- 聖書データの説明とダウンロード
日本語訳聖書の各バージョンについては、日本語訳聖書(Wikipedia) 聖書翻訳(Wikipedia) をご覧ください。ここでは、ばべるばいぶるで用いているバージョンのデータ入手元や変更点に即して解説します。 以下の各聖書の解説の冒頭にある「略称」とは、ばべるばいぶるの画面で表示されるときの略称、略号とはばべるばいぶる内部で用いているコードです。 日本語聖書は種類が多いので、- 現役系……各教会で現役で使用されているもの
- 参考書系……学問的な翻訳やわかりやすくリライトしたものなど
- 歴史系……聖書翻訳史に残る翻訳
の3つにわけます。なお、訓点つき漢訳聖書については中国語・漢文聖書をご覧ください。
- R,T,Gについて
聖書名の(日本語)あるいは(日)表示のあとにR、T、Gとあるのは- R……ルビつきテキスト
- T……ルビなしテキスト
- G……画像
という意味です。 日本語、特に文語は、ルビがなければ正しく読むことができないため、本来はすべてルビをつけたテキストでアップすべきところですが、個人の力ではテキスト化さえままならないのになかなかすべてをルビつきで入力することができません。そこでまずは画像で、次にテキスト化、最終的にルビつきという順序で作業を進めていきたいと思います。現在どういう状況にあるかをR、T、Gで表しているのです。 「ほとんど画像だが一部テキスト」とか「一部はルビつき」という場合、作業順序がG→T→Rなので、すべてテキスト化できた時点でT、すべてルビがついた時点でRと表示します。 ただし、何でもかんでもテキスト化すればよいというものではありません。テキスト化によって原本の仮名や漢字の書体情報が消えてしまうことが多く、そういう部分を研究したい人にとってはテキストより画像のほうがよっぽどいいということになります。 そこで、最初に画像であげて後にテキスト化した本は、その画像をPDF化して真理子修道会(一時利用・応接室ページ)に登録することにしますので、原本が必要な場合はご覧ください。 なお、Gと表示された聖書は携帯では閲覧できません(選択メニューにも出てきません)
- 関根新訳(日本語G)
略称=関根(日G)、略号=sekin 作業状況=1 無教会派の伝道者、旧約聖書学者である関根正雄(1912-2000)の翻訳した旧約聖書全文。教文館から「新訳旧約聖書」全4巻として刊行されているものです。「新訳旧約」というのは語呂合わせのようでいて訳/約の字がまぎらわしいですが、関根正雄はもともと岩波文庫から旧「約」聖書のうち創、出、サム、イザ、エレ、エゼ、詩、十二小預言書を出していたのでこれが旧「訳」、さらに岩波文庫から出ていない残りの旧「約」聖書の翻訳をつけて教文館から出したのが新「訳」というわけです。新訳は旧訳に手を加えたところがいろいろあり、新訳こそが関根先生の意にかなった決定稿となっているようですので、全部教文館の新訳で統一しました。註釈がほとんどありませんが、もともと関根先生の訳は岩波文庫の旧訳でも章単位の簡単な註釈があるだけだったので、特に問題にはならないでしょう。旧訳(文庫)も全部所有しているので、文庫のほうはそのうちPDFでアップするかもしれません。 書の配列はヘブライ語聖書式ですので、- 第1巻(律法)=創、出、レビ、民、申
- 第2巻(歴史書)=ヨシュ、士、サム、王
- 第3巻(預言書)=イザ、エレ、エゼ、ホセ、ヨエ、アモ、オバ、ヨナ、ミカ、ナホ、ハバ、ゼパ、ハガ、ゼカ、マラ
- 第4巻(諸書)=詩、ヨブ、箴、ルツ、雅、コヘ、哀、エス、ダニ、エズ、ネヘ、代
- 塚本訳(日本語T)
略称=塚本(日T)、略号=tsuka 作業状況=1 無教会派の伝道者、新約聖書研究家である塚本虎二(1885-1973)の翻訳した新約聖書全文です。『福音書』と『使徒のはたらき』は岩波文庫から出版され、その他の部分も聖書知識社から分冊出版されました。高橋照男氏らによって電子化され、データは高橋照男氏のホームページから許可を得ていただきました。このほか、tshp氏のサイトでも同じものが公開されており、また日本コンピュータ聖書研究会ではこのデータと検索プログラムをダウンロードすることができます。 塚本訳の特徴である小型活字やさまざまなカッコ類は次のように入力されています。| 原著 | 入力法 | 意味 |
|---|
| 小型活字 | ( )囲み | 訳者の敷衍や意味の補完であり、本文と一緒に読んでかまわない | | ( )囲み | [ ]囲み | 訳者の説明であり、本文と一緒に読んではならない | | 〝 〟囲み | 『 』囲み | 旧約聖書の引用 | | 【 】囲み | 【 】囲み | 疑わしい部分 |
マルコ末の「別の附録」は、マルコ最終文(16:20)のあとについています。 新約聖書として合本化されたことがなく分冊のみですんで、書の配列は不明ですが、岩波文庫の『福音書』ではマコ、マタ(マタ、マコではなく)、ルカ、ヨハという順序なので、最初の2書の順序をいれかえるのは確実、あとは同じと考えていいのかもしれません。
- フランシスコ会(日本語R)
