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2024年4月20日(土) 通読(本日=ルカ5-6,1イミ21,クル-42回 明日=二コリ11-13,3イミ21,アル4)

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節表示・修正口語訳(日本語R)+真理子のおまけ 解題
〔57年モルモン経〕イテル書 第8章
第8章
善王オーメル。オーメルの息子ジェレド、エキシと共に叛いて王の位を奪う。争闘と流血。殺人秘密結社。近代の異邦人がこのような結社をつくることを警める。

シュールはオーメルを生み、オーメルは父のあとを受けて国を治めた。オーメルはジェレドを生み、ジェレドはその息子や娘たちを生んだ。
ジェレドはその父に叛いてヘツの地に移った。ジェレドは巧な言葉で多くの者にへつらい、国民の半分までその味方にした。
それから後その父と戦ってこれをとりことし、その自由を奪った。
そこでオーメルはその生涯の半分をとらわれの身で送ったが、かれは息子や娘を生み、その中にエスロムとコリアントメルと言う二人の息子があった。
この二人はその兄弟のジェレドが悪事をしたことを非常に怒り、軍勢を集めてジェレドと戦った。二人は夜戦って、
ジェレドの兵を殺し、さらにジェレドもまさに殺そうとしたが、ジェレドはもし自分の命を許してくれたら父に王の位をゆずり返すと言って命乞をした。それで二人はジェレドの命を許した。
さてジェレドはその王国や世の中の栄華に執着していたから、王の位を失うことを非常に悲しんだ。
ところが、ジェレドの娘は非常に賢く巧な者であったから、その父の悲しむのを見て再び父を王の位につかせる計ごとをめぐらそうとした。
この娘は非常に美しかったが、その父に話して言った。父上はなぜこのように悲しみなさるか。あなたは、私たちの先祖が大海のむこうから持ってきた歴史をお読みにならなかったか。昔の人たちがその秘密の計ごとで国をとって大きな栄華を得たことが書いてあるではないか。
それであるから父上よ。使をやってキムノルの息子のエキシを呼びたまえ。私は美しいのでエキシの前で踊をおどり、エキシが私を妻にしたいと思うくらいエキシの心を喜ばせる。エクシがもし私を妻として与えたまえと父上にねがったなら、エキシにわが父王の首を持ってきたなら私を妻として与えると約束をなしたまえ、と。
オーメルはエキシの友であった。ジェレドが使をやってエキシを呼んだので、ジェレドの娘はエキシの前で踊をおどってエキシを喜ばせた。それでエキシはジェレドの娘を妻にしたいと思い、私の妻としてもらいたいとジェレドに願った。
するとジェレドは「お前がもしもわが父王の首を持ってきたなら娘を妻にやる」とエキシに答えた。
そこでエキシはその親類をみなジェレドに家に集めてこれに言った「あなたたちは、今私があなたたちにたのむことについて私に忠誠を誓ってくれるか」と。
かれらはみな答えて、エキシの望む助けと相違する行いをする者はその首を切られる、またエキシが自分らに示すことを何ごとでも洩す者は殺されるとエキシに誓った。この誓いをかれらは天の神と、天と地と、自分らの頭を指して誓ったのである。
かれらはこのようにエキシに誓ったから、エキシは昔権力を貪る者共が用いた誓約、すなわち世の始めに人殺しを企てたカインから伝わった誓約をかれらに立てさせた。
このような誓約は、悪魔がこれを民に立てさせてひきつづき民を悪の中に居らせ、権力を貪る者を助けてこれに権力を得させ、人に殺害、掠奪、虚言などをさせ、またあらゆる罪悪とみだらな行いとをさせるために、悪魔の力で代々伝えたものである。
ジェレドにこれらの昔の誓約の方法を探し求める心を起させたのはジェレドの娘である。そしてジェレドは今エキシにも同じ心を起させたので、エキシはその親類と友だちとにこの誓約を立てさせて甘い言葉の約束でかれらをまどわし、自分の心のままを行わせたのである。
この者どもは昔の人々のように秘密結社をつくったが、このような結社は神の目から見て極めて憎むべきもので、ほかのどのようなものよりも悪い。
なぜならば神は何事にも秘密結社を以て行いたまわず、また人殺しをするを善しとなしたまわず、かえって人間が造られてからこのかた全くこれを禁じたもうからである。
私モロナイはこのような誓約の方法と結社の組織とを書きしるさない。この同じ誓約と結社とが諸国の民の中にあることを私は示された。またそれがレーマン人の中にあることも私は知っている。
私が今記録する民であるジェレド人はこの誓約と結社があったので亡びた。ニーファイの民もまたそうである。
権力を奪い利益を得ようとして、このような秘密結社を助けて全国に拡がらせる国民は亡びる。それは秘密結社のために殺される主の聖徒らの血が、土の中から叫んでその結社に報いたまわんことをいつもねがうのに、主がただこれを聞くだけで報いをせずにおきたもうことは決してないからである。
異邦人よ、これらのことをあなたたちに知らせるのは神のみこころにかなうことである。これを知るによって、あなたたちはその罪を悔い改めることができ、また権力を奪い利益を得るために起されるこのような殺人結社を抑えて、あなたたちを支配させないようにすることができる。これだけではなく、もしこの結社をあなたたちの中におく時にあなたたちが受ける滅亡、すなわち永遠の神の正義の剣が頭の上へ落ちてきてあなたたちを亡ぼすところの滅亡をまぬがれることができる。
従ってこのような秘密結社があなたたちの間にできるのを見るときには、この結社のためにあなたたちが受ける境涯の恐ろしいことを思って自ら警めなくてはならない。これは主が仰せになる命令である。この命令を守らないと、すでに殺された者たちの血が、土の中から叫んで秘密結社とこれを助ける者とに報いたまえと主にねがい求めるから、その結社とこれを助ける者とは禍である。
誰であってもこのような結社を弘める者は、すべての地とすべての民とすべての国の自由を奪い取ろうとする者である。また結社そのものは悪魔が作ったものですべての民に滅亡を来すのである。悪魔は一切の偽りを生む親であって私たちの始祖を誘ってまどわし、最初から人間に人殺しをさせ、人間の心をかたくなにして最初から人間に予言者らを殺させ、石でこれを撃たせ、これを追い払わせたあのいつわり者である。
私モロナイは以上のことを書き記せと言われたが、これを書くわけは悪がなくなるため、またサタンが世の人々をまどわす力を失って、世の人々がすすめを受けてたえず善いことを行い、すべての義の源へきて救われる時がくるようにするためである。

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