[真理子日曜学校]
 

キリスト教とのなれそめ


 
  1. キリスト教とのなれそめ
     「神仏習合のすすめ(総論)」で書いたように、真理子は創価学会の家に生まれました。中学生時代に創価学会の排他的な教えに反発して聖書をむさぼるように読んだのがキリスト教とのなれそめです。
     じゃどうしてそれが聖書だったのか、たとえば歎異抄なんかじゃなかったのはなぜか。本当の理由は真理子にもわかりません。偶然というか、縁があったというしかないですね。それも神様の召命であったと言ってもかまわないんですけどね。
     言葉を覚えるのと同時に信仰生活をたたきこまれた真理子には、無宗教になるという選択はハナからありませんでした。それは「さぼる」ことではあっても「やめる」ことにならないです。他宗教に入るというのが一番手っ取り早いやめ方なんですね。
     でも、家族も親戚も知人も友達も、ともかく周りの人はみんな創価だし、他宗教のコネなんてありません。そんな私に一番最短だったのが聖書とキリスト教だったんですよ。だって聖書にしろキリスト教の入門書にしろ、どこの本屋にだってあるじゃありませんか。キリスト教人口は少ないけど、キリスト教への関心の高い日本ですから。
     それに、仏教の他宗派になるのと、キリスト教になるのとだったら、実はキリスト教になるほうがずっとラクなんです。「創価学会員は鳥居も気味悪がってくぐらない」って言うくらい他宗教のものを嫌いますけど、やっぱり嫌い方の違いってあるわけです。近親憎悪なのか、近い関係のところほど嫌うんですよね。今だったら一番嫌うのは大石寺をはじめとする日蓮正宗の寺院でしょうね。ケンカ別れしたところですから。ついで顕正会みたいな日蓮正宗関連団体、ついで立正佼成会みたいな日蓮宗系新宗教、ついで身延をはじめとする日蓮宗一般、ついで浄土真宗など他宗派、ついで他宗教という順序でしょうか。私の中学時代は日蓮正宗とケンカしてませんでしたが、立正佼成会に入るとかいったら猛烈に大変、身延系もダメ、他宗派もダメ。キリスト教もダメはダメなんだけど、「女の子だし〜、つたの〜からま〜るチャペ〜ルで、なんてハイカラなものにあこがれるお年頃だし〜、ほっといても戻ってくるわよ」みたいな余裕のある関係なんですよね。
     そう。「キリス教はハイカラで、女の子はあこがれるものだ」って思ってる人が多かったですね。中学生のときに明治村に修学旅行に行って、ステンドグラスのきれいな当時の教会に入ったときに先生が「女はこういうのにダマされるんだよなぁ」なんて言ってましたね。そう、ウチの学校って、ちょっと前まで男子校だったんで、先生方も女に偏見持ってる人が多く、こういう無神経な発言を女生徒の前でもしたんですよね。そのときも私は「ふん、バカにしやがって。ステンドグラスやオルガンにだまされてるんじゃないわ。しっかり聖書勉強してやる」って思いましたもの。私って、人からバカにされるとそれをバネにしてがんばっちゃうタイプかもしれません。

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