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2024年4月20日(土) 通読(本日=ルカ5-6,1イミ21,クル-42回 明日=二コリ11-13,3イミ21,アル4)

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節表示・修正口語訳(日本語R)+真理子のおまけ 解題
〔57年モルモン経〕イテル書 第6章
第6章
ジェレド人の物語(つづき)。奇跡によって舟の中が照らされる。海の深みを通って約束の地へ行く。民は王を欲する。その指導者は禍を先見したが一般の意思に服する。ジェレドとジェレドの兄弟の死。

私モロナイは、ジェレドとジェレドの兄弟との歴史の本筋を書きつづけよう。
ジェレドの兄弟が山の上へもって行ったあの石に主がその指をさわりたもうてから、ジェレドの兄弟は山を下って、すでに造ってあった舟の中にその石を入れた。そして舟のへさきとともとに一つずつ置いたところ、ごらん、その石は本当に舟の中を照らした。
このようにして主は暗い所で石に光を出させて男、女、子供たちが暗やみの中で大海を渡ることのないようにこれを照らしたもうた。
このようにして、ジェレドの一行は海を渡る間に必要なあらゆる食物を用意し、またその家畜と携えて行くあらゆる獣と鳥とに食わせる物も用意した。そして準備万端備ったから、主なる神の御守りに身を任せて舟に乗りこみ海の上へ漂って出た。
主なる神が約束の地の方へ吹く烈しい風を海の上に起させたもうたので、舟は風のまにまに波に漂った。
舟はその上に砕ける山のような波と烈しい風の生ずる恐ろしい暴風雨とのために、たびたび海の深みへ沈んだ。
しかしこのような時に、舟は皿のようにまたノアの箱舟のように水が少しも洩らないよう密着して造ってあったから、水のためにそこなわれることがなかった。水の中に沈んだ時に主に祈ると、主は舟を海の上に浮ばせたもうた。
一行が海にいた間、風は止まずに約束の地の方へ吹いたから、かれらは風のまにまに走った。
かれらは主に讃美の歌を唱った。ジェレドの兄弟は一日中主に讃美の歌を捧げ、主をあがめ、主に感謝をした。夜になってからもかれらは主を讃美することを止めなかった。
こうしてその舟を走らせたが、かれらを害する海の怪物もなく鯨もいなかった。そして、海の上に浮いている時も、水の中に沈んでいる時も舟の中はいつも明るかった。
このようにして一行は三百四十四日の間海の上を走り、
とうとう約束の地へ着いたが、上陸するとすぐに地にひれ伏し、主の前にへりくだって主が自分たちに授けたもうた恵みが豊なことを感じて喜びの涙を流した。
それから、かれらは地の面に散って耕作を始めた。
ジェレドには四人の息子があってその名をジェコム、ギルガ、メーハ、オライハと言った。
またジェレドの兄弟も息子や娘をもうけた。
ジェレドとジェレドの兄弟との友だちの人数はおよそ二十二人であって、まだ約束の地へ来ない内に息子や娘たちを生んだので、ジェレドの民は数多くなり始めた。
かれらはみな主の前にへりくだれと教えられまた天から教訓を授けられた。
この民は地の面に散ってその数を増し、また地を耕して約束の地で強くなった。
ジェレドの兄弟はようやく年をとったので墓に入るのも遠くないと思って、ジェレドに向って言った「われわれの民の人口をしらべるために、またわれわれが墓に入る前に民がわれわれに何をして欲しいと思っているか聞くために民を集めようではないか」と。
そこで民を集めてしらべて見ると、ジェレドの兄弟の息子と娘は合せて二十二人、ジェレドの息子と娘は合せて十二人、その中四人は息子であった。
ジェレドとジェレドの兄弟は民の人口をしらべてから、自分らが墓に入る前に民は自分らに何をして欲しいかと尋ねた。
すると民は、ジェレドの兄弟の息子の一人、またはジェレドの息子の一人に油を注いでこれを民の王にして欲しいと言った。
しかしこれはジェレドとジェレドの兄弟に心配であったから、ジェレドの兄弟は民に答えて「王を立てると確に自由が奪われる」と言った。
ところがジェレドは「民に王があることを許せ」とジェレドの兄弟にすすめたので、ジェレドの兄弟は「わが息子またはジェレドの息子の中から汝らの善いと思う者を一人王に選べ」と民に命じた。
民はジェレドの兄弟の長男であるペーガグを選んだところペーガグは民の王になることをことわった。そこで民はペーガグの父に、どうしてもペーガグを王の位に座らせてほしいと願ったが、父はこれを聞き入れず、王になることは誰もこれを強いてはならないと命じた。
このようにして民はペーガグの兄弟を一人一人のこらず王に選んだが、かれらはみなことわった。
ジェレドの息子もまたただ一人を除くほかみなことわった。そこでオライハは油を注がれてとうとう民の王となった。
オライハが王の位について民は栄えまた大いに富むようになった。
そしてついにジェレドとジェレドの兄弟は亡くなった。
オライハは主の御前にへりくだって、主が自分の父のために偉大なことをなしたもうたのを忘れず、またその民に主が民の親たちのために偉大なことをなしたもうたことを教えた。

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