|
［アブラハム章。マッカ啓示
みんなを愛してくださる恵み深いおかた、主なる神の名によって］
アリフ・ラーム・ラア。これはあなたが主なる神のお許しによって、人々をやみより光に、即ち偉大なおかた・讃えられるべきおかたの道に入らしむるため、わたしがあなたに降した経典である
|
|
天地間のすべてのものは主なる神に属す。禍なるかな不信者、かれらの罰は峻烈なるにちがいない
|
|
それは来世よりも現世を愛し、人を主なる神の道に背かしめ、これをねじ曲げしようとする者である。かれらは甚だしく迷える者である
|
|
わたしは未だ曾てその民の国語を以てせない使徒を遣はせることなし。これかれがその使命をかれらに明瞭ならしめんがためである。しかし主なる神は己れの望む者を迷わしめ、望む者を導く。かれは偉大なおかた・聡明なおかたである
|
|
まことにわたしはわたしがしるしを与えてモーセを遣はしたり。（その時わたし言う）『あなたの民をやみより光に入らしめ、かれらをして主なる神の日を念はしめよ』と。まことに此中にはすべての耐え忍ぶにして恩を知る者へのさまざまなるしるしある
|
|
モーセがその民に是く言える時を念へ『あなたがたに与えたる主なる神の恵みを念へ。パロの民、あなたがたに厳酷なる罰を加へ、あなたがたの男児を殺して女子のみを残せる時、かれはあなたがたを救ひたり。此中にはあなたがたの主よりの偉大なる試練あるしである
|
|
その時あなたの主は宣言せり『まことにあなたがたもし恩を忘れないば、わたしは必ない恵みを増さん、しかしあなたがたもし恩を忘れなば、わたしが罰は峻烈なるにちがいない』と
|
|
モーセ言う『たとえあなたがた、および地上すべての者が挙りて恩を忘るるとも、主なる神は求めるるところなく、そのうえ讃頌せらるべき者である
|
|
あなたがた以前のノアとアードとサムードの民の物語
|
|
乃至ただ主なる神のみその数を知るその後の民の物語があなたがたに達せざりしか。かれらの使徒はさまざまなる明らかなしるしを齎らしてかれらに来れり。しかしかれらはその手を以て口を掩ひて言う『われわれはあなたが遣はされ元る使命を信ぜす、またあなたがわれわれを招ぐ教に対して不安なる疑惑を抱く』と
|
|
かれらの使徒言う『あなたがたは天地の造り主主なる神について疑心を抱くか。かれはあなたがたをお許しし、時到るまであなたがたを容赦しようとしてあなたがたを招ぐ』と。かれら言う『あなたがたはわれわれと等しく人間にすぎない。然るにあなたがたはわれわれの祖先が拝し来れる者にわれわれを背かしめんとす。あなたがた先づ明らかな権威をわれわれに示せ』と
|
|
かれらの使徒かれらに告げて言う『われわれはあなたがたと等しく人間にすぎない。しかし主なる神はそのの僕等のうち己れの望む者に恵みを垂る。主なる神のお許しあるではないば、われわれはあなたがたに権威を示すを得ない。信者をして主なる神に頼らしめよ
|
|
われわれ如何ぞ主なる神に頼らないを得ん、かれはわれわれをわれわれの道に導きたり。まことにわれわれはあなたがたがわれわれに加ふる迫害を耐え忍ばん。されば頼る者をして主なる神に頼らしめよ』と
|
|
Reading-52而して不信者はかれらの使徒に向かって言う『あなたがたがわれわれの敏に復帰するではないば、われわれは断乎あなたがたを国外に放逐しよう』と。その時主はかれらに啓示せり『わたし必ない不義者を絶滅しよう。而してかれらの後に必ないあなたがたを此国に住まし易ん。これわたしが審判を畏れ、わたしが警告を恐るる者のためである』と』
|
|
かれらは救いを求めん。而してすべての頑冥なる反逆者は絶望しよう
|
|
かれの前には地獄、而してかれは沸湯を飲ましめらるにちがいない
|
|
かれこれを啜るも嚥下するを得ない、死四方より迫るも死するを得ない、而してそのの背後には峻烈なる罰ある
|
|
その主を不信者を譬ふれば、かれらの所行は暴風吹捲くる荒天の日の友のようだ。かれらはそのの積める何ものをも捉ふる能はす。まことに甚だしき迷誤である
|
|
人は主なる神が真理を現さんとして天地を創造せるを見ないか。主なる神がお望みなら、かれはあなたがたを払拭して新に創造する者を以てこれに代へん
|
|
それは主なる神にとりて易々たることである
|
|
かれら一団となって主なる神の前に出づる時、無力者は傲慢であるし者に向かって言はん『われわれはあなたがたの追随者である。あなたがたは主なる神の罰に対してわれわれのために何事かを為し得るか』と。かれらは答えん『主なる神もしわれわれを導きたりせば、われわれもまたあなたがたを正しく導きしである。いまわれわれには如何なる避難処もなし。されば焦燥するも忍耐するも畢竟一である』と
|
|
