[真理子日曜学校WEB言海]

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『言海』の特徴

●目次●
  1. WEB言海操作法
  2. 『言海』の特徴
  3. 著作権について


  1. 『言海』とは?
     WEB言海の底本である『言海』は、大槻文彦(1847-1928)の作った近代日本初の国語辞典です。
     その成立の経緯については、高田宏『言葉の海へ』(1987 新潮社。現在は洋泉社)が詳しいのでそれに譲るとして、当・真理子日曜学校で『言海』をわざわざWEB上に再現しようと思い立った、その動機を書くことで、『言海』の特徴の紹介にかえましょう。
     ヘボン、S・R・ブラウンらが中心となって訳した明治訳の新約聖書を入力していたときのこと、ルカ2:37-38に「老女」という語が出てきて「およな」というふりがながふってあるんですね。もちろんこれは普通には「おうな」なんでしょうけど、ただの誤植なのか、「およな」という言い方もあったのか、気になっていろいろ調べても、広辞苑はおろか日本国語大辞典をひいても載っていません。
     ところがふと手許にある言海を見たらちゃんと載ってるんですね。さすがです。明治期のものを読むには明治の辞書が必要ね。こう思ったのが、『言海』をWEB化した動機なんです。
     本文1110ページというのも、お手ごろです。



  2. 『言海』の特徴
     明治期の辞書ということで、今の国語辞典と少々勝手が違うところがあります。
    1. 旧仮名である……これは仕方ありません。
    2. 「ん」が「む」のところにある……明治、大正期のあいうえお順国語辞典ではむしろ当たり前なのですが、「ん」は「む」のところにあります。もっとも、「む」あとに「ん」を並べるのか、「ん」と「む」を渾然一体にするのかはそれぞれで、『言泉』は前者、『言海』は後者です。検索プログラムでは「ん」を入力しても「む」のつもりで検索するようにしていますが、自分でページを前後させる場合は気をつけてください。
    3. 変体仮名がある……見出し語のひらがなには変体仮名がいろいろ出てきます。あいうえお順になっていることを考慮すれば推測は容易だと思いますが、慣れるようにしてください。また、説明のカタカナ中にも「コト」の合字が出てきます。これら変体仮名については、真理子日曜学校-聖書の言語入門-日本語文語コースで勉強してください。