略称=フラ(日R)、略号=ffj 作業状況=1 カトリックのフランシスコ会が「原文校訂による口語訳」として翻訳したもの。カトリック系の学問的訳として高い評価を受けています。1958-2002年にかけて各書分冊の形で出ました。1958年に出された創世記、1959年に出されたレビ記は発表後50年を経過したため著作権保護期間が終了しました。以後、保護期間が終了し次第順次アップします。2011年には知恵の書(1960)および「トビト書、ユディト書、エステル書」(1960)、2012年には出エジプト記(1961)、2014年にはマカバイ記上下(1963)……と続きます。スケジュールがのんびりしているので原則としてテキスト化してあげたいと思いますが、豊富な注や見出し類はテキスト化する予定がありませんので、そういう部分が必要であれば(注がなきゃフランシスコ会訳の価値が半減しますよね)、原本をPDF化して真理子修道会(一時利用・応接室ページ)に登録してありますのでご覧ください。
- フランシスコ会完全版(日本語G)
略称=フラ全(日G)、略号=frj 作業状況=2 上記フラ(日R)の完全版(著作権存続部分も収録)です。原則画像ですが、フラ(日R)としてテキストであげた部分はこちらもテキスト化しました。原本が見たい場合は真理子修道会(一時利用・応接室ページも可)でPDFを見てください。 新約聖書は合本化もされていますが分冊版からとりました。マルコは改訂版(1971)、ルカは改訂新版(2001)、ヨハネは改訂新版(1985)です。ルカは新共同訳以後の出版のため固有名詞の訳し方がカトリック独自のものから新共同訳風のものになっており、たとえばイエズスも「イエス」になりました。 旧約聖書は合本化されたことがないので、書をどういう順序(ヘブライ語聖書式か七十人訳式かヴルガタ式か)に配列することを想定しているのかは不明です。哀歌、バルク書、エレミヤの手紙を十二小預言書の後半と合本で出版しているのがユニークですが、単に出版の事情のようで深い意図はないみたいです。 エステル記はギリシア語の部分を含む「エス・ギ」ですので「エス」のほうでは出てきません。 ダニエル書は3つの補遺部分を含んだ形になっていますが、ばべるばいぶるではどちらでも見られます。すなわち、「アザ」「スザ」「ベル」で見ることもできますし、「ダニ」からページを繰って見ることもできます。
- 岩波版(日本語G)
略称=岩波(日G)、略号=iwa 作業状況=2 岩波書店から1995-2004年に刊行された分冊版。収録順序は旧約はユダヤ教式、新約は学問的分類で具体的には次のとおりです。| 番号 | 書名 | 収録書 | 訳者 |
|---|
| 旧1 | 創世記 | 創 | 月本昭男 | | 旧2 | 出エジプト記 レビ記 | 出 レビ | 木幡藤子(出1-24,32-34)・山我哲雄(その他) | | 旧3 | 民数記 申命記 | 民 申 | 山我哲雄(民)・鈴木佳秀(申) | | 旧4 | ヨシュア記 士師記 | ヨシュ 士 | 鈴木佳秀 | | 旧5 | サムエル記 | 1サム 2サム | 池田裕 | | 旧6 | 列王記 | 1列 2列 | 池田裕 | | 旧7 | イザヤ書 | イザ | 関根清三 | | 旧8 | エレミヤ書 | エレ | 関根清三 | | 旧9 | エゼキエル書 | エゼ | 月本昭男 | | 旧10 | 十二小預言書 | ホセ~マラ | 鈴木佳秀 | | 旧11 | 詩篇 | 詩 | 松田伊作 | | 旧12 | ヨブ記 箴言 | ヨブ 箴 | 並木浩一(ヨブ) 勝村弘也(箴) | | 旧13 | ルツ記 雅歌 コーヘレト書 哀歌 エステル記 | ルツ 雅歌 コヘ 哀 エス | 月本昭男(ルツ・コヘ)・勝村弘也(他) | | 旧14 | ダニエル書・エズラ記・ネヘミヤ記 | ダニ エズ ネヘ | 村岡崇光 | | 旧15 | 歴代誌 | 1代 2代 | 池田裕 | | 新1 | マルコによる福音書 マタイによる福音書 | マル マタ | 佐藤研 | | 新2 | ルカ文書 | ルカ 使 | 佐藤研(ルカ)・荒井献(使) | | 新3 | ヨハネ文書 | ヨハ 1ヨハ~3ヨハ | 小林稔(ヨハ)・大貫隆(他) | | 新4 | パウロ書簡 | ロマ 1コリ 2コリ ガラ フィリ 1テサ フィレ | 青野太潮 | | 新5 | パウロの名による書簡 公同書簡 ヨハネの黙示録 | エフェ コロ 2テサ 1テモ 2テモ テト(以上偽パウ) ヘブ ヤコ 1ペテ 2ペテ ユダ(公同書簡) 黙 | 保坂高殿(偽パウ)・小林稔(公同)・小河陽(黙) |
- ケセン語(日本語G)
略称=ケセン(日G)、略号=kesen 作業状況=2 岩手県大船渡市のお医者さま、山浦玄嗣(やまうら・はるつぐ)さんが岩手県気仙地方の方言で訳した福音書です。山浦さんはこの言葉を「ケセン語」と呼んでいるのでこれを「日本語」として扱ってしまうのは山浦さんの意志に反するかもしれませんが、便宜的に日本語扱いします。ローマ字表記とカナ表記とが左右見開きページに配置されているのですが、ばべるばいぶるではカナ表記のほうを掲載します。もとの本も真理子修道会ページに登録してありますので、ローマ字表記や解説、またカナ表記の本文にいろいろ出てくる特殊カナ文字の発音などが必要な場合はそちらを見てください。
- リビングバイブル(日本語T)
略称=リビ(日T)、略号=libj 作業状況=2 データは日本コンピュータ聖書研究会が出している「J-ばいぶる2008」からいただきました。
- 文字コードコンバージョン
携帯端末など、文字コードコンバージョンを行うモードでは、日本語に関しては一切変換を行いません。
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