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2024年4月25日(木) 通読(本日=箴1,ユディ8,アル8 明日=エレ47-52,バル3,クル-43回)

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節表示・修正口語訳(日本語R)+真理子のおまけ 解題
〔57年モルモン経〕アルマ書 第2章
第二章
アムリサイ、王になろうとする。大多数の投票によって反対されたが、ついに王にされる。アムリサイ、戦いに負ける。アムリサイ、レーマン人に加わる。アルマ、アムリサイを殺しその軍を破る。

判事治世の五年目の始めに、民の間に争いが起った。これはアムリサイと言う人のために起ったことであるが、アムリサイは非常にずるい、抜目のない男で世間の知恵に長じていて、さきに剣でギデオンを殺し国法によって死刑になった者と同じ宗派であった。
さてこのアムリサイはそのずるがしこさで多くの人々をいざなって自分に従わせたから、そのともがらは次第に大そう強く大きなものとなり、ついにアムリサイを立てて民の王にする努力をしはじめた。
これはまことに教会の会員らと、アムリサイにいざなわれてまどわされなかった人たちにとって容易ならぬ大事であった。なぜならば国法によると王を立てるには全国の民の投票で定めなくてはならない。
従って、アムリサイは悪人であって神の教会を破るつもりがあったから、アムリサイが万一民の投票の大半を得るようなことになれば、必ず会員から権利を奪い教会の特権をはぎ取るであろうと言うことをかれらは知っていたからである。
そこで国中いたる所に、人民はそれぞれの意見に従ってアムリサイに賛成する者はここに集ままり、アムリサイに反対する者はかしこに集まり、両方が激論をして烈しく相争った。
このように人民は集まってこの問題について投票をし、その投票を判事たちの前に置いた。
ところが人民の投票の大半はアムリサイに反対であったから、アムリサイは民の王にされなかった。
そこでアムリサイに反対した者たちはこれで非常に喜んだが、アムリサイは自分に味方するともがらを煽動して自分に反対する人々に対し怒りをいだかせた。
アムリサイに味方するともがらは、ついに集まってアムリサイを立てて自分らの王にした、
さてアムリサイはその王になるとその味方に対し同胞の民に向ってすぐに武器をとって戦えと命じ、同胞の民を自分に従わせようとした。
アムリサイのともがらはアムリサイ人と呼んでほかの民と区別し、その余の民はニーファイ人または神の民と呼んだ。
ニーファイ人はアムリサイ人が自分らを亡ぼそうとしていることを知ってかれらと戦う用意をし、剣、太刀、弓、矢、投石、投石器そのほかあらゆる武器を以て武装した。
このようにしてニーファイ人はアムリサイ人が攻めてくるときにこれを迎え撃つ準備をととのえ、兵の数に応じて少士官、中士官、大士官などを選んで任命した。
アムリサイも自分の兵にあらゆる武器をもたせ、同胞と戦うときに味方の者を支配するために司らを立て、軍を指揮するために司令官らを置いた。
ついにアムリサイ人はゼラヘムラの地の近くに流れているサイドン川の東に当るアムナイヒユ山に進み、ここでニーファイ人と戦いを開いた。
このときアルマはニーファイの民の大判事であってまたその統治者であったから、アムリサイ人と戦うために少士官や大士官と共に軍を率いて進み、
サイドン川の東に当る山でアムリサイ人を殺しはじめたが、アムリサイ人は大きな力を発揮してニーファイ人と戦ったので、それがために多くのニーファイ人がアムリサイ人の前に倒れて死んだ。
それにもかかわらず、主はニーファイ人の腕に力をそえたもうたので、ニーファイ人は大いにアムリサイ人を殺し、アムリサイ人はニーファイ人から逃げて行った。
そこでニーファイ人は日の暮れるまでアムリサイ人を追撃して非常に多くこれを殺したから、アムリサイ人の戦死者は実に一万二千五百三十二人に上り、ニーファイ人の戦死者も六千五百六十二人に上った。
アルマはもはや敵を追撃することができなくなって、その軍をギデオンの谷に陣をとらせた。この谷はニーホルに殺されたギデオンからその名をとった谷である。ニーファイ人はここで夜を過そうとしてその陣を張った。
さてここにアルマは間者を出してアムリサイ人の残りの兵を追いかけさせたが、これはその悪だくみと陰謀とを探ってこれを防ぐ備えをし、その民の亡びるのを防ごうとしたのである。
アムリサイ人の軍営をうかがうためにつかわされた者はゼラム、アムノル、マンタイ、リムヘルと呼ぶ四人の者であって、アムリサイ人の軍営をうかがうために兵卒をつれて出て行った。
ところがその翌る日、これらの者は非常に恐れ驚き、大いにうろたえながらニーファイ人の陣営へ急いで帰ってきて言うのには、
「私たちはアムリサイ人の軍を追いかけて行ったところ、思いもよらずゼラヘムラの地の南に当るミノンの地でニーファイの地からくる道にレーマン人の大軍を見た。アムリサイ人はすでにレーマン人と連合している。
かれらは今やミノンの地に住む私たちの同胞に迫っているので、同胞たちはその妻子と家畜とをつれて敵のこない先に私たちの都をさして逃げている。もし私たちが急いで行かないならばレーマン人とアムリサイ人は必ず都を占領して私たちの親や妻子を殺してしまう」と。
ここに於てニーファイの民は陣を払い、その都のゼラヘムラを指してギデオンの谷を出た。
そして今やサイドン川をわたっている時、レーマン人とアムリサイ人とはほとんど海の真砂のように数知れぬ大勢の兵でニーファイ人を亡ぼそうとおそいかかってきた。
それにもかかわらず、ニーファイ人は主に祈ってひたすら敵の手から救いたまえとねがったので、主はその嘆願を聞きとどけ主の御手によってニーファイ人を強めたもうたのでレーマン人とアムリサイ人はニーファイ人の前に倒れた。
このときアルマはアムリサイと顔を合わせて相対し、剣をもって近より相共に烈しく戦った。
アルマは神を信じ頼る人であったから強い信仰の力をふるい声高らかに「主よ憐みてわが命を助け、われが主の御手に使われてこの民を救い護ることを得させたまえ」と祈った。
このように祈り終ってまたアムリサイと戦ったところ、力を得て強くなりアムリサイを切り殺した。
それからアルマはまたレーマン人の王とわたり合ったが、王はアルマから逃げ帰り自分の護衛兵をやってアルマと戦わせた。
しかしアルマは自分の護衛兵と共にレーマン王の護衛兵と戦い、一部を殺し一部を追い退けるまで力をつくした。
このようにしてアルマはサイドン川の西の岸から一人のこらず敵をうちはらい、レーマン人の死がいを川の中へ投げこんだ。これはアルマの軍も川をわたり、レーマン人とアムリサイ人とに戦いを交える余地を川の西の方で得るためであった。
アルマの軍が全部川をわたり終ると、レーマン人とアムリサイ人とは数え切れぬほどの大軍でありながら逃走し始め、
西北の野を指して国境のはるか向うへ退却したが、ニーファイ人は力のかぎりこれを追撃してかれらを殺した。
まことに、レーマン人とアムリサイ人とはどこへ行こうとしても敵に逢い、あるいは殺されあるいは追われてヘルモンツと言う野に着くまでは西に北にと追い散らされた。このヘルモンツは飢え切った猛獣が満ちている荒野の一部であった。
それであるから、多くの者はその負傷のために荒野の中で死に、猛獣や空飛ぶ猛鳥の餌食となった。後にこれらの骨が見出されてうず高く地上に積まれている。

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