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2024年4月20日(土) 通読(本日=ルカ5-6,1イミ21,クル-42回 明日=二コリ11-13,3イミ21,アル4)

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節表示・修正口語訳(日本語R)+真理子のおまけ 解題
〔57年モルモン経〕ニーファイ第四書 第1章
ニーファイ第四書
イエス・キリストの弟子であるニーファイ、そのニーファイの息子であるニーファイの書。
ニーファイの記録によるニーファイの民の記事。
キリストの教会栄える。ニーファイ人とレーマン人、改心して主を信ずる。一切の物を共有する。二百年の義しい世を経て、分裂と堕落起る。エモスとアマロン、順次に書きつぐ。

第三十四年、第三十五年と過ぎ去ったが、イエスの弟子たちはすでに国中ここかしこにキリストの教会を起しておった。そして、弟子たちの所へきて真心からその罪を悔い改めた者はみなイエスの御名によってバプテスマを施されて聖霊を受けた。
第三十六年には、ニーファイ人とレーマン人とを問わず、全地の住民がみな心を改めて主を信ずるようになったので、その間に何の不和争論もなく一人のこらかずみな互いに正しく扱った。
そればかりでなく、一同は一切の所有物を共有したので富んでいる者と貧しい者との区別もなく、自由な者と奴隷との区別もなくて、誰もかれも自由となり天の賜を授けられた。
こうして第三十七年も過ぎ去ったがその間はひきつづき全国平和であった。
そして、イエスの弟子たちは偉大な驚嘆すべき業を行って病人を医し、死者を蘇生させ、あしなえに歩む力、めくらに見る力、つんぼに聞く力を与え、世の人々の中でいろいろの奇跡を行ったが、イエスの御名によらずには何の奇跡も行わなかった。
このような有様で、第三十八年、第三十九年および第四十一年、第四十二年を経て第四十九年が過ぎて行った。そして第五十一年、第五十二年と過ぎて第五十九年が終るまでひきつづき変りがなかった。
主は民を地の面で非常に栄えさせたもうたので、民はさきに都会が焼けた跡にまた新しい都会を建てて、
大きな都ゼラヘムラさえも復興した。
また陥没して水に覆われてしまった都会が多くあったが、これらの都市は復興ができなかった。
さてニーファイの民は強くなり、その人口は急速に増加して非常に美しく楽しい国民となり、
嫁に行き嫁をもらって、主がかれらと結びたもうた非常に多くの約束の通り恵みを受けた。
そしてもはやモーセの律法に定めてある儀式典礼を守ることなく、かれらの主、かれらの神から受けた誡命に従い、怠らずにたびたび断食と祈りをし、たびたび集会を開いて祈りをしまた主の御言葉を聞いた。
こうして全国の民の中に不和がなくイエスの弟子たちの間に大きな奇跡が行われた。
第七十一年、第七十二年むしろ第七十九年、いや今やすでに第百年がたって、イエスが選びたもうた弟子(十二人の弟子)は、あの生きのこるはずの三人の弟子のほかみなすでに神のパラダイスへ行った。しかし、新しい弟子たちが選ばれ、死んだ弟子たちの後任として按手礼によって聖任された。そしてまた多くの時代が過ぎ去って行った。
民はその心に神の愛を保っていたから、全国に何ら不和がなかった。
また、嫉妬、争闘、暴動、みだらな行い、虚言、人殺し、および何らみだりがわしい行いがなかったから、まことに神が造りたもうたすべての民の中でこの民ほど幸福な民があるはずがなかった。
強盗も人殺しもなくレーマン人と言う者もどのようなちがった民もなく、みな同じくキリストの子であって、神の王国をつぐ者であった。
主はこの民の一切の業を恵みたもうので、かれらは本当に幸福な民であった。そして第百十年が過ぎ去るまで民は恵みを豊に与えられまた非常に栄えた。こうしてキリスト降誕紀元後の第一代は過ぎ去って全国どこにも不和がなかった。
さて今言ったことを記録したニーファイは(ニーファイもまたその記録をニーファイ版に刻んだ)亡くなって、その息子のエモスが父のあとを受けてその記録をつづけ、これを父のようにニーファイ版に刻んだ。
エモスは八十四年間この記録をつづけたが、その間には国民の中の僅の者共が教会に叛いて自分からレーマン人と呼んだ事件のほかには何にも平和を乱すことはなかった。しかしこの事件によってまた国の中にレーマン人と言う民が出てきた。
ついにエモスも亡くなって(時はキリスト降誕紀元後第百九十四年であった)その息子のエモスが父エモスの後を受けて記録を書きつぎ、同じくまたニーファイ版にこれを刻んだ。エモスの刻んだ記録はニーファイの書、すなわち本書の中にある。
さて二百年経っって第二代の人々は僅だけ生きのこり、ほかは皆亡くなった。
今私モルモンは、この民が大いに殖えてこの地の全面にひろがり、キリストに恵みによって得た繁栄によって非常に富んだと言うことを知ってもらいたい。
