真理子の聖書日記 真理子の聖書日記

このサイトを作りながら、聖書を読みながら真理子が考えたことです。
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[590]マルコ13-14章
投稿者=真理子
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掲示日=2011/04/09(土) 10:19:56
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http://www.babelbible.net/bible/bible.cgi?bible0=col&book=mar&chapter=13&mode=0
 13章は神殿崩壊の予言。14章は最後の晩餐です。
 この話自体はもうマタイで読んだので、今回は両章に共通して出てくるある言葉に着目してみましょう。その箇所をとりあえず口語訳であげておきます。

マコ13:17 その日には、身重の女と乳飲み子をもつ女とは、不幸である。
マコ14:21 しかし、人の子を裏切るその人は、わざわいである。その人は生れなかった方が、彼のためによかったであろう。

 上の「その日」というのは、イエス様は単に神殿崩壊のことしか想定していなかったかもしれませんが、一般には世界の終わり、最後の審判のときということになってます。体が不自由だったり誰かを介護しなければならない立場の人は、災害時には逃げ遅れちゃいますから。このご時勢、しゃれにならないわ。
 下は、最後の晩餐のときにイスカリオテのユダ(以下単にユダ)が裏切ると予言したところで、いくらなんでも「生まれなかったほうがよかった」はあんまりだ、と、[547]でご紹介した、私が強い影響を受けた本、岡野昌雄さんの『イエスはなぜわがままなのか』
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/404867188X.html
に、イエス様の理不尽な言動の例としてとりあげられています。
 これについては改めて考えますけど、そのためにはここを正確に読まねばなりませんので、今回はギリシア語を持ち出してみましょう。

 「不幸である」「わざわいである」と訳されているのは、原文では ???? (ウーアイ。アクセントつきいギリシア語が文字化けする環境が多いのでアクセントなしでいきます)っていう語で、本来は「うーん。わーい。げげっ。げろげろ」みたいな間投詞なんですが、その直後に与格・対格・呼格の語が来ると、「〜を思うと私の胸は張り裂ける」という意味になるんです。田川建三先生は『新約聖書 訳と註 1』の中で、前者を「〜にとっては禍いがある、という客観的事実」、後者を「わざわいあれ、という呪い」と説明していますが、『新約聖書ギリシャ語小辞典』の織田昭先生は、わざわざ「禍あれ」ではない、と説明しています。田川ファンの私もここは織田先生の説明をとります。前者は「〜はかわいそうにねぇ」、後者はそれでもいいし、「〜はむかつくんだよな」でもいいし、ともかく胸が張り裂ければいいんです。

 いずれにせよイエス様は、ユダのことで胸が張り裂けそうになってます。そして「生まれなかったほうがよかった」なんて言ってます。
 ただ気をつけなきゃいけないのは、ここで「よかった」って言ってるのは、イエス様にとってではなく、ユダにとってです。イエス様にとってであれば、個人的な恨み、呪いのようにとれますので、イエス様とも思えないひどい話ってことになりますが、彼のために(アフトー。「アフトス」(彼)の与格)とありますから、ちょっと様相が変わってきます。

 長くなりそうなんでまた改めて。

[589]エレミヤ22-26章、1マカ14章
投稿者=真理子
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掲示日=2011/04/08(金) 12:03:52
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●エレミヤ22-26章
http://www.babelbible.net/bible/bible.cgi?bible0=col&book=jer&chapter=22&mode=0
 預言の部分はどうせ読んでもわからないので(笑)全部とばして、預言じゃないところだけ読んでみましょう。
 エレ24:1。バビロンの王ネブカデレザルっていうのは一般にはネブカドネザルって言われることが多いですね。ドがデになってるのは口語訳聖書や文語訳聖書のクセですけど、ネ/レっていうのはどうしたことでしょう。これ、同じ聖書の中での不統一なんですよ。検索してくれればわかりますが、レになってるのはエレミヤの21-46章だけで、他は列王記や歴代誌やエズラ記なんかでも、いや、それどころか同じエレミヤでもエレ27:6はネなんで、困ったものですわ。まあどっちもありだと思ってください。ちなみに本来のアッカド語ではナブー・クドゥリ・ウスルなんだそうで、そうするとレのほうがいいのかしらね。以下はネブちゃんと書きます(笑)。
 ネブちゃんはユダ王国をほろぼしちゃった王ですけど、一回で滅ぼしたわけじゃなく、何度も攻めてるんですね。
 今回のエホヤキム(ヨヤキム)っていうのが最後から3番目の王様で、この人はエジプトのネコという名前のファラオに擁立された人なんで親エジプト・反バビロニヤ。バビロニヤから攻められちゃっていったんは服属するんですが、反乱をおこして死んでしまいます。殺されたんだか他の理由で死んだのかはよくわかりません。そしてその子のエホヤキン(ヨヤキン)が即位したんですが、3ヶ月後にまたネブちゃんに攻められて降伏。バビロンにつれていかれます。
 これが第一回のバビロン捕囚(紀元前597年)。次は十年後、これで完全にユダ王国は滅んじゃいます。
 名前の不統一といえば、捕囚されちゃったエホヤキン(ヨヤキン)。まず、お父さんとは最後のム/ンの違いしかありません。これだけでもまぎらわしいのに、この人の名前が不統一なんですね。まず、エレ24:1では「エコニヤ(エコンヤ)」でしょ? それからエレ22:24じゃ「コニヤ(コンヤ)」でしょ? これが全部同一人物だっていうんですから、わけがわからなくなります。
 で、25-26章って、バビロンに連れていかれた最後から2番目の王エホヤキン(ヨヤキン)じゃなくて、よーく目をこらしてみると、エホヤキム(ヨヤキム)。ンじゃなくムですよ。最後から3番目の王様、つまり時代が1代前になっちゃってるんです。
 ただでさえ内容がわかりにくいのに、これじゃぜんぜんわからないわ。困ったものね。
 26章でエレミヤが預言してると祭司や他の預言者からにらまれて死刑にされかかります。なんだかイエス様の受難の情景に似てますね。ただし民衆から支持されたんで助かります。

 預言の部分はどーせ読まなくても「お前ら悪いことばかりやってるから滅びるぞ」に決まってるんですけど、考えてみれば、預言がわかりにくい理由って、そもそも私たちが警告を受け入れる耳を持たないからじゃないかしら。「原発は危ないぞ」って何度言われても、スリーマイル、チェルノブイリ、東海村……こんなに事故が起こっても、他人事だと思ってたんですものね。
 ちょっと、あまりに長くなるんで、この話は別の機会にまわしますわ。

●1マカ14章
http://www.babelbible.net/bible/bible.cgi?bible0=col&book=1ma&chapter=14&mode=0
 最初の3節で、デメトリオ王がメデヤに捕らえられちゃう話がありますが、この話は次章には続くものの、この章ではとりあえずここで終わってしまい、次に続きません(A)。
 前章でヨナタンが死んでシモンがあとをついだ話がありましたが、そのシモンをたたえる詩が載ったあと(B)、スパルタから友好条約の更新の手紙がきます(C)。
 シモンはまたローマとも同盟を結びます(D)。
 民はシモンをたたえる碑を作ります(E)。
 なんだかごちゃごちゃしてますよね。編集がなってませんね。私だったら、C-D-E-B-Aみたいな順序にしますのに。みなさんもそういう順番で読んでください。