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ラテン語聖書

ばべるばいぶるで用いているラテン語聖書に関する説明をします。

  1. 聖書データの説明とダウンロード
     ラテン語訳聖書については、
    ヴルガータ(Wikipedia)
    をご覧ください。ここでは、ばべるばいぶるで用いているバージョンのデータ入手元や変更点に即して解説します。
     以下の各聖書の解説の冒頭にある「略称」とは、ばべるばいぶるの画面で表示されるときの略称、略号とはばべるばいぶる内部で用いているコードです。


  2. Vulgata ドイツ聖書協会版(ラテン語T)
     略称=Vul(羅T)、略号=vul
     作業状況=1
     ドイツ聖書協会が発行しているヴルガタで、日本聖書協会のサイトなどで売られているものです。シュトゥットガルト版としてラテン語WikiSourceで電子テキスト化されています。紙媒体のものは詩篇はLXX、HEBR両方が併記されていますが電子化されているのはLXXのほうです。
     学問的にはすばらしいんでしょうが、句読点が一切用いられていないので読むのは大変です。文頭も小文字、大文字は固有名詞冒頭のみです。またjはすべてiになっています。


  3. Vulgata クレメンス(ラテン語T)
     略称=VulC(羅T)、略号=vulc
     作業状況=1
     一般的にヴルガタといえばこのバージョンでしょう。クレメンス8世時代に出されたものです。Vulsearchなどいろいろなところで電子化されています(たぶんどこも同じソース)。
     句読点が施され、jも用いられているほか、æ、œ、ëなどの字も用いられています。また、ごくまれにVul(羅T)と節区切りが違う場合があります。


  4. ヴルガタの書名と配列順
     
    1. 創、出、レビ、民、申……いわゆるモーセ五書ですね。
    2. ヨシュ、士、ルツ、1サム、2サム、1列、2列、1歴、2歴。……1サム~2列は「列1、列2、列3、列4」という言い方や「1サム、2サム、3列、4列」という言い方が混在しています。
    3. 1エズ、2エズ。……エズラ記とネヘミヤ記のことです。
    4. トビト、ユディト、エステル
    5. ヨブ、詩、箴、コヘレト、雅歌、知恵の書、シラ書(集会書)
    6. イザヤ、エレミヤ、哀歌、バルク、エゼキエル、ダニエル、12小預言書……バルク書には「エレミアの手紙」が、ダニエル書には3つの付加部分(後述)を含みます。
    7. 1マカ、2マカ
    8. 新約聖書
    9. マナセ、3エズラ(=エズ・ギ)、4エズラ(=エズ・ラ)、詩篇第151、ラオデキア人への手紙……これらはカトリックでも偽典あつかいで、新約聖書よりもあとに「付録」として載せられています。


  5. 詩篇の章区切り
     ヴルガタは詩篇の章区切りが現行のものと異なります。大雑把にいえば、現9と現10がV9、以下一つずつずれ、現114、現115がV113、原116がV114とV115、またしばらく一つずつずれ、現147がV146とV147で、148-150は同一です。また細かに対応が違うところがあります。詳しくはばべるばいぶるで確認してください。


  6. ダニエル書
     新共同訳で「アザルヤの祈りと三人の若者の賛歌」と言われているものはダニ:3:24-90(新共同訳の順がごちゃごちゃしているので対応注意!)、「スザンナ」はダニ:13:1-64、「ベルと竜」はダニ:13:65-14:42です。新共同訳にあわせるために分断してしまったので、ヴルガータのダニエル書として順序正しく読むにはこのようにして復元してください。


  7. ヴルガタ聖書独自訳
     ヴルガタ聖書を独自に日本語訳している奇特な方がおられますのでご紹介しておきます。AD NOVAM TRINITATEM(ラテン語ウルガータ版聖書試訳)


  8. 文字コードコンバージョン
     携帯端末など、文字コードコンバージョンを行うモードでは、æ→ae、œ→oe、ë→eという変換をしています。検索時は一切の変換を行いません。なぜなら、ae→æのような変換をしてしまうと、æという合字を用いていないVul(羅T)の検索ができなくなるからです。クレメンス版を検索する際は、æ、œ、ëを直接入力してください。入力できない場合はうまくかわして検索してください。



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