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だから彼らは当然のように、拝んだそのけものによって罰せられ、さらに多くの野獣に苦しめられた。
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そういう罰を与える一方で、あなたはご自分のイスラエルの民を恵まれ、民の旺盛な食欲に対してうずらを珍味な食べ物として備えられた。
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食べ物をほしがった敵であるエジプト人たちは、送られてきた食べ物が醜かったので食欲を失ってしまったが、ご自分の民のほうはしばらく飢餓に苦しんだあとに珍味のものにありついた。
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圧制をおこなう者たちに耐え難い飢餓が与えられ、ご自分の民のほうには、敵がどれだけ苦しめられたかを見せる必要があったからだ。
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この民にも野獣のおそろしい怒りが臨み、くねくねした蛇にかまれて滅びようとしたが、あなたの怒りは最後まで続きはしなかった。
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彼らはしばらくはおびえたが、それは戒めを受けるためであり、律法を思い出して救いのしるしを与えられるためであった。
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その救いに立ち返った者は、目に見えるしるしによって救われたのではなく、すべての者の救い主であるあなたによって救われたのだ。
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こうしてあなたは、すべての悪から救う方であることを、敵に納得させた。
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彼らはいなごやあぶにかみ殺され、魂がいやされることはなかった。彼らはこういうもので罰せられるのにふさわしかったのだ。
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ところがあなたの民のほうは、毒蛇の歯ですら勝つことができなかった。あなたの憐れみが下って彼らをいやしたからである。
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あなたのみことばを思い出すために彼らはかまれたのだが、すぐに救われた。忘却の深いふちに陥ることなく、あなたの恵みを奪われることはなかった。
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主よ、彼らをいやしたのは薬草や鎮痛剤ではなく、すべての者をいやすあなたのみことばであった。
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あなたは生と死を支配する力があり、人を陰府の門へと下らせ、またそこから上らせる。
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人はその邪悪さによって他人を殺すことはできるが、出て行った霊を引き戻すことはできないし、神が受け取った魂を解き放つことはできない。
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あなたのみ手を逃れることなどできはしない。
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不信仰の者はあなたを知ることを拒んだので、み腕の力によって鞭うたれ、不思議な雨とあられと豪雨にやられ、火によって滅ぼしつくされた。
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一番不思議だったのは、あらゆるものを消す水によって火がますます燃え上がったことだった。この世界は正しい人を守るのであった。
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火は一時的に弱まることはあったが、それは不信仰の者を滅ぼすためにつかわされた獣まで焼き尽くしてしまわないように、そして神のさばきによって彼らが追われるありさまを、人々に見せるためであった。
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しかし火は、水の中にあっても火の力を超えて燃え、悪人の地の作物を滅ぼした。
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一方ご自分の民には天使の食べ物を与えて養い、天からのパンを用意して彼らに与えた。これ以上おいしいものはなく、誰の口にも合うパンを、民は何の苦労もなく手に入れたのだ。
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このパンは子どもたちへのあなたのやさしさを示しており、食べる人の好みに応じてめいめいの好む味に変わったのだ。
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しかし雪と氷は火に負けずに溶けなかった。火はあられの中で燃え続け、雨の中でも燃え上がって、敵の収穫を焼き尽くした。このようすを人々に示したのだ。
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正しい人が食べ物を得られるように、火は自分の力も忘れて燃え続けたのだ。
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造られたものは造り主であるあなたに服し、不義の者を罰することにつとめ、あなたに従う者に恵みを与えることを喜ぶ。
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だから造られたものは、すべてを養うあなたのしもべとなって、そのときさまざまな形になり、逆境にある人々の望みに応じるたまものとなったのだ。
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主よ、人を養うものは熟した果実ではなくあなたのみことばであり、それがあなたを信ずる者を守るのだということを、あなたの愛する子らが知るためである。
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火でも焼き尽くされなかったものがわずかの日の光に暖められて簡単に溶け、
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それによって人は日の出前に起きてあなたに感謝し、朝の光とともにあなたに祈らねばならないと知らされたのだ。
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感謝しない者の望みは冬の霜のように溶け、役立たなかった水のように流れてしまうからである。
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