第二百一年には民の中に高価な衣を着、あらゆる良い真珠とこの世の美しいものを身に飾るようなことをして心に高ぶる有様となった人々があった。
それで、その時から民はその所有物を共有しないようになった。
民は各々ちがう階級に分れ、利益を得るために自分で教会を立てて真のキリスト教会を否定し始めた。
これによって、第二百十年が過ぎた時、国中にはすでにいろいろな教会が起った。すなわち、キリストを知っていると公然言いながら、キリストの福音の大半を否定する多くの教会があって、あらゆる罪悪を受け容れ、また神聖なものを受ける資格がないから受けてはならないと言われている者にさえ神聖なものを与えた。
このようにして、この教会は民の中にある悪事により、また民の心を支配するサタンの力で非常に会員の数を増した。
またキリストを否定する今一つの教会も起った。その教会は真のキリスト教会の会員たちが謙遜であるために、また会員たちがキリストを信じているために会員たちを迫害し、また会員たちの中に多くの奇跡が行われるからと言って会員たちをさげすんだ。
そして、あの生きのこって民の中に永らえているイエスの弟子たちをしいたげ、これを牢屋に入れたが、弟子たちにあった神の御言葉の力によって牢屋は裂き砕かれた。そこで弟子たちは牢屋から出てきてまた民の中に多くの大きな奇跡を現わした。
しかし、この多くの奇跡があったにもかかわらず、民はその心をかたくなにしてその弟子たちを殺そうとした。これはあたかもイエスの予言にたがわず、ユダヤ人がエルサレムでイエスを殺そうとした通りである。
すなわち弟子たちを炉の中へ入れたが、弟子たちは害を受けずに炉の中から出てきた。
猛獣のおりに入れたが、子供が小羊と遊ぶようにかれらは猛獣と遊び、害を受けずにおりの中から出てきた。
これでも、民は多くの祭司と偽りの予言者たちとに誘われて、さまざまの教会を起し、あらゆる悪事を行い、果はその心をかたくなにしてイエスの民らを撃ったけれども、イエスの民らはかれらを撃ちかえすようなことはしなかった。このようにして民は第二百三十年の過ぎてしまうまで、年を重ねるにつれて無信仰と罪悪におちいった。
そして第二百三十一年には国民の中に大きな分裂が出きた。
この年にニーファイ人と言う一種の民が起った。この民はキリストを真に信ずる者であったが、その中にはレーマン人からヤコブ人と呼ばれる者も、ヨセフ人と呼ばれる者も、ゾーラム人と呼ばれる者もあった。
それで、キリストを真に信じてキリストを真に礼拝した者たちは(その中にあの生きのこっているイエスの三人の弟子たちもあった)、ニーファイ人、ヤコブ人、ヨセフ人またはゾーラム人と呼ばれた。
そして福音を否定した者たちは、レーマン人、レミュエル人またイシマエル人と呼ばれた。この者たちは知らず知らず信仰がなくなったのではなくて、ことさらにキリストの福音にそむいてその子たちにもキリストの福音を信ずるなと教えた。この者たちの堕落はちょうど最初その先祖が堕落した通りであったから、
その子たちの堕落もまた最初と同じようにその子の親たちが罪悪と憎むべき行いをしたことによる。そのころの子たちが神を信じ神の教えに従う者たちを憎めと教えられたことは、ちょうどレーマン人が始めからニーファイ人の子孫を憎めと教えられたと同じ様である。
さて第二百四十四年は過ぎ去って民の有様は以上のようであった。民の中の悪い者共はいよいよ強くなってその数が神の民の数よりもはるかに多く、
意のままになおひきつづいて教会を設け、あらゆる高価な物で教会を華やかに飾った。この状態は第二百五十年まででなく第二百六十年が過ぎるまでもつづいた。
そしてとうとう民の中の悪い者共はガデアントン流の秘密結社とその秘密の誓約まで回復した。
またニーファイの民と言われる民は、自分の大きな富のために心が高ぶり、その同胞であるレーマン人のように虚栄心が強くなり始めた。
この時から、あの弟子たちも世の罪悪について悲しまずには居られなくなった。
第三百年が過ぎ去ったころには、ニーファイの民もレーマン人と共に同じようにすでに非常に悪くなっていた。
またガデアントン流の強盗は全国にひろがり、イエスの弟子たちのほかには一人も義人がなかった。このころ民は金銀を豊に貯えてあらゆる品を交易していた。
第三百五年が終った時(民はなお罪悪に沈んでいた)、エモスは亡くなってその兄弟のアマロンが記録を書きついだ。
そして第三百二十年が終ると、アマロンは聖霊に命ぜられて、神聖なもろもろの記録、すなわちキリスト降誕紀元の後第三百二十年まで神聖に保存されて代々伝えられた一切の神聖な記録を秘し隠してしまったが、
かれはこのもろもろの記録が主の予言および誓約通りに、再びヤコブの家の残りの子孫に伝わるよう、これを秘めて主に託したのである。これでアマロンの記事は終る。

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