[ばべるばいぶる] 解題選択
 
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略号 : nalxx

 この本文がどういう価値を持つかは
  1. ネストレ・アーラント(Wikipedia)
  2. 七十人訳聖書(Wikipedia)
などをご覧ください。
  どちらもドイツ聖書協会が発行しており、全世界の研究者や原典愛好家によってあがめられている本です。いろいろなサイトで入手可能ですが、ここではwww.bibelwissenschaft.deからいただき、かつEllopos(新約旧約)も参考にしました。
 
  【LXXの他聖書との対応】
  七十人訳聖書(LXX)は現行のヘブライ語旧約聖書の本文が確定する以前の段階で翻訳されているので、以下のように収録書およびその書名が異なるばかりか、本文もかなり違う部分があります。よって章節の対応もうまくいかない部分が多数あります。
 ばべるばいぶるのように章・節レベルで各聖書を対応させようという趣旨の編集は、LXXに関しては破綻せざるを得ません。できる限り新共同訳(=BHS)への対応をはかった上で、どうしても対応不能の部分はほっぽらかしています。そういうところでは、他聖書をメイン聖書にしてLXXをサブとして表示させようとすると、LXXの本文が出てこなくなります。そこを読みたい場合は、LXXのほうをメイン聖書にして表示させてください。
 
  【LXXの書名と配列順】
  以下、LXXの書名と配列順を示し、それをばべるばいぶるでどう処理しているかを書きます。
  1. 創、出、レビ、民、申……律法。いわゆるモーセ五書です。一見問題なさそうで、実は各書に対応不能箇所がいろいろ発生しております。それについては前項を参照してください。以下、ほとんどすべての書にそういう問題があるので、いちいち書きません。
  2. ヨシュ、士、ルツ、列Α、列Β、列Γ、列Δ、補遺Α、補遺Β。……歴史書です。ばべるばいぶるでは列Α、列Β、列Γ、列Δを1サム、2サム、1列、2列とし、補遺Α、補遺Βは1歴、2歴としています。
  3. エズΑ、エズΒ。……エズΑはいわゆる「エズラ記・ギリシア語(ばべるばいぶるでは「エズ・ギ」と表記)」。ヴルガタでは3エズにあたります。エズΒは10章までがエズラ記、11章以後がネヘミヤ記です。ばべるばいぶるでは「エズ」「ネヘ」に分離させ、ネヘのほうは章数-10としました。
  4. エステル、ユディト、トビト……歴史書のつづき。この3書はヴルカタ以後の各聖書とはまるきり逆配列ですね。なお、エステルは「エステル記・ギリシア語(エス・ギ)」です。「エステル」のほうでは本文は出てこないので注意してください。
  5. マカΑ、マカΒ、マカΓ、マカΔ……ここまで歴史書です。マカΓとマカΔはヴルカタ以後の各聖書にはおさめられていません。ばべるばいぶるでは1マカ、2マカ、3マカ、4マカとしています。
  6. 詩篇、詩歌、箴、コヘレト、雅歌、ヨブ、知恵の書、シラ書(集会書)、ソロモンの詩篇……七十人訳ではこの部分を「教訓書」というカテゴリにしています。詩篇は「詩151」を含みますが、ばべるばいぶるでは詩151を分離させました。ヨブの位置がなぜか違い、また「詩歌」「ソロモンの詩篇」は他に見られません。
  7. ホセア、アモス、ミカ、ヨエル、オバデヤ、ヨナ、ナホム、ハバクク、ゼファニア、ハガ、ゼカ、マラキ……ここから預言書。まずは12小預言書ですが、アモス~ヨナの順序が独特です。
  8. イザヤ、エレミヤ、バルク、哀歌、エレミヤの手紙、エゼキエル、スザンナ、ダニエル、ベルと竜……バルクと哀歌の順序がヴルガタと逆。またヴルガタではバルク6章となっているエレミヤの手紙が独立しています。「スザンナ」「ベルと竜」はダニエル書(アザルヤつき)から分離されて前後におかれています。

  【詩篇の章区切り】
  LXXでは詩篇の章区切りが現行のものと異なります(ヴルガタと同じ)。大雑把にいえば、現9と現10がLXX9、以下一つずつずれ、現114、現115がLXX113、原116がLXX114とLXX115、またしばらく一つずつずれ、現147がLXX146とLXX147で、148-150は同一です。また細かに対応が違うところがあります。詳しくはばべるばいぶるで確認してください。
 
【解読のためのツール】

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