事既に決せられたる時、サタンは言はん『まことに主なる神は真実なる約束をあなたがたと結びたり。わたしまたあなたがたと約束を結びたれど、わたしはあなたがたを欺きたり。もとわたしはあなたがたに対して如何なる権威をも有せるではない。ただわれあなたがたを呼び、あなたがたわれに応へたるのみ。さればわたしを責めない己れを責めよ。わたしはあなたがたを佑くる能はない、あなたがたまたわたしを佑くる能はない。まことにわたしはあなたがたが曾てわたしを配したる者を信ぜざりしである』と。まことに不義者は必ない痛刑を受けよう
|
|
総じてよい行いを行ふ者は、その主のお許しによって川の流るる楽園に入らしめられ、永久にその中に住まん。その処にてのかれらの挨拶は『平安！』である
|
|
あなたは主なる神が譬喩を挙示するを見ないか。善言は佳樹のようだ、その根は堅く、その枝は天にある
|
|
それは主のお許しによって四時美果を結ぶ。主なる神は人を教えするために譬喩を用ふ
|
|
悪言は悪木のようだ、地上に抜かれて堅固なるを得ない
|
|
主なる神は堅実なる言を以て現世、および来世に於て信者の心を堅確ならしむ
|
|
あなたはかの主なる神の恵みを不信と易へ、その民を淪落の家即ち地獄に陥らしめたる者を見ないか
|
|
かれらはその中にて燔かるにちがいない。悪き住みかなるかな
|
|
かれらは人を主なる神の道より背を向けらしむるために、別の神をかれに配す。言え『暫く生を楽しめ、あなたがたの行先は火の地獄なるぞ』と
|
|
信じる我が僕等に告げよ、取引もなく友誼もなき日の来る以前に、堅く礼拝を守り、わたしが賜える物のうちより陰に陽に施しせよと
|
|
天地を創造し、天より水を降し、これによつてあなたがたの食べ物たる果実を結ばしむるは主なる神である。かれは船舶に命じ、海上を走りてあなたがたの用に服せしめ、また河川をもあなたがたの用に服せしむ
|
|
かれは両個不断の精進者日月をあなたがたの用に服せしめ、また昼夜をあなたがたの用に服せしむ
|
|
かれはあなたがたが求めるるすべてを賜ふ。主なる神の恵みは、まことに算へんとするも算ふべからす。まことに人間こそ不義にして忘恩なる者なれ
|
|
アブラハムが是く言える時を念へ『主よ、此地を安全の地たらしめよ、わたし、およびわたしが子等をして多神を拝することより遠離せしめよ
|
|
主よ、まことにかれらは多くの人々を迷わしめたり。しかしわたしに従ふ者は必ないわたしに属し、わたしに従はない者は……。しかしあなたは寛容なおかた・恵み深いおかたである
|
|
主よ、まことにわたしはわたしが子孫の或者をあなたの聖殿に近き不毛の地に住ましめたり。主よ、かれらに礼拝を守らしめ、また民の或者の心をかれらに傾けしめ、またかれらのために果実を賜へ。かれら恐らく感謝しよう
|
|
主よ、まことにあなたはわれわれが隠すこと、および露すことを知る。而して天地の間、一として主なる神に匿すべきはなし
|
|
年老いたるわたしにイシマエルとイサクとを賜える主なる神を讃えよ。まことにわたし主は祈願の聴許者である
|
|
主よ、わたし、およびわたしが子孫の或者に礼拝,サラート*}を守らしめよ。主よ、わたしが{*祈願を納れよ
|
|
主よ、清算の行はるる日、わたしとわたしが両親と信者等とをお許しせよ』と
|
|
主なる神は不義者の為すことを閑却するものと思ふな。まことにかれはただ人々が瞠目する日までかれらを容赦するのみ
|
|
その日人灯は首を伸べて走り、目は瞳を転ぜない、心は空虚なるにちがいない
|
|
罰の降る日についてかれらに警告せよ。その時不義を行える者は言はん『主よ、暫時のあたかも予をわれわれに与えよ。われわれ必ないあなたの召呼に応へ、使徒に従はん』と。『何とや、あなたがた曾てあなたがたには決して没落なしと誓えるではないか
|
|
あなたがたはあなたがた以前のその身を亡ぼせる者が住める処に住み、而してわたしは如何にかれらを処分せるかをあなたがたに明らかにしたり。その故にわたしはあなたがたに譬喩を述べたるである』と
|
|
かれらはたくらみせり。しかしたとえかれらのたくらみが山を動かす如きものであるとも、皆な主なる神に左右せらる
|
|
されば主なる神がそのの使徒に約束を違ふにちがいないと憂ふるな、まことに主なる神は偉大なる報復をなさるおかたである
|
|
大地変じて別個の大地とである、諸天また別個の諸天となる日、人は皆な唯一者・全勝者主なる神の前に出づ
|
|
その日あなたは罪人が悉く鉄鎖に繋がるるを見ん
|
|
かれらの下着は瀝青にして、猛火かれらの面を覆はん
|
|
これ主なる神がそのの為せることに対して各人に報いしようがためである。まことに主なる神の清算は迅速である
|
|
これは万人への宣言である。それはこれによつてかれらに警告し、神の唯一なるをかれらに知らしめ、そのうえ思慮ある者を反省せしめんがためである
|
