[ばべるばいぶる] 解題選択
 
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略号 : mj37

 ヘボン、S・ブラウンらによる翻訳委員会社中(翻訳委員会)訳の明治訳新約聖書、通称「(明治)元訳」です。今入手できる文語訳である文語(日R)は、旧約聖書のみが明治訳であり、新約聖書は大正改訳です。しかし多くのプロテスタント教会の礼拝で唱えられている主の祈りは明治訳だったりするなど、明治訳新約聖書を読む必要は今でもあります。そこでこれも登録しました。将来的にはテキスト化したいですが当面画像でアップします。
 実は明治訳には2つのバージョンがあり、画像をとってきた版本の出版年にちなみ、前者を「明14」、後者を「明37」と呼ぶことにします。この両者はけっこう違い、たとえば固有名詞も明14はベツレヘム、明37はベテレヘムです。有名な「主の祈り」も文が違います。今の讃美歌に載ってる交読文は明37方式なので、単に「明治訳新約」を挙げるならば明37にしたほうがいいでしょう。
 画像は国立国会図書館近代デジタルライブラリーから拝借しました。明14は54012782『新約全書』(横浜:米国聖書,M14=1881)、明37は40050756『新約全書』(横浜:米国聖書会社,M37=1904)を用いました。ただし明37のほうは国立国会図書館のミスで、181コマと182コマの間に1コマ欠落があります。348-349ページ、Act:8:3-Act:8:27に相当します。そこでこの部分だけは52012285『新約全書』(引照つき。神戸:大英国北英国聖書会社,M37=1904)の83コマ(350-351ページ)からとりました。ここだけ版形が違うのはそのためです。でも偶然か必然か、版形が違っても改ページ位置がぴったり符合しています。
 
  【今後の予告】
  現在%mj37jpabbr%のテキスト化を進めていますが、全文テキスト化されたときには%mj14jpabbr%との相違点を記した上で%mj37jpabbr%のほうに統合する予定です。また、文語(日R)の旧約部を統合して旧新約全部をそろえた形にします。
 
  【入力ボランティアの方へ】
   近デジは重たくて閲覧に難があるので、独自にPDF化したものを用意しました。入力にお使いください。
  %mj37jpabbr%と%mj14jpabbr%の相違点は、〔%mj37jpabbr%|%mj14jpabbr%〕のように書きます。つまり、
  • 〔ベテレヘム|ベツレヘム〕……%mj37jpabbr%ではベテレヘム、%mj14jpabbr%ではベツレヘム
  • 〔食|〕……%mj37jpabbr%にのみ「食」が存在する
  • 〔|曹〕……%mj14jpabbr%にのみ「曹」が存在する

  【その他、入力法】
  テキスト化にあたってはできる限り原文を尊重していますが次の点は改めました。テキスト化が完成したあかつきには文語訳聖書の旧約聖書部(=まさに明治訳です)と統合する予定なので、現行の文語訳聖書で旧約聖書部をどう印刷しているか、また50websさんからいただいたテキスト化文語訳聖書の流儀にあわせています。
  1. 内容段落の切れ目を表す○は改行(/)とする
  2. 仮名の踊り字は用いずすべて仮名に直す
  3. 変体仮名はすべて現行の仮名に直す
  4. カタカナの傍線、二重傍線は用いない。カタカナ語が衝突して区切り位置が不明確になった場合は「、」(前後の単語が別物である場合)または「・」(前後の単語が姓名の関係や名と称号の関係など同一物をさす場合)で区切る
  5. 字体はできる限りJIS第一水準、第二水準内に存在する字体で間に合わせ、どうしてもその中にない文字だけUnicode内に存在する字体で表現する。たとえば
    • 冒涜の「涜」……右側を「賣」とした字体「瀆」がUnicodeに存在する(7006)が、シフトJISには存在しないので用いない
    • 「教」の左上を「メ」とした字体「敎」……Unicodeに存在する(654E)し、シフトJISの漢字3の領域にも一応存在する(FACD)が、JIS第一、第二水準には入っていないので用いない。
    • 「徧」……JIS第一、第二水準には入っていない。「遍」の異体字的なところがあるが、別字とみなし、Unicode(5FA7)で表現
  6. 誤りと思われるものは訂正する。たとえば
    • 道理のふりがなの「ことはり」→「ことわり」 明37マコ:12:34

【解読のためのツール】

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