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第二十章 真鍮版からの聖文、つづき。イザヤ書第十章と比較せよ。 正しくない法令を定め、自分できめたきびしい条例を書くものは禍である。
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かれらは乏しい者に裁判をこばみ、わが民の中の貧しい者から権利をうばい、やもめをしいたげ、みなし児のものをかすめ取る。
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なんじらは裁判の日がくるとき何をしようとするのか。遠い所から壊滅がくるときには何をしようとするのか。助けを求めてだれのところに逃げて行こうとするのか。自分たちの光栄をどこに残そうとするのか。
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われにたよらなければ、かれらは囚人の下にもかがみ、殺された者の下にも伏し倒れるであろう。それでも、主の怒りはまだ解けないで、なおその手をのばしたもう。
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アッスリヤ人よ、汝らはわが怒りのしもとである。かれらの手にある杖はかれらの憤りである。
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われはかれをつかわして偽善の国に攻めよせ、かれに命じてわが怒りを受けた民の物をかすめ、民の宝をうばわせ、かれらを街の泥のようにふみにじらせよう。
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しかし、アッスリヤ人はわが手に使われることを自ら悟らず、またその心にもそうしようとはせず、かえって心ひそかに少からぬ国々を倒して亡ぼそうとする。
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かれは、わが立てた諸侯はみな王ではないかと言う。
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カルノはカルケミシのように、ハマテはアルバヂのように、サマリヤはダマスコのようではないか。
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わが手は偶像を拝む国々を建てたが、その彫刻した像はエルサレムとサマリヤとの偶像にも勝っている。
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従って、すでにサマリヤとその偶像とを処分したように、エルサレムとその偶像とを処分すべきではないかと。
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それであるから、主がシオンの山とエルサレムにしようとしたことをみな成就したもうてから、われはアッスリヤ王の豪胆な心の実と高ぶって仰いでいる目の光栄とを罰しよう。
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なぜならば、かれが言うのにわれは自分の手の力と自分の知恵でこれをした。われは聡明であって民の国々の境を変え、その宝をうばい、勇士のように住民をおさえてこれを従えた。
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それから、わが手はちょうど鳥の巣を見出すように民の宝を見つけ、天下をとりおさめたのは残した卵を人が集めるようであった。あるいは翼をうごかし、あるいは口を開き、あるいはさえずる者など一つとしてなかったと。
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斧は自分を使って木を切る人に向って自慢をするであろうか。のこぎりは自分を使う人に向って自分をほめるであろうか。これはちょうど棒がこれを持ち上げる人に向って自ら打振るようなものであり、杖が木でないかのように自ら高くあがるようなものである。
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それであるから、万軍の主である主は肥えたアッスリヤの民をやせさせ、その民の光栄の下にちょうど火が燃えるように火焔を起したもう。
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すなわちイスラエルの光となる者を火とし、その聖者を焔として一日の中にアッスリヤのおどろといばらとを焼きつくし、
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その森と豊かな畑との栄えを絶やしてその形もその精気も亡ぼしたもうから、アッスリヤは旗手の気絶するような姿となる。
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従ってその森に残る木は、おさな児にも書かれるばかり数が少い。
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その時イスラエルの残った子孫とヤコブの家の逃れた者とは、自分らを打った者にまたと頼らず、真心からイスラエルの聖者である主に頼り、
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ヤコブの残った子孫は大能の神に立ち帰る。
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汝の民であるイスラエルは、その数がたとえ海のまさごのように多くとも、その残った子孫のある部分は帰ってこなくてはならない。それは壊滅がすでに定まって正義が溢れるばかりであるからである。
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万軍の主なる神は全地に及ぼそうと定めた壊滅を必ず行いたもう。
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この故に万軍の主なる神は言いたもう。シオンに住むわが民よアッスリヤ人をおそれるな。かれはエジプト人のように棒で汝らを打ち、杖を汝らに振り上げる。
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しかし、間もなくその憤りは止みわが怒りはかれらを亡ぼして止む。
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万軍の主はミデアン人をオレブの岩のほとりで撃ちたもうた時のように鞭を起してこれを攻め、むかし海の上にその棒を上げたもうたように、エジプトの例にならってその棒を上げたもう。
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その日にはアッスリヤ人が汝らに負わせた苦難は汝らの肩から取り去られ、アッスリヤから受けたくびきは汝らの首から取り去られまた聖約のためにそのくびきは砕かれる。
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かれはアイアテに来、ミグロンを過ぎ、ミクマシでその輸送車を止めた。
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かれらは渡場をわたってゲバに宿ったので、ラマはおそれサウルのギベヤ人は逃げて行った。
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ガリムの娘よ、声をあげよ、憐なアナトテよ、その声をライシに伝えよ。
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マデメナは移り、ゲビムに住む者は逃げようと寄り集まる。
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しかしその日にかれはノブに止り、シオンの娘の山、すなわちエルサレムの丘に向って手を振る。
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見よ、万軍の主である主はおそろしい勢いをもって枝を切りはらい、たけの高いものは切り倒され、おごり立つ者は低くされる。
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また主は鉄をもって森のしげみを切り倒したまい、レバノンは大能のある者に倒されるのである。
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