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2024年4月25日(木) 通読(本日=箴1,ユディ8,アル8 明日=エレ47-52,バル3,クル-43回)

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節表示・修正口語訳(日本語R)+真理子のおまけ 解題
〔57年モルモン経〕ニーファイ第二書 第5章
第五章
ニーファイ、神に警告を受けて、その命をとろうとする者たちと別れる。ゾーラム、サーム、ヤコブ、ヨセフおよびその他の者たちが行を共にする。レーバンの剣。一つの神殿が建立される。王、あるいは保護者たるニーファイ。謀叛した者たちはのろわれて黒い膚となる。祭司および教師たちが按手任命される。

ごらん、私ニーファイは兄たちが怒ったから、ひたすら主なるわが神に祈りを捧げた。
しかし、兄たちは私に対していよいよひどく怒り、私の命を取ろうとした。
まことに兄たちは私に向って不平を鳴らし「弟はわれわれを支配しようと思うから、われわれは彼のためにこれまで大いに苦労をした。だから、もうこれから弟の言葉で悩まされないように弟を殺そうではないか。見よ、われわれは弟に支配されたくない、この民を支配する権能は兄であるわれわれの持つものである」と言った。
さて、私は兄たちが私に向って不平を鳴らした言葉を全部この版に載せるものではない。ただ、かれらが私の命を取ろうとしたと言えば十分である。
主は私に警告をして、私ニーファイに従って共に行きたい人々は全部兄たちのもとを去って荒野に逃れよと仰せになった。
それで私ニーファイは自分の妻子と、ゾーラムとその妻子と、兄サームと妻子と二人の弟ヤコブとヨセフ、私の姉妹たちそのほか私といっしょに行きたい者たちの全部をつれて出たが、私といっしょに行きたいと言う人たちは、皆神の警告と啓示とを信ずる人たちであったから、私の言うことを聞いてこれを守った。
私たちは天幕とそのほかに持てる物は何でも携えて荒野へ出て多くの日数を旅に費してから天幕を張った。
そして、私といっしょに来た人たちがその所の名をニーファイと呼びたいと言ったのでそう呼んだ。
また、私といっしょにいた人たちは全部進んで自身たちをニーファイの民と言うことにした。
私たちは何事にもモーセの律法に従って、主の裁決と律法と命令とを守った。
主が私たちと共にいましたので、私たちは種を蒔き豊かに刈り入れをして大そう栄えた。やがて私たちは羊の群牛の群その他あらゆる獣を飼うことを始めた。
私ニーファイはまた真鍮版に刻んだ記録とさきに誌した通り主がその御手で私の父に備えたもうた球、すなわち羅針盤もいっしょに持ってきておいた。
そして私たちは非常に栄え、人の数もその地に於てふえ始めた。
それで私ニーファイはレーバンの剣を取り出し、これにならって多くの剣をきたえたが、それは当時レーマン人と呼ぶ民が、私と私の子供たちとまた自分から私の民と呼ぶ人々に対してどんなにひどい怨みを抱いているかを知っていたから、この民たちがいかにもして私たちを襲って亡ぼすのを恐れたからである。
私は私の民に建築を教え、また木材鉄銅真鍮鋼金銀および非常に豊富にあった貴重なあらがねであらゆる細工をすることを教えた。
私ニーファイはまたソロモンの神殿にならって一つの神殿を建てたが、そのちがっている所はさほど多く貴重な品を使って建てなかっただけである。それはかように貴重な品が当時この地になかったから、それでソロモンの神殿とちがわない様に建てることができなかったのである。しかし、その建築の様式はソロモンの神殿と同じであって、その製作の技倆は非常に見事であった。
私ニーファイは、私の民に勉め励ませ、また手を働かせて仕事をさせた。
そのうちに、私の民は私を立ててその王にしようと思った。しかし私ニーファイはかれらには王がないのがよいと思い、ただ私のできる限りを民の為につくした。
ごらん、主は私の兄弟たちについて仰せになるとき私が私の兄弟たちの支配者となりその教師となると仰せになったが、その言葉はすでにその通りに成っていた。それであるから、兄弟たちが私を殺そうとしたころまで、私は主の命令によってかれらの支配者であり教師であったのである。
それで、私は主が「かれら汝の言うことを聞かずば主の前より追い出さるべし」と仰せになった言葉はすでに成就された。ごらん、私の兄弟たちはたしかに主の御前から追い出された。
そして主はかれらの罪悪のために、あののろいをかれらに襲い来らせたもうたが、それはまことに恐ろしいのろいであった。ごらん、これはかれらが主に対してその心をかたくなにして、あたかもひうちいしのように堅くなってしまったからである。それであるから主なる神は、かれらが始め皮膚が白くて非常に美しく人目に楽しい者であったから、私の民がこれに心を奪われないようにその皮膚を黒くならせたもうた。
そして、このように主なる神は仰せになった。すなわち「かれらその悪事を悔い改めずば、汝の民に嫌わるるようになすべし。
かれらの子孫と縁を結ぶ者の子孫もまたのろわるべし。しかもかれらと同じのろいにてのろわるべし」と。そして、主がこう仰せになった通りになった。
まことに、かれらは自分の身に下ったのろいのためにわるさと狡猾に富んだ怠け者の民となって食料にする獣を荒野の中であさった。
そして主なる神は、私に「かれらは汝の子孫にわれのことを思い起さしむる一つの鞭となり、また汝の子孫もしもわれを思い起してわが言葉を守らずばかれらは汝の子孫を打ち悩して亡ぼすに至るべし」と仰せになった。
私ニーファイはヤコブとヨセフに按手をし、かれらを立てて私の民の土地で民を教え導く祭司と教師とにした。
そして、私たちはみな幸福に暮したが、
その中にエルサレムを出てからもはや三十年過ぎ去った。
私ニーファイは自分の造った版に、私の民についてこれまでの記録をつけた。
主なる神は私に告げて「別に版を造りて、汝の民のためになるようわが目に善しとする多くのことをその上に刻むべし」と仰せになった。
それであるから、私ニーファイは主の命令に従うために行って以上のことを刻んだこの版を造った。
そして私は神のみこころに適うことをこれに刻んだが、もしも私の民が神のことを喜ぶならばこの版に私の刻んだことを喜ぶであろう。
それで、もしも私の民が自身の歴史についてもっとくわしく知りたいならば、私の造ったほかの版をぜひ調べなくてはならない。
しかし、ここにはもう四十年の年月が過ぎ去って、私たちがすでに私の兄弟たちと戦争や争いをしたと言うにとどめて置く。

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