[ばべるばいぶる] 解題選択
 
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略号 : skt

 インド各言語聖書の各バージョンについて詳しくまとめたページは今のところ存在しないようで、各翻訳の素性がよくわかりません。
  BSI(インド聖書協会)の発行している各聖書は翻訳年度が一切書かれておらず、著作権保護期間が有効なのかどうかすらよくわかりません。そのくせ各聖書の扉には「いかなる形態、いかなる部分でも文書による許諾ナシにはダメ」なんていう警告文が書いてあったりします。
  ここで参考になるのが、日本聖書協会がやっている聖書図書館の「蔵書検索」です。ここで検索対象を「聖書」とし、書名のところに「sanskrit」だの「hindi」だの「urdu」だのと入力すると、所蔵聖書一覧が出てきますが、ここに出版年度が載っているので、これを翻訳年度がわりに見ればいいのです。
  これで調べると翻訳年度は以下の通りです。
ウルドゥー語1947
サンスクリット(新約のみ)1910
タミル語1951
チベット語1948
ヒンディー語1950
ベンガル語1958
当ばべるばいぶるでは、この翻訳年度に基づき、翻訳後50年を経過したものを許諾ナシに使用することとします。
 
  【原書のデーヴァナーガリーのくせ】
  原書、つまりインド聖書協会版の印刷本のサンスクリットには、いくつかクセがあります。解読の際には注意してください。
  1. r+子音という結合子音において、その子音が重複されることがあります。rvvaとあったらrvaと読み替えてください。また、rddhaはrdhaのことです。
      なにしろ、表紙ページに書かれている「新約聖書」というタイトルnūtana-dharma-niyama(sya)のdharmaが、dharmmaのように表記されています。
      これはたぶん、インド人のrが猛烈に強烈な巻き舌なので、その副作用で次の子音の発音に及ぼす影響を、リアルに書いているのでしょう。
  2. 語がrで終わり、次語が子音で始まるとき、もちろん結合子音になるのですが、なぜかその前で分かち書きすることがあります。
      たとえば、punar naを、puna rnaと書いたりするわけです。これも現実の発音をリアルに表記した結果なのかもしれません。
  3. 語がnでおわり、次語が子音で始まるとき、結合子音字になっていないことがあります。
  4. その他、いくつか意図的なヴィラーマ(結合子音字になったり、次語の母音と続けるべきところをわざとそうしない)があります。
  5. 鼻子音をアヌスヴァーラ(ṁ)で記す代用アヌスヴァーラに加え、逆にアヌスヴァーラを鼻子音で書いている部分もあります。
  6. 表記というより音韻変化なのでしょうが、bとv、śとṣはたまにいれかわります。

  【テキスト化】
  私の主人、まんどぅーか氏の協力で、順次テキスト化していきます。
  まずはサンスクリットをローマナイズ転写した__sktrm__をつくり、それを機械的にデーヴァナーガリー文字に変換する形で作成します。
  このため、デーヴァナーガリー表記は標準化されており、原書のデーヴァナーガリー表記と必ずしも一致していません。たとえば上の【原書のデーヴァナーガリーのくせ】は、すべて標準的なものに直ってしまいます。
 
  【データダウンロード】
テキストデータ
ZIP形式による圧縮
画像データ(PDF)
PDF形式
これを含め、その他のフリーデータのダウンロード
真理子修道会(応接室)

 
【解読のためのツール】

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