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2024年4月20日(土) 通読(本日=ルカ5-6,1イミ21,クル-42回 明日=二コリ11-13,3イミ21,アル4)

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節表示・修正口語訳(日本語R)+真理子のおまけ 解題
〔57年モルモン経〕ニーファイ第三書 第4章
第4章
強盗勢、敗北してその首領殺される。首領のあとをついだゼムナライハ絞首刑に処せられる。ギドギドーナイ勢の勇敢なこと。

第十八年の末に、あの強盗の軍勢はすでに戦の備えをして丘、山、野原そのとりでならびにその隠れ場所から出撃して、南の地でも北の地でもニーファイ人が捨ててきた一切の土地と都市とを占領することになった。
ところがニーファイ人が捨てて行った土地には、野の鳥も獣もなくて野へ行かなければ強盗らの食べる獲物はなかった。
それであるから、強盗らは野に居なければ食物がないので生きて行くことができなかった。それは、ニーファイ人がすでにその羊の群と牛の群と一切の持物とを集めて、その土地を荒してしまった後に一かたまりとなったからである。
それで強盗らはニーファイ人と公然戦争をする以外には、掠奪をして食物を手に入れる道はなかった。しかもニーファイ人は一かたまりになってその数が多く、必ず七年間命がつなげるように食糧、馬、牛およびあらゆる家畜を集めていた。ニーファイ人は七年の間命をつないでその間に強盗を全体の土地から亡ぼしてしまおうと思っていた。このような有様で第十八年は終った。
第十九年に、ギデアンハイは出て行ってニーファイ人と戦うことは必要であると考えた。それはその味方が掠奪、強盗、人殺しなどをするほかに生きて行く道がなく、
またあちらこちらへ散らばって行って穀物を作ったなら、ニーファイ人が自分らを襲って殺しはしないかと思ったから、思い切って穀物を作る勇気もなかったからである。そこで、ギデアンハイはその年の内に出て行ってニーファイ人と戦えと言う命令をその軍勢に下した。
そこで六月に強盗の軍勢が攻めよせたので、その戦が始まった日は非常に恐ろしい日であった。強盗勢は強盗の装いをして、その腰には血で染めた小羊の皮をまとい、その頭は毛をそってかぶとをかぶっていた。すなわち、ギデアンハイの軍勢は血で染めた皮衣を来ていたから非常に恐ろしい姿をしていた。
ニーファイ人の軍は、ギデアンハイの軍の恐ろしい姿を見るとみな地に伏して自分らの神である主に歎願をして、自分らの命を助け自分らの身を敵の手から救いたまえと祈りを捧げた。
ギデアンハイの軍はこの有様を見ると、これはニーファイ人が自分の軍勢の恐ろしい姿を見て恐怖のあまり倒れたのであると思い非常に喜んで大きな叫び声をあげたが、
それはぬか喜びであった。ニーファイ人は強盗らを恐れたのではなくて、ただ自分らの神を畏れて神に護りを祈り求めていただけであった。ギデアンハイの軍がニーファイ人に襲いかかった時、ニーファイ人はすでに敵を迎えて戦う準備を終っていたから、主から受けた力を以て敵と戦い始めた。
戦は六月に始まったが、それは激烈な恐ろしい戦であってこのように恐ろしい大殺戮はまことにリーハイがエルサレムを去ってこのかた、その子孫である国民の中に一度もあったことがない。
ニーファイ人は、ギデアンハイのおびやかしや誓いをものともせずに敵と戦って勝ったので強盗勢は退いた。
ギドギドーナイは軍に命を下して、強盗勢を野の境まで追撃せよ、途中でニーファイ人の手に落ちる敵の命を許すなと言ったから、ニーファイ人は敵を野の境まで追撃し、また力の及ぶ限りこれを殺してギドギドーナイの命令を果した。
ギデアンハイは勇しく立って戦ったが、一たび逃げ出すやニーファイ人の兵に追いかけられた。この時ギデアンハイは逃げたが激しく戦って疲れていたからとうとう追いつかれて殺されてしまった。これが強盗ギデアンハイの最後である。
そこでニーファイ人の軍はその要害の地へ帰ってきた。この第十九年は過ぎ去ったが、強盗勢はまた出てきて戦わず第二十年にも出撃しなかった。
第二十一年には強盗勢は出てきて戦わなかったけれども、四方から近づいてニーファイの民をとりかこもうとした。かれらは、ニーファイの民とその畑との間に立って四方からこれをとりかこみ、その出入り道をふさいだならば意のままにニーファイの民を負かすことができると考えたからである。
ところで強盗勢はこのたびゼムナライハと言う者をその支配者に任じた。従って包囲をさせたのはこのゼムナライハである。
しかし見よ、この包囲はかえってニーファイ人にとって利益であった。ニーファイ人の貯えた食糧は豊であって、ニーファイ人が苦しむまでその包囲をつづけることは強盗どもにできなかった。
強盗どもは食糧に乏しく野でとった肉のほかに命をつなぐものはなかったからである。
そして野の鳥獣までも少くなったから、かれらはまさに飢死をするばかりであった。
その上、ニーファイ人は夜となく昼となくたえず出撃して敵を襲い、その度毎にあるいは何千人あるいは何万人と強盗どもを殺した。
それであるから、ゼムナライハの兵は夜昼大きな損害を受けるによって、ニーファイ人を負かすことを断念したいと思うようになった。
そこでゼムナライハは兵に命令して、包囲を解いて北の地の最も遠い所へ進軍せよと言った。
ところがギドギドーナイは敵の企図を知り、また敵が食糧の乏しいためと、受けた大きな殺戮とのために弱っていることを知ったから、夜その軍勢をつかわして敵の退路を断ち切り、退路に軍勢を置いた。
兵は夜の中にこの軍略によって間道を進み強盗勢の前へ出たから、あくる日強盗勢が進軍し始めると、かれらは正面からも背面からもニーファイの軍に攻められた。
そして、南方に居た強盗勢もその退路を断ち切られた。以上はみなギドギドーナイの命令に従って行われたことである。
これによって、何千人と言う強盗どもはニーファイ人に降参をしてとりこになったが、とりこにならなかったほかの強盗どもは殺された。
そして、司令長官であったゼムナライハは捕えられて木の上からつるされ首をくくられて死んだ。かれを絞首刑に処してから、ニーファイ人はその木を地に切り倒して大声によばわって言った。
「この後権力を貪り秘密結社によって国民を殺そうとするすべての者たちが、今われらがこの一人を地に倒したように国民によって地に倒されるよう、願わくは主よ、この国民をその義であるままにまた心の清きままに守りたまえ」と。
ニーファイ人は喜んで再び声をそろえてよばわって言った「アブラハム、イサク、ヤコブの神よ、願わくはこの国民が神に護りを祈り求める中は、これを義であるままに守りたまえ」と。
また神が大きな恵みを垂れたもうて、自分らを敵の手に落ちないように守りたもうたので、一同歌い出して神を讃美した。
かれらは「いと高き神にホザナ」と叫び、また「全能の主なるいと高き神の御名を讃美し奉る」とよばわった。
かれらは神が大きな恵みを垂れて敵の手からかれらを救いたもうたから、多くの涙を流すほどの喜びが胸に満ちた。そしてかれらは、このように永遠の亡びから救い出されたのは、自分たちがすでに悔い改めてへりくだったことによるのを覚った。

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