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2024年3月29日(金) 通読(本日=エレ27-31,知18,クル-35回 明日=マコ15-16,1イミ18,クル-36回)

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節表示・修正口語訳(日本語R)+真理子のおまけ 解題
〔真理子訳〕マカビー記一 第12章
好機を逸することなく、ヨナタンは使節を選んでローマに派遣し、友好条約を更新させた。
さらにスパルタやその他の国々にも同様の手紙を送った。
使節たちはローマに着くと、元老院に行ってこう言った。「大祭司ヨナタンとユダヤ人が、以前に結んだ友好条約と同盟条約を更新するために、われわれを遣わしました」
ローマの市民たちは、使節のために各地の役人に手紙を書いて、ユダに戻るための道中の便宜をはかった。

以下はヨナタンがスパルタ人に書き送った手紙の写しである。

「大祭司ヨナタン、民の議会、祭司およびその他のユダヤ人から、仲間であるスパルタの皆様へ。
以前にもあなたがたの王アレイオスは大祭司オニヤに、あなたがたはわれわれの仲間であるという手紙を送りました。今ここにその写しが保管されています。
オニヤはその使節を丁重に迎え入れて、同盟と友好条約について提案されたあなたがたの手紙を受け取りました。
われわれは聖書によって慰められますから、同盟は必要ではないのですが、
あなたがたち友情を深めて離れることがないように、友好関係を更新しようと考えて、この手紙を送ります。あなたがたの使節がやって来てからずいぶん長い時間がたっておりますし。
われわれは祭りや祝日には必ずあなたがたのことを思い出して、あなたがたのためにいけにえと祈りをささげています。親しい人を思い出すのは義務であり正義だからです。
われわれはあなたがたの受けた栄誉をうれしく思います。
われわれの方には多くの苦しみと戦いが起こり、周囲の王たちから攻め寄せられて来ました。
しかしわれわれは、あなたがたやその他の同盟者や友好を保っている人々を、これらの戦いにまきこむことはしませんでした。
天の助けによってわれわれは敵の手から守られ、敵の力は弱められたからです。
それからわれわれはアンテオコスの子ヌメニオスとヤソンの子アンテパトロスを選んでローマに遣わし、以前に結んだ友好条約と同盟を更新させました。
そこでわれわれは、この機会にあなたがたのところにも行って挨拶をし、条約の更新とわれわれの友情について書いた手紙をあなたがたに届けるように彼らに命じました。
ですからこれまで申し上げことについてあなたがたからご返事をいただけるよう希望いたします」

次は彼らからオニヤに届けられた手紙の写しである。

「スパルタ人の王アレイオスから大祭司オニヤへ。スパルタ人とユダヤ人に関する書物に、この二つの民族は兄弟であり、どちらもアブラハムの子孫であると書かれているのを発見しました。
このことを知ったわれわれは、あなたがたの安否を知りたく思います。
そうすればわれわれは、あなたがたの家畜や財産はわれわれのものであり、われわれのものはあなたがたのものであるという返事を送りましょう。
あなたがたにこのことを伝えるために、使者に命じました」

ヨナタンは、デメトリオの将軍たちが以前にもまして多くの軍隊を率いて戦うためにやって来たと聞くと、
エルサレムを出てハマテの地で彼らを迎え、彼らが国に足を踏み入れるのを許さなかった。
敵の陣営に密偵を送ると、密偵は戻ってきて、敵が夜襲をかける計画であると報告した。
日が沈むとヨナタンは軍隊に、一晩じゅう起きて戦いのために武器の準備をしておくように命じ、陣営の周囲に歩哨を配置した。
ヨナタンとその軍隊が戦いの準備をしているのを聞くと、敵は恐れはじめ、陣営に火をたいたまま逃走した。
ヨナタンとその軍隊は、この焚き火にだまされて、夜明けまでそれに気づかなかった。
ヨナタンは敵を追撃したが、敵はエレウテロス川を渡ってしまったので追いつくことはできなかった。
そこでヨナタンは向きを変えて、ザバタイ人と呼ばれるアラビア人を攻撃して略奪した。
そしてそこを出発してダマスコに向かい、その地方のすみずみを通った。

シモンはアシケロンとその近辺のとりでに向かい、さらにヨッパに向かってこれを占領した。
ヨッパの市民たちがデメトリオの軍隊にとりでを渡そうとしていることを聞くと、ヨッパを守るために守備隊を置いた。
ヨナタンはエルサレムに戻り、民の長老を集めて会議を開き、ユダヤ各地にとりでを築いた。
エルサレムの城壁を高くし、要塞と町との間に高い壁を築いて要塞を町から孤立させ、商品の売買ができないようにした。
人々が町の建設のために集まったところ、東側の川沿いの城壁の一部がこわれていた。ヨナタンはカペナタと呼ばれる城壁の部分を建て直した。
シモンは平野にあるアデダという町を建て直し、門とかんぬきをつけて守備を固めた。

トルポンはアジアの王になって王冠をかぶろうとくわだて、アンテオコス王を亡きものにしようとした。
彼はヨナタンが必ず戦いをしかけてくるものと思い、まずは彼をつかまえて殺そうと思い、ベテシャンに向かった。
ヨナタンも四万人の勇敢な兵士を率いて彼と対戦するためベテシャンに向かった。
トルポンはヨナタンが大軍を率いて来たのを見ると、彼と戦うことを避け、
彼を丁重に迎え、友好関係にある者に加えて贈り物を与え、自分の味方と軍隊には、トルポンに従うのと同様にヨナタンの言葉に従うように命じた。
そしてヨナタンに言った。「われわれの間にはなんの紛争もないのに、どうして民を戦いに駆り出したりなさるのですか。
今すぐ彼らを家に帰らせ、腹心の部下だけを何人か選んで、わたしと一緒にプトレマイスに行きましょう。わたしはあなたにプトレマイスおよび他のいくつかのとりでを、軍隊と役人をつけてさしあげます。そしてわれわれはあなたの側から撤退します。そのためにわたしはやって来たのです」
ヨナタンは彼を信じて、その言葉どおりに軍隊をユダの地に帰らせた。
ヨナタンは三千人の兵士を手元においたが、そのうちの二千人をガリラヤで手放してしまい、千人だけが彼と行動をともにしていた。
ところがヨナタンがプトレマイスに着くと、プトレマイスの市民たちは門を閉じて彼を捕え、彼および一緒に行動していた兵士たちをすべて剣にかけて殺した。
トルポンは歩兵と騎兵をガリラヤと平野に送って、ヨナタンの軍隊を全滅させようとした。
帰ろうとしていたヨナタンの軍隊は、ヨナタンに同行していた部下たちがみな殺されてしまったことを知ると、励ましあいながら一体となって戦った。
この命がけの反撃で、トルポンの放った追手は追撃をあきらめた。
こうして全軍はユダの地に無事に到着したが、ヨナタンとその仲間のことを悲しみ、非常に恐れた。イスラエルじゅうが深い悲しみに沈んだ。
イスラエルの周囲の異邦人たちは、ユダヤ人を滅ぼそうとして言った。「彼らにはもう指導者も助ける者もない。今こそ彼らと戦って、彼らがいたという記憶を人々の間から消し去ろう」。


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