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2024年4月24日(水) 通読(本日=詩63-65,二マカ6,アル7 明日=箴1,ユディ8,アル8)

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節表示・修正口語訳(日本語R)+真理子のおまけ 解題
〔57年モルモン経〕モーサヤ書 第11章
第十一章
悪王ノアとその祭司たち。予言者アビナダイ、世にはびこる罪悪を非難する。ノア王、アビナダイを殺そうとする。

ゼニフが王の位をその息子のノアにゆずったから、ノアは父の後をうけて民を治めはじめたけれども、かれは父の守った道をふみ行わなかった。
ごらん、ノアは神の命令を守らずに、自分の欲をほしいままにして多くの妻を持ちまた多くの側女を蓄え、その民にもまた罪を犯させて主の前に憎く見えることを行わせたから、人民はみだらな行いをしあらゆる罪悪を行った。
ノアは金、銀、ゼフ、銅、真鍮、鉄、肥えた家畜、穀物など、およそ民の持物には皆各々五分の一の税をかけ、
この税をみな自分自身と自分の妻妾と祭司とその妻妾とを養う用に供した。このようにノアは国の政事を変えてしまった。
かれはまた父が立てて置いた祭司たちをのこらずやめて、高慢な心が盛んな新しい祭司たちを立てたが、
この新しい祭司たちは怠け者であって邪神を拝し、みだらな行いをしながら、ノア王がその民から取り立てる税で養われた。このように、民の痛ましい骨折りによって得た財産を費して盛んに罪悪が行われた。
民もまた王や祭司たちの根もないへつらいの言葉にだまされたから、邪神を礼拝するようになった。まことに、王や祭司たちは甘い言葉をかけて人民にへつらったのである。
ノア王は、広大で風雅な建物を多く建て、これを美しい木細工、または金、銀、鉄、真鍮、ゼフ、銅などで造ったあらゆる貴い物で飾り、
また自分のために広い宮殿を建ててその中に玉座を設けたが、これを皆良い材木で造り金や銀や貴い物で飾った。
ノア王はまた職人たちに良い木や銅、真鍮で以て神殿の壁の内側にあらゆる立派な細工をさせ、
特に大祭司たちが用いるために、ほかのすべての席よりも高くした席を純金で飾り、大祭司たちが偽りの言葉と空説とを民に述べるとき、その身体と腕とをかけて安楽にさせるためにその席の前に一つの台を作らせた。
また神殿の近くに一つの塔を建てたが、それは非常に高い塔であって、王がその上に立てばシャイロムの地一帯とレーマン人のもっているシェムロンの地一帯とその附近の地一帯とを見わたせるほど高かった。
このほか王はシャイロムの地にも多くの建物を建てさせ、またシャイロムの地の北にかつてニーファイ人がニーファイの地を立ちのいた時に集まる所とした小山があるが、その上に一つの大きな塔を建てさせた。ノア王は民に税をかけて取り上げた財貨でこのようなことを行った。
また王は自分の財貨に心を用い、自分の妻や妾と共にしたい放題な生活を送った。王の祭司たちもまた浮れ女にたわむれて日を暮した。
王はまた国中の所々に葡萄園を造り、葡萄のしぼり場を建てて大いにぶどう酒を製造した。それであるから、王もその民もみないっしょに酒のみになってしまった。
そこでレーマン人は、ノアの民が少数で畑に出ている時、または家畜の群を飼っている時など折々急に襲いかかって殺すようになった。
それでノア王はレーマン人を防ぐために護衛の兵士を全国の周囲につかわしたが、それは十分な数でなかったのでレーマン人は襲いかかってこの兵士も殺し、その家畜の群をたくさん国の外へ追いやった。このようにレーマン人はノア王の民を亡ぼし、その恨みをはらし始めた。
しかし、ノア王は軍隊を送ってレーマン人と戦わせこれを追いかえした。ノア王の軍は一時レーマン人を追いかえしたから、分捕物をとったことを喜びながら帰ってきた。
さて、この大勝利を得たから、かれらはいよいよ高慢になり自分の力を自慢して「われの五十人はよくレーマン人の何千人にも当る」と言い、このように大きなことを言って血を見ることを好み、兄弟たちの血を流すのを喜んだ。これは、王や祭司たちの罪悪の結果起ったことである。
さて、ノア王の民の中にアビナダイと言う男があったが、民の間に出て行き予言をしはじめて次のように言った「見よ、主はこのように仰せになり、このように私に命じたもうた『行きてこの民に伝えよ。主は言う、この民は禍なり。われその憎むべき行いと罪悪とみだらなる行いとを見たればなり。かれらもし悔い改めずば、われはわが怒りをかれらに下すべし。
かれらもし悔い改めをせずその神なる主に立ち帰らずば、われはかれらをその敵の手に落すべし。しからば、かれらは奴隷にされて敵に責められん。
かれらはわれがその主なる神にして、わが民の罪悪を裁くねたむ神なることを知るに至らん。
この民悔い改めずしてその主なる神に立ち帰らずば奴隷とせらるべし。その時主なる全能の神にあらずばこれを救う者なからん。
かれらわれに嘆願する時、われは速かにこれを聞かずかえってその敵に撃たれしむべし。
かれら粗き布をまとい身に灰をあびるほどに悔い改め、大いにその主なる神に祈り願わずば、われはその願いを聞き届けずその艱難の境涯よりこれを救い出さざるべし』と、このように主は仰せになり、このように伝えよと私に命じたもうた。」
さて、アビナダイはこのように民に告げたから、民はアビナダイを怒ってこれを殺そうとした。しかし、主はアビナダイを民の手から救い出したもうた。
ノア王もまたアビナダイが民に告げた言葉を聞いて同じように怒り「われもわが民もかれから裁判されねばならぬとは、アビナダイとは一体何者であるか、またこのように大きな艱難をわが民に下す主とは何者であるか。
われがアビナダイを殺すからアビナダイをここへ引いてこい。かれはわが民を煽動して互いに怒らせ、また民の間に不和をひき起そうとしてこれらのことを告げた。この故にわれはアビナダイを殺してやる」と言った。
さて、人民はその目が暗んでいたから、心をかたくなにしてアビナダイの言ったことを受け入れず、それから後はアビナダイを捕えようとした。またノア王もその心をかたくなにして主の言葉にさからい、その悪い行いを悔い改めなかった。

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