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ヨブの返事。
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[2-3]「わしの言い分をよく聞け。 とにかく、しゃべらせてくれ。 そのあとで、好きなだけあざけるがいいさ。
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人はどうでもいい。 わしは神様に文句があるんだ。 こんな状態じゃ、悩むのが当然だろう。
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まともにわしを見ろ。 どうだ、こわいか。 こわかったら、手を口にあてるがいい。
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わしでさえ、自分の姿を見ると恐ろしくなって身震いする。
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ほんとうのところ、悪者は天寿を全うし、名をあげ、羽振りをきかせている。
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連中は子供が成長するまで長生きし、おまけに孫の顔まで見る。
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家庭の心配事など一つもなく、平和そのものだ。 しかも、神様は彼らを罰しない。
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家畜もどんどん増える。
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快活な子供たちにも恵まれる。
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[12-13]毎日、歌と踊りで明け暮れ、財産家となり、倹約などどこ吹く風で、死ぬまで栄える。
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神様を追い出し、神様にかかわるのはまっぴらごめんだと思っているのに、こうなる。
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彼らは大きな口をたたく。 『全能の神様だって？ いったいだれのことだい。 だいたい、なぜ神様なんかに従わなきゃならんのかね。 たいしたご利益もないのに。』
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悪者がさわった物は、何もかも金になる！ だが、そんな連中の顔など見たくもない。
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悪者は何をしてもうまくいく。 一度だって災いに会わず、神様が悲しみ、怒る時には、彼らだけがお目こぼしにあずかる。
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風が彼らをわらのように吹き飛ばし、嵐が運び去るだと？ とんでもない。 彼らはびくともしないではないか。
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『だが神様は、少なくとも彼らの子供を罰する』と言うのか。 しかし、わしは納得できない。 罪を犯した当人を罰すべきで、子供は問題外だ！ 当人が身をもって、刑罰の痛みを思い知るべきではないか。
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自分が悪くて滅びを招いたのだから、全能者の怒りを、はらわたにしみるまで飲むべきだ。
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死ねば、二度と団らんを楽しむこともできない。
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とはいえ、だれが、裁判長である神様に異議を申し立てることができようか。
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[23-24]神様は健康な者、富んでいる者、太っている者、栄えている者を滅ぼす。
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一方では、生まれて一度もいい目を見たことのない貧乏人をも滅ぼす。
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どちらも、同じちりの中に埋められ、同じようにうじの餌食になる。
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あんたたちの言わんとすることはわかっている。
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きっと、罪のために災いを招いた、金持ちの悪者を引き合いに出すことだろうよ。
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だが、手近な人に尋ねてみろ。
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[30-32]悪者はたいてい災いの日に命拾いし、逃げのびる、と答えるに決まっているさ。 だれも面と向かって彼を責めず、報復もしない。 そればかりか、警備員が彼の墓を見張る。
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盛大な葬儀の行列が続き、やわらかい土が彼をおおう。
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いいかげんな前提のもとに話をされたって、慰めにも何にもなりはしない。」
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