真理子の聖書日記
真理子の聖書日記
このサイトを作りながら、聖書を読みながら真理子が考えたことです。
真理子修道会の修道女/修道士の方のみ書き込むことができます。
掲示板運営方針(必読)
検索語[] ヒット数983
[786]ユダヤ教は三度作られた
投稿者=真理子
メールを送る
掲示日=2011/07/12(火) 07:19:23
ここから閲覧
ヨシヤ王の時代に出てきた昔の律法の本というのは具体的には申命記。実際にはこの時代に創作されたのでしょう。
最近、井上寛司『「神道」の虚像と実像』(講談社現代新書)という本を読んでまして、帯に書いてある「神道は三度「つくられた」」というコピーが気に入りました。その言い方を借りれば、ユダヤ教も三度作られたと言えるでしょう。一度目がヨシヤ王のとき。二度目がバビロン捕囚後のエズラの時代。三度目がイエスの死後のユダヤ戦争の敗北後というところでしょうか。
ヨシヤ王以前はもちろんヤハウェ神への信仰はあったものの、そんなのはバアル神だの何だのさまざまいる神の一つに過ぎません。ヨシヤ王の時代にヤハウェ神の一神教が確立したのです。そしてそれに従って、いろいろな伝説が再構成されたのです。ヨシュア記〜列王記も、この新しい一神教に基づいて再構成されたもの。士師記とか列王記とか読むと、イスラエルの民はよくもまあ不信仰なことばかりするという感がありますが、この時代の人が後にタイムスリップして列王記を読んだらポカーンでしょうね。ホントはヤハウェなんてたくさんいる神様の一人に過ぎませんから、彼らはちっとも罪悪感なくいろんな神様を信仰したというだけのことです。
モーセの出エジプトの故事とか、創世記に書かれているアブラハム、イサク、ヤコブ、ヨセフらの話は、それらしいことは実際にあったのかもしれませんが、みんなこの時代に体系化されたのでしょう。これがユダヤ教が作られた「一度目」。
このおかげで南王国の民は、王国が滅んでも、北王国みたいに他民族と同化したりすることなく、独自のアイデンティティを持って団結し、エルサレムへの帰還がかなった後は、エズラの指揮で神殿を再建しながらユダヤ教を体系化していきます。これが二度目。
ユダヤ教はイエス様の死後、ユダヤ戦争に敗北し、エルサレムが破壊され、散り散りにされるという危機の中で整備され、以後はほぼそのまま現在にまで至っています。聖書だってこの時代に最終確定したんです。けっこう新しいんです。
[785]列王記下21-25章
投稿者=真理子
メールを送る
掲示日=2011/07/12(火) 07:17:16
ここから閲覧
http://www.babelbible.net/bible/bible.cgi?bible0=col&book=2ki&chapter=21&mode=0
南は(もう南しかありませんけどね)マナセ(南14。BC687-642)。南の王様の中では最悪の王様ということになっていますが、その詐術については後述しましょう。死後はアモン(南15。BC642-640)が立ちますが、クーデターで殺されます。しかしこのクーデターは民の支持がなく、首謀者たちは殺され、ヨシヤ(南16。BC640-609)が即位します(21章)。
ヨシヤの時代に大祭司ヒルキヤが宮殿工事の際に昔の律法の本を見つけます。これを読むと、いかに今の政治が律法に反しているかがよくわかり、異教の神々を廃し、長らく行われてこなかった過越祭を復活させるなど、神様の心にかなうよい政治をします。
じゃ、そんなにいい王様がいていいことをしたなら、さぞやエルサレムは栄えたことだろうと思うのですが、現実にはまもなく新バビロニアが攻めてきてバビロン捕囚が始まっちゃうわけですから、まったくヤハウェというのはご利益のないとんでもない神様ですよね。
この矛盾を解決するカギが14代目のマナセ王というわけです。あまりにマナセが悪い王だったので、この時点でユダ王国の滅亡を神様は決定してしまったという理屈なんです(王下23:26)。
次はエホヤハズ(ヨアハズ。南17。BC609)。ネコという名のエジプトのファラオにつかまってわずか3ヶ月で王位を退き、エホヤキム(ヨヤキム。南18。BC609-598)を立てます。そういう経緯で王位についたエホヤキムですから、エジプトに金銀を貢ぐために重税を課します(22-23章)。
エホヤキムの時代に新バビロニア(聖書ではカルデアと呼ばれます)が攻めてきます。死後は子のエホヤキン(ヨヤキン。南19。BC598-597)が即位。名前がとっても紛らわしいので注意してください。最後がムかンかの違いだけです。そしてエホヤキンのときに新バビロニアに降伏。主だった人たちがバビロンに連れていかれます(第一次バビロン捕囚)。新バビロニアはエホヤキンのおじゼデキヤを立てます(南20。BC597-587)。(24章)
ゼデキヤは無謀な反攻をして敗北。エルサレムは1年以上の包囲の末に落城し、徹底的に破壊され、再び主だった人たちが捕囚されます(第二次バビロン捕囚)。
その後は新バビロニアがたてた総督ゲダリヤをユダ王家の残党が殺すなどということがあり、新バビロニアの報復を恐れて民がエジプトに亡命します。(25章)
ちなみにエレミヤはこのとき共にエジプトに行き、そこで殺されたという話があります(聖書に根拠ナシ)。