にて栄えん」と言う言葉を思い出し、
まことにまた、私の子孫がもしもモーセの律法を持っていなかったら、その律法によって主の命令を守ることができないであろうと考えた。
そしてまた、私はモーセの律法があの真鍮版に刻んであることを知っていた。
また私は、私が主の命令に従ってあの歴史を手に入れるために、主はレーバンを私の手に渡したもうたことを覚った。
それで私は「みたま」の声に従ってレーバンの髪の毛をつかみ、レーバン自身の剣でかれの首をうち落した。
レーバンの首をうち落してから、私はレーバンの衣服をとって一つものこさず自分の身に着け、またその物の具を私の腰のまわりにまとい、
そうしてしまうと、私はレーバンの宝庫へ進んで行ったが、すると私は宝庫の鍵を持ったレーバンの召使に会ってしまった。そこで、私はレーバンの声色をつかって私といっしょに宝庫へ入ってこいと命じた。
ところが召使は私の着ている衣服と腰に帯びている剣を見たので、私を自分の主人のレーバンだと思いこみ、
自分の主人レーバンがその夜ユダヤ人の長老たちの所へ行っていたのを知っていたから、その長老たちのことを私に話した。
私はレーバンのふりをして話をし、
また、私はあの真鍮版に刻んであるものを城壁のそとにいる私の兄弟たちのところへ持って行くのだと言った。
そして、その召使に私についてこいと言った。
ところが、その召使は私が教会の兄弟たちのことを言っているのだと思い、また私が手にかけたあのレーバンだとほんとうに思いこんでいたから私のあとについてきた。
そして召使は城壁のそとにいた私の兄たちのところへ行く道すがら、何度も私に向ってユダヤ人の長老たちの噂をした。
さてきて見ると、レーマンは私を見て非常におそれ、またレミュエルもサームも共におそれて私の前から逃げ出した。それは私をレーバンだと思い、レーバンが私を殺してしまって自分たちの命もまたとりにきたのだと思ったからである。
そこで私は逃げるあとから兄たちを呼んだので、兄たちは私の声を聞いて逃げるのをやめた。
ところがこんどは、レーバンの召使が私の兄たちを見ておそれてふるい始め、まさに私のところからエルサレムの都へ逃げ帰ろうとした。
しかし、私ニーファイは身のたけが高い上に主から強い力を授かっていたので、レーバンの召使をつかまえて逃げないようにおさえつけ、
私の言うことを聞くか、もし私の言うことを聞けば、主の生きたまい私が生きているように確かに、汝の命は助けてやろうと言った。
また、汝はおそれるに及ばない、もし私たちと荒野へ行くならば私たちと同様に自由の身にしてやると誓った。
そしてまた「主がこのことをせよと確かに言いたもうたから、私たちは主の命令を忠実に守るべきではないか。もしも汝が荒野の中へ行き私の父のところへ行くならば、私たちといっしょに住まわせてやる」と召使に言った。
この召使の名はゾーラムと言ったが私の言葉を聞いてまことに勇み立ち、荒野の中へ行って私の父のところへ行くと約束をし、その場から私たちといっしょに住むと誓った。
さて私たちは、ユダヤ人が私たちのあとを追いかけてきて殺すといけないから、荒野へ逃げたことをさとられないように、ゾーラムが私たちといっしょに住むことを願ったが、
今やゾーラムが私たちに誓ったので、ゾーラムについての心配はなくなった。
そこで私たちはあの真鍮版を持ち、レーバンの召使をつれて荒野へ出発し、旅をつづけて私たちの父の天幕に帰ってきた。

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